2年 秋 ⑧

◆次の日。 未鶴はお昼近くまで眠っていた。 お昼休みにパパとママが来てくれた。 未鶴が病院着からパジャマに着替えようとしたら中にはリラックマのきぐるみやクマのパーカーとかが入っていた。 未鶴は祐里にメールをし、パジャマ[スウェット]を持ってくるように指示をすると夜、祐里が荷物を持ってやってきた。
祐里)みっちぃ
未鶴)みっちぃ  服は?
祐里)はい ごめん ごめん 間違えて あたしのところの入れちゃった
未鶴)全部クマだぞ
祐里)だって あたしのだもん
とか会話している頃、伸也くんは・・・ とあるジュエリー店にいた。
店員)いらっしゃいませ 今日はどのような物をお求めですか?
伸也)えっと・・・
と会話をしていた。 
祐里)そろそろ 帰るね
未鶴)あぁ
祐里)また必要な物あったらメールして
未鶴)わかった サンキュー
と祐里は帰った。
◆次の日。今日も未鶴は朝の検温が終わると屋上にそれからお昼まで眠っていた。 そこに、コンコンとドアをノックする音が。
未鶴)はい
祐里)きっちゃった
未鶴)彼女かお前は!
沙織)思ったより元気そうね
未鶴)沙織 お前までサボり?
沙織)そぉよ 心配で会いに来たんだから
未鶴)悪い 悪い 生きてるから
祐里)みっちぃ お昼は?
未鶴)ん?
祐里)全然食べてないじゃん!
未鶴)食欲ない
沙織)ゼリーでも買ってこようか?
未鶴)平気 ありがとう
祐里)じゃぁ 後でミルクプリン買ってきてあげるよ
沙織)ミルクプリンって未鶴がいつも食べてるの?
祐里)そう! それなら食べるかもじゃん
未鶴)気が向いたらな
祐里)そうそう! 本当はアイリンも唯も来る予定だったんだよ
未鶴)こなくていいよ
沙織)そう言うと思って 私が代表できたの 和輝君や雅君も心配してたよ
未鶴)みんなにはなんて言ってあるの?
祐里)貧血で1週間くらい入院
未鶴)んで知ってるのがお前と沙織か
沙織)そうみたい あんまり言わない方がいいと思って
未鶴)ぅん
そして、時間は過ぎ春希たちのお迎えの時間になり祐里と沙織は帰宅した。
未鶴)貧血で入院か・・・
そして、その日は終わった。
◆次の日の朝。 祐里と沙織は登校前にお見舞いにきた。
祐里)みっちぃ―― おはよ―――
・・・・・
静まり返り誰もいない病室。
沙織)トイレかな?
祐里)看護師さんに聞いてみよう!
そう言い2人はナースステーションに
祐里)すいません 703号室の鳴海さんってしりませんか?
看護師)病室にいませんか?
沙織)いないんです
看護師)それなら屋上かも 鳴海さん 昨日もこの時間いなかったから
祐里)わかりました ありがとうございます
そう言い2人は屋上に。 だが未鶴の姿はなかった。 もしやトイレ?そう思うトイレも見て病室戻ってみたがやはり未鶴の姿はなかった。
祐里)おかしくない? みっちぃ いないよ!!
沙織は近くを通った看護師を捕まえ、理由を説明しもう一度病室に戻った。 そして、ベッドの傍に行くと点滴が抜かれポタポタたれていた。
祐里)これって 血?
看護師)え? あ!!
未鶴は自分で点滴を抜き脱走したのだった。 看護師は慌てて伸也とパパに連絡を入れた。 パパの説得で祐里と沙織は登校することになった。 その頃、未鶴は裸足で自宅を目指し歩いていた。 この前注射針でかなり血を抜いていて貧血でふらふらしながら歩いていた。 そして、自宅に到着。 自分の部屋へ着くとベッドに倒れこみ意識を失った。 そして、病院では総出で未鶴を探していた。 伸也はもしやと思い鳴海家に向かっていた。 そして、未鶴の部屋に行くと未鶴がいた。 脈などを確認し伸也はパパに電話をした。
パパ)もしもし 佐久間 どぉした?
伸也)未鶴 見つけました
パパ)どこにいた?
伸也)鳴海家です すいません かってに上がらせてもらいました
パパ)かまわないよ
伸也)連れて戻ったほうがいいですよね?
パパ)未鶴の状態は?
伸也)脈も呼吸も正常です ただ点滴抜いたところから軽い出血があるくらいです 
パパ)わかった んで本人は?
