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アンドビールのカレー:味噌キーマ

 八丁味噌キーマはアンドビールのカレーの定番の一つです。オープンの時から出しています。割と毎日あります。最近は味噌が郡上味噌に変わることが多いです。その場合はもちろん、郡上味噌キーマになります。これまでも、たくさんの人に食べてもらいました。


 このカレーはオープンにあたって、開発したメニューの一つです。
僕は味噌大好き文化の岐阜県出身(ばあちゃんは名古屋出身の家)なので、味噌を使った和風要素のある食べやすいカレーを、と思って考えました。
 朴葉味噌のイメージで、カレーリーフと味噌をフライパンで焼いていって香ばしさをカレーにまとわせるのも、まさにレペゼン岐阜な感じのカレーです。
味噌をごま油で炒めていくときの匂いは、毎度毎度本当にたまりません。

 ポイントはごぼう、人参、玉ねぎ、トマトで作るベースが豚ひき肉と1:1になるくらい、野菜をたくさん使っていること。イタリアンでソフリットを作るときのように丁寧に野菜を炒めて、それからスパイス&お肉を投入します。野菜が半分なのでとても軽いです。毎日食べられる体に優しい感じも大事にしています。しっかりスパイス感ももちろん大事に。

 もう3年近く作っているのでマイナーチェンジはたくさんしています。
スパイスの配合も変えましたし、仕込み量が増えるにつれて工程を変更したり試行錯誤を繰り返しています。
 一時期はカレーパウダーやチリコルサを入れてスリランカ風な辛味を出したりしましたが、今は割とシンプルなスパイス使いに戻っています。
 最近はボロネーゼを作るイメージでしっかりフライパンで塩胡椒した粗挽きにくを焼いて、メイラードさせて肉の旨味を引き出してから煮こむというのも大事にしています。丁寧さが大事です。
 
 具材やスパイスは勿論ですが、お味噌を変えるともちろん風味が大きく変わります。それがすごく面白い。なかなか頻繁にはできませんが、僕はお味噌を変えて変化を楽しむ瞬間が好きです。それはもう、カレーではなく、カレーの上で味噌を楽しんでいるようなものです。
 
 僕の実家はお味噌好きでした。今日と明日でお味噌汁の味噌が変わるようなおうちです。
「今日は豆味噌よ〜」「今日は麹味噌よ〜」「今日は長野で買ってきた信州味噌よ〜」などなど、旅先で味噌を買ってきて、味噌汁の味噌が変わってきます。明日赤味噌がいいなーとか、リクエストも可能です。僕は朝食の目玉焼きにも味噌をつけて食べてました。そうやって味噌経験値を溜め味噌レベルをあげてきたことが、カレーの上でも表現されています。

 アンドビールでは八丁味噌を使うことは多いですが、八丁味噌はfrom岡崎です。地元のいい味噌ないかなー、って思ってたときに、親父から「いい味噌見つけたよ」と連絡がきました。それが郡上八幡の郡上味噌です。その中でも"しみず味噌"さんの味噌を最近よくカレーに使います。味噌の豆っぽい酸味がよく聞いていて食欲を増進してくれるのでお気に入り。八丁味噌はどて味噌感がありますが、もう少し繊細なタッチ。

 そんな感じでずーーっと、レシピに微調整を加えているアンドビールの味噌キーマです。こんなこというとなんですが、目玉焼きに味噌かけて食べてたくらいなので、味噌への想いは強めな方です。好きだから、どんどん改良できる、そういうのってええよなって思います。

味噌カレーは、好きこそものの上手なれカレーって感じです。


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