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読書記録5 イワンのむすこ

以前読んだ”イワンの馬鹿”とは関係のない絵本です。

絵・ささめやゆきさん、文・蜂飼耳さん

イワンいう名前の人の人生がささめやさんのかわいらしい絵と共にさらさらと流れます。イワンは優秀な人でうまくいくこともあるけど、うまくいかないこともある。最後にイワンは何を見つけたのか?

私が心に残った場面は3つ。

1、イワンは王さまとなり仕事をするのだが、何を決めても誰かが必ず文句や悪口を言う、ということ。

2、そうして疲れてしまったイワンは結婚をするのだけれど、お妃様は言葉は発しずただニコニコしているだけの人、ということ。

3、子供が産まれ、イワンは大事なことを思い出しかけた。朝の光の中、ぱちぱちと瞬きをした。


今、批判、悪口、不満であふれかえっているSNSが多い。流行の感染症の問題にしても、みんなが満足できる方法なんてない。私は自分のできることをやる、それだけだ。誰かのせいにするのは好きではない。

お妃様は何も話さないがニコニコし皆を癒す。以前の記事(https://note.com/andeto20196/n/n986f921e353f)で、意見を言わない人のことすら責め立てる人がいると嘆いたが、私はこのお妃様にようになりたいのかもしれない。自分の意見を言える人、言えない人、言わない人、それぞれに役割があるのだ。

最後に、大事なことってなんだろう?と自分を見失いかけたら、私も朝の光を浴び、パチパチと瞬きをしてみたい。想像すると微笑みがこぼれる。

本の内容とは関係ないが見返しの紙が好きだ。これもささめやさんのデザインなのだろうか。カバーを外した表紙の素材もいい。ささめやさんの絵がなんとも優しいのは言うまでもない。

本書を購入したのは、浅草田原町Readin'Writin' BOOKSTORE。

アンドエト、五十嵐でした。

イワンのむすこ

絵本
作: 蜂飼 耳
絵: ささめや ゆき
発行;ハモニカブックス 発売元: 河出書房新社


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