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DVD ぼくのからだはこういうこと

映画「ぼくのからだはこういうこと」
監督: 近藤真左典
監修: 齋藤徹
制作: 「ぼくのからだはこういうこ」制作実行委員会

ぼくのからだは「障がい」ではなくて「こういうこと」
ダンサー・矢萩竜太郎(やはぎ・りょうたろう)とその仲間の交流を記録した
ドキュメンタリー作品です

「ぼくのからだはこういうこと」より https://youtu.be/Xwd65xZ19DM

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一枚の写真があります
ふたりが抱きあっている写真です
よくみると
小さいひとは
もうひとりを支えているようで
優しい笑顔をしています
大きいひとりは
もうひとりに安心して身をまかせているようで
いったいどんな表情がかくれていることでしょうか

小さいひとは、ダンサーの矢萩竜太郎さん
大きいひとは、コントラバス奏者の齋藤徹さん
たった今、即興のダンスと演奏を終えたところです

写真を撮影したのは安藤誠さん、2019年3月、この映画の撮影も終わり、上映会とふたりのパフォーマンスのために招かれた京都の会場での一枚です

ふたりのあいだやまわりに満ちている
柔らかいような、優しいような、暖かいような
そしてそれだけでなく
生き生きとしたクリエイティヴを生み出していく「なにか」に
僕は魅せられています

そしてこの映画は、その「なにか」を自分のまわりに感じたり、手に入れるためのヒントにも溢れているように思います

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竜太郎さんとアニキ齋藤徹さん

竜太郎さんは1976年ダウン症を持って生まれました。
1990年、ウォルフガング・シュタンゲのワークショップに参加したことをきっかけにダンスを始めました。ダンスのスタイルは「いま、ここ」から現れてくる”即興”です。かたちにとらわれない自由なダンスです。

その後、彼が「アニキ」と慕う音楽家の齋藤徹氏と出会い才能が開花しました。

齋藤徹さんは、共演を重ねるうちに、それまでの「集中力が5分もたない」「自分が発散するよう」だった竜太郎さんのダンスが、みるみる変わっていったこと、同時に、齋藤さんの気持ちからも障がいという壁がなくなって、「自分の方が教えてもらっている」「思ってもみなかった自分を引き出し合える」特別な共演者として、竜太郎さんを考えるようになっていったことを、この作品のなかでも話しています (齋藤徹さんはDVD完成後、2019年に逝去されました)

「竜太郎さんとの共演では、お互いのオリジナリティが現れ、ステージがインスピレーション溢れる空間になるのです。これは効果や美しさを競い合うことと反対側にあります」齋藤徹 (アニキ/音楽家/コントラバス奏者)

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この作品のこと/竜太郎さんと近藤監督、仲間たち

2014年の初の海外公演の成功(※)から5年、どんどん新境地を切り拓いている竜太郎さん。ジャンルを越えた多くの表現者たちが竜太郎さんのまわりに集まり続け、即興のコラボレーションを通じて彼と一緒にすごす時間に魅力や意義を感じています。※「ダンスとであって 矢萩竜太郎10番勝負!」に収録

本作は近藤真左典監督が矢萩竜太郎さんを記録したドキュメンタリーの2 作品目にあたります。第1作「ダンスとであって 矢萩竜太郎10番勝負!」では竜太郎さんのダンスの面白さや素晴らしさを、近藤監督は障がいというキーワードを用いないで、つまりハンディキャップなしで私たちに伝えようとされていました。それが本作ではあえて「ダウン症のダンサー」と公言しています。ブラインドテストのようにして良いものを問うところから、ありのままをありのままに認めていくことに自信を深めて、近藤監督の視点も大きく変わったのだと思います。

映画を観ると、こうした変化は、出演者である竜太郎さんの仲間たちの間にも起こっています。仲間たちがインタビューに答えて竜太郎さんのことを話すのを聞くと、みんな、竜太郎さんのことのようで、なんだか実は自分自身の気づきや思いについて語っているように思います。そうして、それぞれに変わってゆくきっかけを見つけ出しているようにも思います。竜太郎さんと向きあうことで自分自身と直面したんだな、竜太郎さんは相手がその人自身を映し出してしまう鏡のような存在でもあるんだなと思います。

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出演者

竜太郎さんと共演者
矢萩竜太郎/齋藤徹/ジャン・ローレン・サスポータス/南雲麻衣/さとうじゅんこ/庄﨑隆志/高橋愛/かみむら泰一/ゆいSoleiyu/岩下徹/熊坂路得子/久田舜一郎/ザイ・クーニン/皆藤千香子

いずるばフェスティバル出演者
荒井皆子/小川隼人/木村由/椎谷加代子/塩崎綾子/諏訪洋子/土井博樹/橋本正彦/早川ミカ/廣瀬寛/村上洋司/森隆司/ゆいSoleiyu/渡辺麻衣
大塚惇平/かみむら泰一/鈴木ちほ
熊坂路得子/佐草夏美/松本泰子
Kei-iloveyou(衣装)/ラング・クレイグヒル(照明)

取材協力
日本マクドナルド株式会社/社会福祉法人 新生会/筑波市 ふれあいの里・筑波国際野外現代芸術展/横濱エアジン/キッド・アイラック・ホール/四谷茶会記/アトリエ第Q藝術/マクドナルド大岡山店/信濃の国 原始感覚美術祭
原慶子/菊地雅子/齊藤知子/梅本實/小林裕児/高田豪/荻野康代

ナレーター
岩崎聡子

Special Thanks
矢萩嘉宏/矢萩芳子
マクドナルド大岡山店のみなさん
いずるばの仲間たち

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スタッフ
撮影    近藤真左典/ウォン オンリン/伊東向輝
編集 近藤真左典/高橋宏幸
MA     坂井泉/株式会社インプレオ
翻訳 マクイーン時田 深山/八巻優香
デザイン   塩崎綾子/堀田乃倫子
制作協力 シネマネストJAPAN
「ぼくのからだはこういうこと」制作実行委員会   村上洋司/諏訪洋子/堀田乃倫子

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どうぞ、みなさまがそれぞれに、竜太郎さんやその仲間たちから、皆さまにとっての「なにか」を感じてみて下さい。そして、できたら、実際の竜太郎さんの自由なダンスをぜひ観に来てください。みなさまとどこかの会場でお会いできたら、それはもう、とてもとても嬉しいです。

DVD「ぼくのからだはこういうこと」2019年 84分 2500円
DVD「ダンスとであって 矢萩竜太郎10番勝負!」2016年 80分 2000円
※ 税込価格/送料別

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メール: izuruba.ryoh@gmail.com (近藤真左典)
fax: 044-246-1919 (近藤真左典)

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Izuruba.ryoh@gmail.com (近藤真左典)
bokunokarada@gmail.com(むらかみひろし)



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