伸也)眠ってます 貧血とここまで歩いた疲れがでたみたいで
パパ)じゃぁ そのまま寝かせといて お前も今日は有休にしとくから悪いんだけど未看ててもらえないか?
伸也)わかりました
そして、電話をきり伸也は未鶴の手当をした。 そして、ポケットから指輪を出し左手の薬指にはめたがパカパカ。
伸也)あれ? サイズ間違えた?
そう言いながら指輪をはめなおそうとしたら間違えて中指にはめてしまった。 そして、その時、未鶴が目を覚ましこう言った
未鶴)何してんの?
伸也)え?
未鶴)なにこれ?
伸也)え? 結婚指輪
未鶴)誰と誰の?
伸也)俺とお前の・・ 結婚しよう
未鶴)は?
伸也)まだ籍とかは入れれないかもしれないけど婚約しよう 
未鶴)は?
伸也)もぉ無理しなくていいから 俺に八つ当たりでも愚痴でも言ってくれ
未鶴)ぅん
伸也はしっかりと未鶴を抱きしめた。 その時、未鶴は静かに泣いていた。 そして、未鶴が落ち着き未鶴と伸也がリビングでお茶を飲んでいると伸也がこう言った。
伸也)指輪なんだけどさぁ・・ サイズ直してくるから貸して
未鶴)いいよ このままで
伸也)え!? 薬指じゃなくていいの!?
未鶴)うん このままでいい ねぇ
伸也)ん?
未鶴)髪伸ばしてみようかな
伸也)可愛いかもよ 好きにしてみなよ
未鶴)うん
そして、祐里・春希・純弥が帰宅した。
純弥)あれ? 姉貴がいる
未鶴・伸也)おかえり
祐里)みっちぃ――――――――――――――――― 心配したんだから!!
未鶴)ごめん ごめん 
春希)みぃ姉ちゃん おかえりなさい
未鶴)ただいま さぁおやつにするから着替えておいで
みんな)は―い
そして、みんな着替えをしおやつタイム。 その時、祐里が未鶴の指に新しい指輪がある事に気づいた。
祐里)みっちぃ その指輪どうしたの?
未鶴)伸也がくれた
祐里)伸兄とおそろ?
伸也)俺達婚約したんだ
祐里)え――――――――――――――――――――――――!?
伸也)鳴海先生やママさんには後で話すから
祐里は魂が抜けた。 
純弥)結婚すんの?
伸也)未鶴が卒業したらね
純弥)ふ~ん
そして、パパとママが帰宅した。 未鶴は夕飯の準備をしていると伸也は意を決して話し始めた。
伸也)あの~ お話があるんですけど・・
パパ)ん?
伸也)俺と未鶴 婚約することにしました
ママ)え?
伸也)今すぐ結婚とかじゃなくて結婚は未鶴が卒業してからって考えてます
パパ)本気か?
伸也)はい
パパ)未鶴は?
未鶴)伸也と一緒にいたい
パパ)わかった
ママ)もぉ みぃちゃんの幸せ者!!♪
未鶴)(///)
パパ)のしつける? リボンがいい?
未鶴・伸也)は?
パパ)冗談だよ
ママ)でも2人とも婚約するのはいいけどどこに住むの?
と話していたら上から明菜ばぁちゃんが降りてきた。
ばぁちゃん)お取り込み中かい?
パパ)母さん あ!下のマンションって空き部屋ない?
ばぁちゃん)あるよ なんで
ママ)未鶴が婚約したんです
ばぁちゃん)そりゃあ めでたい!
パパ)それで部屋が欲しいんだけど・・
ばぁちゃん)あ!丁度いいや!
みんな)?
ばぁちゃん)いやさ 下の階を改築して増築しようと思ってたのよ~ 
パパ)なんで?
ばぁちゃん)だって未鶴や祐里が出て行くの寂しいじゃない? 曾孫もそばで見たいしさぁ
祐里)曾孫だって! いいなぁ~~ 
ばぁちゃん)もぉすぐ工事できるからそれまで未鶴の部屋で暮らしてよ
伸也)はぃ
ばぁちゃん)じゃぁこれ見取り図ね
そういい明菜ばぁちゃんは上に戻った。
パパ)じゃぁ引っ越しとかは佐久間のご両親に終わってからってことで
伸也)俺お世話になっていいんですか?
ママ)何言ってるの? もぉうちの子よ
伸也)ありがとうございます!
