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日本の階級社会

日本においては現在階級社会はない。それは他の民主主義国家においても同じである。だがドイツやフランスとかは今でも「暗黙」上の階級が存在している。法的な扱いは同じだけど、進むべき人生は大きく異なり、それは基本固定化されている状態であるということである。

日本においても「暗黙」上の階級が存在していると私は考えている。だがその有様は特殊である。それは何かというと「消費者」階級と「労働者」階級である。
知っての通り、日本はサービスの質がものすごくよく、外食も盛んである。よく「日本は働くのは嫌だけど、暮らすのはいい」ということを聞く。前者は労働者階級、後者は消費者階級である。

つまり、店とかでサービスを受ける側が消費者階級であり、サービスを提供する側が労働者階級である。両者独立しているのはあり得ない。「日本は住みやすいけど労働はきつい」は間違いで、「日本は住みやすいから労働はきつい」のである。消費と労働は関連している、というより表裏一体である。どちらかに重要性やウェイトがかかれば、その分もう片方はキツくなる。日本とは逆に労働が楽な国、つまりいい加減な労働をしている国は消費者側として不満が多くなる。日本はとにかく労働者に対する消費者がすごい。これこそが日本における二つの階級である。

ポイントなのはどっちか片方に明白的に属しているわけではない。前のヨーロッパとかでは貴族や上流階級に属している人間が同時に労働階級や庶民に属することはなかった。だが日本では消費者階級と労働者階級、二つに属することができる。つまり4割消費者階級、6割労働者階級という具合に割合的な階級社会である。
 
私の観察としては、成功すれば成功するほど、あるいは強者になれば強者になる程、「消費者」でいられる権利が多くなる。消費者としての立場を享受できればできるほど、日本は天国になる。

(またいつか続きを書く予定)

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