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北から南を想う

さんぶい・・・・・(>_<)つい二週間前から新潟や山形などの大雪警報で、こっち側もそろそろまたドカ雪で交通麻痺状態になるかな。。と思ってたのだけど幸いにも今の今まで雪の脅威からは逸らされ続け、「お、今年はひょっとして暖冬??」てホッと胸をなで下ろしていたら、そうは問屋は下ろしてくれずについ三日前から雪が降り続け、おまけに昼でもマイナス気温でやっぱり冬将軍からは逃げられないんだな・・とガックリ肩を落とすところから今年が始まった。

年始は仕事がお休みだったので、先日からずっと読んでいた上間陽子さんの「海をあげる」という本を読了。

話の内容的には沖縄に住んでいる著者である上間陽子さんの自分の子供の話であったり、沖縄に住んでいる人たちの人生をエッセイ集的に一話ごとに集めた一冊・・・・・。

17歳で母親になった女の人の話、辺野古問題の話、祖母の話、いろんな人たちの話を自分の感情をなるべく取っ払って、ただひたすらじっと黙って耳を傾けて、それを文章にしている感じ。かといってただ無機質に聞いてるわけでもなく、その人の思いとか感情をわかってて敢えてじっと黙って聞いてる、という感じ。。


そして沖縄にとってやっぱり避けて通れない問題が辺野古や普天間基地問題なんだな、とも感じた。この本の半分くらいはアメリカ軍基地の話で、沖縄に住み続けている人たちの”現実”を、少しだけだけど触れられた様な気がした。

端から見たら「沖縄って観光地でしょ?あったかいし雪降らないしいいなあ~~」てな軽い気持ちで実は見ていたけれど、そこに住み続けてる人たちは全然そんなノーテンキな考えで住み続けてるのではなくて、大分前からこの問題からずっと真っ正面から挑み続けてたんじゃなあ・・・と。(スンマセン・・・)

この本の件で一番びっくりしたのが新基地の是非を問う県民投票が実施される直前になって宜野湾市、うるま市、沖縄市など5つの市長が、自分の街に住んでる住民には投票させないと勝手に決めた、というくだり。

・・・???え??ななんで?

自分の市に住んでる人たちを守らなければいけない存在なのに、なんでそんな逆な事をするの?(゚Д゚)(゚Д゚)

詳しいことはよくわからないけれど、そこがすごく不可解だった・・・・

一体裏でどうゆう働きかけがあったのか謎だけど、なんとなく全般的に読んでアメリカ軍基地の問題どうこうよりも、日本政府自体が沖縄の人たちの声を権力でねじ伏せてるような気がした。


話が逸れるけど岸田聖剣の岸田さんが防衛費増税って騒いでたけど、他の国との共同で、しかも防衛する武器なんかは違う国から買うらしいですね・・・またええ格好しいですか・・・・政府のプライドを守る為にまた犠牲にするわけですか・・・・へえ・・・・(ボソっ)


まあ、兎にも角にも沖縄の人たち全員がそう思ってるという訳でもない事はわかるけれど、そう思ってない訳でもない人たちもいる。という事は伝わった。

・・・・というか、と全然知らない人の方が多いのではないだろうか。。

この本は正直いい話はほとんど載ってない。
むしろ自分ではどうしようも出来ない、理不尽で過酷な状況をただ淡々と生きている。


そんな話が多い。

終りに、この本の最後の文章を引用してみる。

”そして私は目を閉じる。それから、土砂が投入される前の、生き生きと生き物が宿るこっくりとした、あの青い海のことを考える。

ここは海だ。青い海だ。珊瑚礁のなかで、色とりどりの魚やカメが行き交う交差点、ひょっとしたらまだどこかに人魚も潜んでいる。

私は静かな部屋でこれを読んでいるあなたにあげる。
私は電車でこれを読んでるあなたにあげる。
私は川のほとりでこれを読んでいるあなたにあげる。

この海をひとりで抱えることはもうできない。

だからあなたに、海をあげる。”


・・・・・
ーーー明日も大雪だろーーか・・・?

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