その後、夕飯を食べ未鶴の部屋へ。 伸也は帰宅した。 その頃、祐里は那月にメール。 メールの内容をちょっと覗いてみよう!「みっちぃ伸兄と婚約したんだって~ いいなぁ いいなぁ なっちゃんに会いたい!!」と送っていた。 何通か那月とメールするうちに祐里は泣きながら眠ってしまった。 11月2日伸也と未鶴は婚約したのだった。
◆次の日。 未鶴は普通に起き、制服でお弁当を作り朝食の用意をしていたらパパが起きてきた。
パパ)おはよう
未鶴)おはよう
パパ)今日から登校するのかい?
未鶴)うん 生徒会の仕事とかあるから
パパ)大丈夫?
未鶴)うん
そして、みんなで朝食を食べ登校。 今日は金曜日で4限目に体育があった。 もちろん未鶴は見学をしていたら、若林がやってきた。
若林)ノック! 鳴海姉借りるよ
野久保)かまいませんが 今日は見学ですよ
若林)いいから 借りるよ
そう言い未鶴の手をつかんで男子の方へ。
未鶴)ねぇ
若林)ん?
未鶴)先生 俺が休んでた理由知ってるでしょ?
若林)知ってるよ だから気晴らしに体動かせ バスケだから!
そう言い未鶴をグループへ。 未鶴は制服のまま体育をやった。 昼休み。 いつも通り生徒会室でお昼タイム。 未鶴はソファーへ。
未鶴)疲れた――――――
沙織)よく片手でバスケできたね
祐里)みっちぃは変に器用だから!
未鶴)変ってなんだよ
祐里)だって~
沙織)あ!祐里のお弁当ハンバーグ入ってる いいなぁ♪
祐里)2個あるから1個あげるよ!
沙織)ホント?
祐里)うん
沙織)じゃぁうちのママが作った唐揚げと交換
祐里)わぁい んで みっちぃは?
沙織)食べないの?
祐里)食べないとまた貧血でホントに倒れるよ! 今もかなり貧血なんだから
未鶴)いらねぇ~ 10分前に起こして
沙織)はぁい
そう言い未鶴は毛布をかぶり眠った。 そして、午後の授業も終わり放課後。 今日は初めての本番の舞台での練習だった。 練習はどんどん進んでいった。 とその時、雅が足を滑れせステージから落下しかけた。 傍にいた未鶴は慌てて雅の手をつかんだ。  だが掴んだのその手は縫合してある左手であった。
沙織)雅くん!?
祐里)みっちぃ!!
慌てて先生たちが引き上げた。 その時には未鶴の腕からは血が雅の腕の方に流れていた。
未鶴)雅 怪我ないか?
雅 )はい 俺は大丈夫です ただ先輩の腕が・・
未鶴)平気だ
雅 )でも! 
未鶴は笑顔で雅の頭をポンポンとした。
未鶴)よし 今日はここまで続きは明日やるから各自セリフとか覚えてくるように
みんな)はい
若林)じゃぁ鳴海と難波は保健室に
未鶴)祐里 荷物とって
祐里)え~
未鶴)じゃぁいい 夕飯抜きね
祐里)嘘だよ! 待って! みっちぃ!
そして、保健室に。
若林)二葉さ―ん!
・・・・
祐里)羽~美~ちゃ~ん!
羽美)は―い
若林)二葉さんは?
羽美)今日は中等部の社会科見学に行ってる
祐里)ってことは有紀さんきてるの?
羽美)うん
未鶴)ラッキー! 羽美ちゃん 雅頼む
羽美)あ!え?
雅を若林と羽美にまかせ双子は奥のデスクにいる非常勤の岡崎有紀[28歳]外科医の元へ。
祐里)有紀さん
岡崎)あれ? 鳴海先生とこの どうしたの?
未鶴)先生って外科担当だったよね?
岡崎)うん
未鶴)じゃあこれよろしく
そう言い未鶴は腕を出した。
岡崎)わぁ~ 縫合してるのに何したの!?
未鶴)まぁ いろいろあって
祐里)治る?
岡崎)糸が切れてるがら 一回糸抜いてもう一回縫合だね
そう言い岡崎は治療をした。 治療が終わるころ雅も落ち着き帰宅した。 そして、夕飯の用意をし未鶴が部屋でくつろぎながら今日の出来事を伸也にメールしてる頃。 祐里の部屋では那月が攻められていた。
祐里)いいなぁ~ みっちぃ婚約だって~ あたしも結婚したい(>_<)
那月)祐里 結婚と婚約はまた違うんじゃない?(^_^;)
祐里)でも 婚約すればもぉ結婚するって事じゃん!! いいな~
那月)・・・ 
祐里)なっちゃん あたしのこと嫌い?
