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おもてなし産業の徒然日記・コラム

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おもてなし産業における日々の出来事や感じたことを綴っています。
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記事一覧

スタッフが納得感もって経費削減に取り組むには??

こんにちは、あんでぃです。 現職ではありがたいことに、旅館でたくさんの国の方と接することで多くの刺激をいただいています。 また、過去のお仕事では海外営業をしていたため、いろんな国でお仕事をさせていただきました。 台湾、中国、オーストラリア、モンゴル、バングラデシュ、パキスタン… いろんな国の方とお仕事で接すると、 「世界にはたくさんの働き方があるなぁ」 と思いつつも、 「日本の働き方って特殊だよな」 とも思います。 日本人はめちゃくちゃ働きものだと思うし、 しかも、あらゆ

よそ者という視点。だから私は旅に出る。

「田舎を盛り上げるのに必要なのは、若者・よそ者・馬鹿者だ!」 という名言を聞いたのは、何年前のことだったか。 瀬戸内海に浮かぶ人口600人程度の小さな島。 町のご意見版のようなオヤジに聞いた言葉だ。 今でもずーっと胸に響いている。 当時は、海外でのお仕事を終え、もっと日本を知りたい欲求がむくむくと湧き上がっていた。 妻と日本各地を回ろうと、島の旅館でアルバイトをしていた時のことだった。 「都会にヒトモノカネが集中し、地方は疲弊している。」 そんな言葉や意識が飛び交っている

『地方に移住したいから』と星野リゾートの門を叩いた元キャリアコンサルタント

今日は自分語りです。 私が星野リゾートに転職した理由について。 「高級旅館での接客スキルを身につけたい!」 とか、 「地方を盛り上げたいんです!」 なんて高尚な理由だったわけではありません。 「地方へ移住したい」 と、とってもシンプルな理由でした。 でも、そんな理由でもいいんじゃないかな、って今となっては思うんです。 目標が見出せなかった30代 星野リゾートに入社する前の私。 正直、今後の人生に迷っていました。 新卒入社した会社で3年。 転職して海外で1年勤務。 帰

連泊だけどお出かけしないインバウンドゲストにも満足していただこう!

先日のミーティングの際に、インバウンドゲストに関するお困りごとでこんな話が上がりました。 「先日、フロント担当者が、欧米のインバウンドゲストに苦言を呈されたそうですよ。 『ランチでも始めたらどう?周りに食べるところがあまりないし』 連泊でお出かけもされなかった方だったそうです。 ただ、我々でどうこうできる問題じゃないですよね…」 我々が運営するのは温泉旅館。 夕食と朝食の2食を提供することに特化していて、お昼の営業はやっていない。 ましてやお昼の時間は清掃や夕食の仕込みな

旅館スタッフよ、図書館のあのサービスを活用せよ!

突然ですが、一番最後に図書館に足を運んだのはいつですか? 毎週行ってる!って方もいるかもしれませんし、子供の頃以来行っていないなぁ、なんて方もいらっしゃるかもしれません。 私はもともと本の虫と呼んでもいいくらい、子供の頃から読書が大好きでした。 小学校の図書館でどっさり本を借りては、本を読みながら帰宅する二宮金次郎生活を送っていたくらいです(笑) 今でも本屋さんや図書館へ行くとテンションが上がってしまい、2-3時間過ごすなんてことも。 そんな私が旅館スタッフに心からお伝

仕事で注意された時、謝らないという選択があってもいいんじゃない

こんにちは、あんでぃです。 会社には就職しないぜ! ってイキった学生時代を過ごした私ですが、気づいたら会社員生活もほぼ20年を経過(笑) そんな会社員生活どっぷりあんでぃなりのお仕事のコツについて、シェアします。 お仕事を覚える時期は注意されること多いよね 前回の記事では新入社員のお悩み解決について綴りました。 特に新入社員の方は、新しい仕事の手順を覚えるのでいっぱいいっぱいで、注意される機会が多いことでしょう。 星野リゾートのマルチタスクの働き方では、特にインプット

