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みこちゃんのこと 30


生きているようにしか見えない 美しい抜け殻だけが そこにありました。

空っぽです。

みこちゃんが完全に去ってしまったことは明らかでした。

よく、ひとは、

まだそこにいるようだ とか 
気配がそこにまだあって、とか
部屋の片隅のタオルを見ても その子に見えて、とか
四十九日までは家にいるから、とか言いますが、

驚くほど何の気配もなく、部屋もすっかり空っぽでした。

うまく説明できないけれど

わたしたちの大切さんは行ってしまったんだな

と、はっきりとわかりました。
そしてそれはとてもみこちゃんらしいなぁと思いました。

空っぽの美しい抜け殻を火葬してもらって

火葬係の方曰く、
ピカピカの どこも悪くない若い猫さんのような遺骨   を、

2人で少しだけ拾いました。

そして、わたしは


千里眼に (みこちゃんのこと1〜5参照)
LINEで連絡しました。

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