那月)好きだよ
祐里)じゃあ 結婚しよう!
那月)だから結婚は祐里が卒業したらすぐするってば
祐里)今がいい!!
那月)(^_^;) 
とか言い争っていると伸也が来た事に気付き那月と祐里は未鶴の部屋へ。
伸也)お前何やってるの? 傷開かせたとか(^_^;)
未鶴)まぁいろいろあったんだよ 有紀さんに縫ってもらったから平気
伸也)そう言う問題じゃなくて
祐里)いいなぁ 夫婦喧嘩
みんな)喧嘩!?
祐里)いいなぁ~ 指輪
那月)指輪なら買ってあげるから
祐里)婚約指輪!?
那月)・・・
祐里)あ~ぁ~
未鶴)何こいつ
那月)未鶴ちゃんが婚約したって聞いてからずっとこうで(^_^;)
伸也)とりあえず俺明日早いから帰るな
未鶴)バイバイ
祐里)いってらっしゃいのチュ~は?
未鶴)誰がするか!
伸也)してもいいよ
未鶴)死にたいか?
伸也)いえ じゃぁ 明日はおとなしくしてろよ!
未鶴)は―い
伸也は帰った。 そして、5分後。 ピーンポーン!
未鶴)祐里 出て
祐里)え――――
未鶴)酒 作っといてやるから
祐里)わかった!
そう言い祐里は玄関へ。 そこには小さな箱を両手いっぱいに伸ばした伸也がいた。
祐里)伸兄?
伸也)祐里ちゃん ドア開けて
といい祐里はドアを開けた。 そして、家の中へ。 伸也がガタガタ震えながら箱を持っていた。
祐里)何持ってきたの?
伸也)とりあえず未鶴の部屋行こう!!
そう言い2人は未鶴の部屋へ。
未鶴)誰だった?
祐里)伸兄
未鶴)は?
伸也)未鶴 あと頼む!!
そう言い小さな箱を未鶴に手渡した。 そこにはまだ目の開いたばかりの猫が2匹はいっていた。
祐里)わぁ――――! 猫!!
未鶴)よく持ってこれたな お前動物大嫌いなのに
伸也)外雨降ってきたし今夜冷えるって言ってたらこのままじゃ死んじゃうだろ
未鶴)かわいい
祐里)みっちぃ 飼うの?
未鶴)うん パパに聞いてだけど
祐里)あたしパパ呼んでくるよ
そう言い祐里はパパの書斎へ。
那月)先輩って動物嫌いなんですか?
伸也)嫌いじゃないよ 苦手なだけ
未鶴)動物園いくと面白いよ
祐里がパパを連れて戻ってきた。
未鶴)パパこの子たち飼いたいんだけど いい?
パパ)いいよ ちゃんと面倒みるんだよ
未鶴)うん
伸也)じゃあ 俺は帰ります
そう言い伸也が帰った。 そして、未鶴はスポイトにミルクを入れ仔猫達に飲ませた。 未鶴は引き出しからヘアゴムの赤と青を出し鈴をつけてから仔猫の首につけた。 そして、仔猫達は眠ってしまった。
祐里)名前どうするの?
未鶴)神楽と神威?
那月)アニメでいなかったけ?
未鶴)ばれました?
祐里)なっちゃんアニメとか漫画好きだから!
未鶴)ミカエルとウリエル
那月)どっかで聞いたような・・
未鶴)天使の種類ですよ 4大天使のうちの2つです
祐里)ミカちゃん ウリちゃん・・ どっちがどっち?
未鶴)ミカエルが青 ウリエルが赤
那月)あぁ! 後の2大天使がラファエルとガブリエルか!
未鶴)そうです
祐里)いいなぁ~ 婚約してその上子供まで
那月)子供!?
未鶴)仔猫
祐里)あたしも婚約したい
那月)だから祐里が卒業したらすぐ結婚しようってば
祐里)今がいい!!
未鶴)じゃあ 伸也あげようか?
祐里・那月)え!?
祐里)なっちゃんがいい~
未鶴)はい 夫婦喧嘩は部屋でやってくれ
那月)未鶴ちゃん 見捨てないで
そう言い夜中までその会話をしていた。

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