【制度紹介】共働き家庭の「子どもの夏休み問題」解消のため、在宅ワークとオフィス勤務を自由に選択できる取り組みを実施
今年の夏、&donutsプロジェクトでは働く場所を選択できる取り組みを実施しています。2017年1月にプロジェクトを立ち上げて以来、同じ価値観のもと集まったメンバーが共鳴していけるよう、また、対話を重ねることでチームで高いパフォーマンスを出せるよう、オフィス勤務にこだわってきました。今回は、我々が在宅ワークの導入を試みた経緯を綴りたいと思います。
理念を熱源に組織内の熱伝導率をアップ
第一フェーズは立ち上げ段階だったこともあり、一体感の創出とスピード感のあるチームづくりは急務でした。そのため、当時もリモートワーク導入企業は拡大傾向でしたが、オフィス勤務を基本としてきました。一般的に遠隔コミュニケーションで課題となりやすい「同僚とのつながりが薄くなる」「スピード感が落ちる」という点を回避するためです。
過去に募集要項をご覧いただいた方から在宅ワークのリクエストをいただくこともありましたが、喉から手が出るほど人材を欲する時期であっても、オフィス勤務を貫ぬいてきました。
オフィス勤務は、業務のフローを整理・確立させていく過程で効果的でした。さまざまなキャリアを積み上げてきたメンバーが意見を出し合うことで、今までのやり方に捉われず、目的を達成するための最適な方法を洗い出すことができたからです。結果的に、メンバーがお互いの強みを理解することもでき、高いチーム力を築くことができました。
職住近接とはいえ、わざわざオフィスに来てリアルなコミュニケーションをする。それは、当社が「GROOVE」( 私たちは、一人ひとりが多様な専門性を持ち、柔軟なチームワークによって大きな価値を生み出します )に重きをを置いているから。理念や創業時の想いを熱源とし、熱伝導率を高めてきました。
その加速化を図るため、第一フェーズでは、全メンバーが労働時間の1〜2割程度を「プロジェクト全体の発展に繋がる取り組み」に費やしてきました。その甲斐あって、発展途上のプロジェクトながら、集結されたアイディアがメンバーの働く環境や制度を改善してきました。
そして、オフィス勤務を基本としてきたもうひとつの理由は、人と人との繋がりを大切にしたいから。家にこもるのではなく、オシャレをして出かけ、メンバーとの会話やランチを楽しむことで気分転換やストレス解消になっています。近すぎず、でも、お互いの状況を理解して思いやれる。メンバー同士、程よい距離感の関係となっています。
夏休み、子どもとの時間を大事にするための解決策として
&donutsでは、長期休暇に限らずオフィスに子どもが来られるようにしています。小学生が放課後、習い事に行くまでの時間を過ごしたり、学校や学年が異なる子どもたちが一緒に遊んだりしています。
夏休みをはじめ長期休暇は、共働き家庭にとって子どもの過ごし方が悩みの種となりがちです。&donutsでは子どものいるメンバーが多くいますので、長期休暇が近づくと情報交換が盛んになります。子どもが留守番のできる年齢であっても、孤独感を感じない環境にしたいと話題になったこともありました。
今年の夏休みを迎えるにあたり、メンバーが働きやすさを実感できる制度とは何か。&donutsプロジェクトは3年目を迎え、第一フェーズで信頼関係や一体感が築けたこと、また、拠点間のリモートコミュニケーションのノウハウが蓄積できたことで第二フェーズに移行しています。今のステージにおいて、&donutsでどういう制度が最適かを検討してきました。
そんな折、湘南オフィスのメンバー急増がきっかけとなり、今年の夏に働く場所をオフィスと自宅で選択可能とするトライアルへと至りました。
【トライアルの意図】
1. 勤務日数は週3〜5日とさまざま。全員がオフィスに出勤する日は多くはないが、子どもを含めるとオフィス内の人数が多くなるケースが生じると予想される。メンバーや家族の安全性、そして、家族との時間を大事にしたいという希望を優先する。
2. 全メンバーにとって業務に集中したり、効率の上がる環境を提供する。
【トライアルにあたり、設定したルール】
・在宅理由は「子どもとの時間」に限定せず、希望があれば可能とする
・朝礼への参加は必須
・期間は夏休み期間中とする
熱量を下げないため、また、情報共有が円滑にできるよう、朝礼への参加は必須としました。朝礼では毎朝、拠点に関わらず出勤しているメンバーが、オンライン上で一堂に会します。人数が増えるにつれて難しくなった情報共有の課題について、前述の「プロジェクト全体の発展に繋がる取り組み」で話し合った結果、その解決策として始まり、今でも続いています。
なお、トライアルのきっかけとなった湘南メンバーの増加については、2019年3月に開設して3ヶ月後には8名、8月現在では10名となっています。
幸せに働く環境づくりを叶えるプロジェクトとなるために
夏休みも後半となりましたが、制度の活用が見られます。夏が終わったら、利用者にインタビューを行い、今後の働き方を検討する材料としていきます。トライアルの結果は、後日レポートしたいと思っています。
成長ステージにより、課題は変化します。絶対に曲げてはいけないもの以外は、常識や先入観に捉われすぎず、メンバーにとって真に必要なものは何かを追求していける組織でありたいと思っています。
既存の制度の中で働きにくさを感じたことのあるメンバーが集まっているからこそ、既存の制度に従うだけではなく、作る側であり続たい。同じ想いに共感して集まったメンバーが幸せに働けるよう、多様性と柔軟性のある環境づくりをしていきたい。その意欲が、当プロジェクトの発展を助長しています。