猫に相談できるカフェがあったらいいなぁ

「満月珈琲店の星詠み〜ライオンズゲートの奇跡〜」を読みました。
望月麻衣さんの本はこれで三冊目です。
満月珈琲店シリーズは、どれも緩やかに登場人物がつながっているのが魅力のひとつでもあります。

「あっ、元気にしているのですね」
とか、
「夢がかなったのですね」
とか、
登場人物達に話しかけたくなるような親しみを覚えます。
まるで、みんなと長年の知り合いのような気がしてきます。

いつか自分も、猫が運営する満月珈琲店に出会えるといいなぁ。だって、猫たちがくれるアドバイスは、どれも夜空にキラリと光る星のような珠玉のメッセージなのです。

心に刺さるもの。
見ない振りをしてきた自分の心の底に汚泥のように溜まっている本音を浮き彫りにするもの。
新たな視点を与えてくれるもの。

そんな言葉であふれているのです。

人の運気が滞る最大の原因は「自分を偽る」こと

でも、どうしてもしがらみから抜けられず、不本意な選択をしなくてはならないことはたくさんありますよね。そんなときに大事な三つのことがあると、猫店主は教えてくれます。

一、自分の本音を認めること
二、その本音を発している自分に対して事情をしっかり説明
　　し、そして謝る。
三、自分の中で決意表明をする。

要するに、自分の気持ちをないがしろにせず、丁寧に向き合った上で、一旦決意したことはやりきる覚悟をもつことだと、私は理解しました。

逆に言えば、覚悟を持てるまで、自分としっかり向き合うことが一番大事なのですね。
自分の気持ちを宙ぶらりんのままにするから、一旦決意したはずの道の流れに乗れず、結果、運気の滞りを起こしてしまうのです。

自分の身近な環境は平和でも、世界のどこかでは常に戦争が起こっています。それが最近増えてきて不安を覚える毎日です。その原因は、

世に起こることは人々の内側の顕れです。
皆さん自分自身を蔑ろにしているから、世の中は不平不満の声であふれているんですよ。
自分と宇宙は呼応している。
だから、世界を良くしたければ、自分の内側を整えることです。

こうすると、自分の気持ちを大切にすることは、自分のためだけではなく、世のため人のためなのだと思えてきます。

結局、自分を幸せにできるのは自分だけなんだよね。
自分の心に耳を傾けることで内側が整う。
内の中は、すなわち宇宙。
そことつながることで、願いが叶っていく。

自分を大切にすることで、自分の願いが叶い、世の中も平和になっていく。
もう、自分を大切にしない理由はどこにもありませんね。

自分を大切にすることが、わがままだと思えてしまうあなた。
実は、私もそうでした。今もその傾向はあります。
でも、考えてみて下さい。
あなたのためだけではなく、世の中のためだと思えば、責任感の強い優しいあなたも、それをわがままだとは思わなくてすみませんか。

自分を大切にすることの責任は重大です！

文春文庫『満月珈琲店の星詠み〜ライオンズゲートの奇跡〜』望月麻衣 桜田千尋 | 文庫