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調身・調息・調心

身体と心を整えたいとき、朝散歩はとても効果的です。

自宅からほどよい距離にある豪徳寺さん。

本堂の格子戸
ひとつひとつの格子にそれぞれ違う世界が広がっています。
招福殿の格子戸
別の世界への入口が無数に開いている錯覚に襲われます。


境内に着いて、お詣りをすませ、本殿が見えるベンチに腰をおろします。

静かに目を閉じ、耳に入ってくる音と、肌に感じる感覚だけに集中します。

しばらく歩いて身体が適度にほぐれた後のこの瞑想は、まさに、調身・調息・調心です。

散歩で身体を整え、ベンチに腰掛けて呼吸を整え、しばらく静かに座ることで、心が整います。

住宅街の真ん中にある豪徳寺さんの境内は、特に朝早い時間帯は、ほとんど人がおらず、とても静かです。

目を閉じると、シーンという奥行きの深い静けさが耳に流れ込みます。

そこここでさえずる小鳥たちと、通りがいい烏の鳴き声。
声の大きさからだけでは、どちらが近くにいるのか分からない音量感です。

蝿や蜂が飛びすぎるブーンという音。

肌に感じるよりほんの一瞬先に聞こえてくる、木々の葉っぱが擦れ合う音。

境内に敷き詰められた小石を誰かが踏みしめる音。

そして、運が良ければ聞くことができる、豪徳寺さんの生きた招き猫であるたまちゃんの「ほぉっ〜」という独特の鳴き声。

たまちゃん


豪徳寺さんの境内から始まるこの空間が宇宙にまでつながっていると想像が膨らみ、大きく息を吸い込みます。

穏やかで新鮮な空気と入れ違いに、身体の中に溜まっていた薄暗い色の空気が、吐く息と共に身体の外に流れ出ていきます。
ほんの五分ほどで、驚くほど、心が凪ぎ、視界がクリアになり、頭が明晰になります。


静かに深く息をするだけで、これだけ回復できるのです。
人間には、すばらしい自浄作用と癒やしの力が本来備わっているのです。

こんな静かな時間を持ってみるだけで、案外、大方の不調は回復できるかも知れません。
試してみる価値はあると思います。



お願い:たまちゃんにエサをやらないで下さい!
たまちゃんは、豪徳寺さんでエサや医療の面倒をみている外飼い猫さんです。
今、慢性疾患を患っていて治療中です。
このため、食餌には最新の注意が必要です。どうか、みだりにエサをやったりしないよう、お願いいたします。


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