外国人にとって居心地のいい場所を作りたい

こんにちは。あんでぃです。 『おもてなし産業をかっこよく』 を合言葉に、星野リゾートの働き方や戦略の特徴であったり、 現場で働いていて感じることなどをお伝えしていきます。 旅館にて夕食を提供しているときのこと。 「こんにちはの時に一緒にお辞儀したほうがいいの?」 「こんにちはは誰から言うのが正しいの?」 地方では珍しいヨーロッパからやってきた彼女は僕に尋ねた。 「お辞儀した方がpoliteだよね。どちらからという決まりはないよ。気づいた方がしたらいい。」 そう答えた

旅の感動は国境を超える

「あなたアメリカにはきたことがあるの?」 夕食を提供していた時のこと。 アメリカに移住した中華系のご夫婦が尋ねてきた。 「いえ、ないんです。トランジットでしか立ち寄ったことがなくって。でも、来年いく予定ですよ。アメリカとメキシコに!」 「メキシコも?どうしていくの?」 それまであまりこちらに関心を示していなかったご夫婦が、前のめりになっているように感じた。 「皆既日食が起こるんです。初めて見たときに、とにかく感動して…それ以来、追っかけているんです」 「そんな旅もあるのね

土地とともに丁寧に生きる

こんにちは。 気づいたら年が明けていました。 2023年もあっという間に終わったなぁ、と年々時の経過が早まることに老いを感じてしまっているあんでぃです。 みなさんは今年の抱負はすでに決まりましたか? 毎年、目標を設定するものの、数ヶ月たつと忘れてしまうニワトリのような私です。 しかし今年こそは!と張り切っております。 その目標とは、、、 「丁寧に生きる」 ということ。 入社のきっかけは田舎に住みたかったから。 そもそも私が星野リゾートに入社したきっかけというのも、都

異文化理解に必要な心構えってなんだろう?

こんにちは、あんでぃです。 先日、インバウンド関連のミーティングでこんな問いが立ち上がりました。 「異文化理解って言うけれど、どうしたらその理解が進むのだろう?」 世の中のグローバル化、多様化が進んでいく中で、 顧客はもちろん、同僚間でも異文化理解が求められている昨今。 異文化理解の必要性は理解しつつも、具体的に何をしたらいいかわからない。 そんな悩みを抱えている人が多いのではないでしょうか。 私は外国と異文化に直接触れたのは大学生になってから。 旅先では欧米諸国やイス

地域文化を体験し、伝えていく旅館業というお仕事

こんにちは、あんでぃです。 出雲市平田町にある酒蔵、酒持田本店さんより、お酒のラベル貼りのお誘いがあったため足を運んできました。 界 玉造では、酒持田本店さんとは深い繋がりがありまして… 先日の記事で紹介した「後酒飲帳」の共同開発だけでなく、 手業のひとときと題して、お酒のおいしい飲み方を蔵人に指南いただける場も提供しています。 後酒飲帳で好みを知り、 手業のひとときでおいしく飲む。 日本酒沼の入り口は界 玉造にあります。 そんな酒持田本店さん。 出雲市平田町には木綿

職場で感謝を伝え合うと起こること

出雲地域ではありがとうのことを「だんだん」と言います。 もともとは江戸時代に使われていた「だんだんありがとう」という言葉で「いろいろとありがとう」という意味だったようです。 そこから「ありがとう」が省略されて、「だんだん」に変化したとのこと。 にしても、可愛くないですか? だんだんって響き… だんだんカードの取り組み 界 玉造の事務所にはこんなかわいいボックスが設置されています。 数年前に取り組み始めたので、ボックスに年季が入っているのはご愛嬌。 島根のアイドル、しま

お客様に「美味しかったです!」と言われた時どう返す?

夕食をサービスをした際に、終わりがけにお客様からよく言われる言葉があります。 「美味しかったです!(ニコッ)」 満足していただけたんだなぁ、と嬉しくなりながらも、 「ありがとうございます!(ニコッ)」 としか返せない自分にいつも歯痒さを感じていました。 まるでお決まりの社交辞令の挨拶のようで。 ここでもっと会話を広げられたらいいのに。 でも、食事を終わった段階でこちらからうんちくを語るのもどうかと思うし… 自分のレストラン体験 自分がお客さんの立場になってレストランに