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レウコス・ピュルゴス ーThe Guidance of a White Tower

私が好きでよく行く旅の場所として、ギリシャのテッサロニキという街がある。
その街の真ん中にはレウコス・ピュルゴス(Λευκός Πύργος)という白い塔がある。これを日本語に訳せば、「白い塔」ということになる。これはテッサロニキ街のシンボルでもあり、繁華街の象徴とも言えるかもしれない。

 Wikiによれば当時はオスマン帝国がその場所を支配していて、そこの防衛能力を高めるために城砦として築いたものらしい。そしてギリシャがまた支配するようになれば、今ある塔の形として改修されたものだ。

塔の最上部から眺めたテッサロニキ市

 実際、私自身にとってもこの塔は思い出深く、個人の思い出としてテッサロニキを象徴するものだと思っている。この塔の近くにはスターバックスを初め、多数の喫茶店・レストランがある。だからテッサロニキに滞在している時は毎日のようにこの塔に足を運び、居心地のいいスターバックスでゆっくりと仕事をするのが私にとってとてもいい時間になる。

スターバックスのマグカップ。絵の模様はレウコス・ピュルゴス

何より、この白い塔は湾岸部にある。つまり海に臨む形で建設されていて、そこから見る風景は、中々のもの。海に臨んでいる通りにある多くの喫茶店は店外にも椅子を出しているので、そこにじっくりと腰を下ろして海を眺めながらコーヒーを飲むのもいい経験だ。ギリシャ人は外食や喫茶店が大好きらしいので、昼間からなるとかなりの人数がそこにいる。他方で、朝はあまりいない。私がこの前ここにきた時は、朝の六時にミケルというカフェで海を眺めエスプレッソを口にしながら、翻訳に励んでいた。

朝の海辺

また、タクシーで行く時もこの白い塔は地味に役立ったりする。ギリシャ語は私は話せないし、英語でホテルの住所を言っても通じないことが結構あるので、レウコス・ピュルゴスといえばほとんどの場合通じてくれる。やはり何のことかわかるから、その位は市民に浸透しているということかな、当たり前なのかもしれないけど。

 ちなみに塔の中は博物館になっている。でも博物館というもの自体が(テーマがよほど好きでなければ)あまり興味を惹かない私はそれは本腰を入れてみてはいない。日常的な(塔自体やその周りの風景や店)ものが好きなのだ、私は。

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