andymoriアルバムレビュー3rd

まさに転換点と言うべきでしょう、ドラムの後藤大樹の脱退から新境地へという今作です、なんだか神格化されがちな1st2ndと違い何故そうでは無いのでしょうか

革命(2011)

1.革命
1曲目からフルパワーの表題曲から始まります、もう最高のロックアンセムでしょう、文句の付け所がありません、過大評価ではなくまさに大名曲という風格を纏っています、1:38で革命が済みます。フレットの上から下まで動き回るベースラインが最高です。正直前期andymoriが好きというか1st.2ndだけ！って人は最後に滑り込み的に好きになれる曲だなあと。

2.楽園
正直この曲は野音でやったライブ版の方が良すぎて音源の方の楽園はあまり聞く気になれない、なんでこっちを採用したんだろうか…でも確かにあれは後藤大樹ありきで、アルバムの2曲目に置くような構成では無いように感じる。
なんか改めて聴くと歌詞がセカオワみたい、関わりもあったぽいしそういうのもあったのかななんて。

3.Weapons of mass destination
直訳すると大量破壊兵器、凄いタイトルだなあ。こういうちょっと政治的なニュアンスを含んだ曲はandymoriはこれが最後なのかな？甘いメロディーと美しい詩がそんなメッセージ性を感じさせません。2:30からの展開が絶妙。でもドラムパターングロリアス軽トラだよね

4.ユートピア
うーん、andymoriの楽曲の中で強いて言えば1番好みでは無いかもしれない。本当に分からないけど何か聞き手として面白みに欠ける歌詞かななんて思ってしまいます。最後テンポアップしていく構成もandymoriの曲にしては1st2ndと比べると味気ないような気もする。

5.スーパーマンになりたい
正直草埋め感が否めない楽曲。1枚目2枚目ではこの辺りの曲のハイクオリティの素晴らしい曲ばかりだったが、ここではそうもいかないと感じさせられます。別に何がメロが悪いとかでは無いのだけれど。

6.ダンス
現在の小山田壮平バンドセットでもよくセットリストに組み込まれている曲。やるんだ、と思いましたがこのアルバムの中ではローテンポで美メロが光る良い曲。詩も明るいイメージと思いきや、’’最期’’や’’君の死に顔’’なんていうらしい？歌詞も素敵。

7.ボディーランゲージ
スーパーマンと同じようなニュアンス。草埋め感。ライブでいつまでもボディーランゲージの’’いつまでも’’のがなって歌うとこが好き。最後のさめて もえての裏声の使い方が綺麗だなと思う。そのくらいですね。

8.Peace
このアルバムの中でもandymori全曲でもそこそこ人気な曲なイメージ。この曲が好きな人は中期andymoriの方が好きそう。andymori特有の速いBPMから全楽器指が吊りそうになる運指とドラミングの繰り返し、でも聴いてて飽きない。全編通りして暖かい歌詞で、’’友よ〜’’からのとこ最高ですよね。亡くなったお姉さんの事も言及されてますね。個人的に1stの’’白人だったら’’と対をなす楽曲というイメージ。

9.無までの30分
小山田壮平の甘い歌声を余すことなく活用したアコギのアルペジオからなる始まり。アルバムの終わりを感じさせます。この30分というのはandymoriのアルバムが全曲通して聴くと30分であることに皮肉を効かせているのかなと感じられます。このアルバムを聴いている30分だけ’’色々な事を考える’’ ’’一瞬の夢に出会える’’ということなのでは無いでしょうか。

10.Sunrise&Sunset
大人気曲であり名曲。これに関してはみんな好きなんじゃないでしょうか。お決まりのケツから2番目にキラーチューンを置く構成ですね。イントロのギターフレーズから気持ちいいノリが感じられてずっと楽しい曲。このアルバム全曲に何となく感じられる楽しい愉快な曲調や歌詞だけと少し影が感じられるというテーマもしっかり守っています。余談ですがバンドセットのライブで小山田壮平がイントロのギターを2回間違えていて最高でした。

11.投げkissをあげるよ
最後の曲にしてはしっかりした美しいバラード。この曲を前ドラマーの後藤が叩きたくないという事を言っていたというのを聞いたことがあります。確かにこのアルバムの最後の曲としてはスっと入ってきますが1st2ndにこの楽曲が入っていたら浮いてしまいそうな曲かなと。にしても2:01からの展開と詩はandymori全曲の中でも随一だと思います。

総評
確かに1st2ndと比べるとかなり毛色も違うし1曲あたりのパワーも少し見劣りするかなと感じるアルバムです。やはり後藤大樹の脱退というのも大きいものだったのかな？しかし革命やSunrise&Sunsetが入っていますから、名盤であることは確かです。ありがとうございました。