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コロナ終息が見えた飲食店のその後

もうコロナの終息の出口が見えてきたが、ここ最近の材料の値上がりは本当に酷い。その後に続く円安、最低賃金上昇、戦争、鳥インフルエンザ、生乳廃棄問題、中国による買い占め。。アフリカ豚熱も

もちろんそれぞれ単体の問題ではなく複雑に絡まり合っているため、何かを一つ解決しても何かが安くなるわけではない。

油の原料、ひまわりの生産地であるロシアとウクライナ。この2か国でひまわりの生産量の世界シェアは50%を超えているため、ひまわり油の供給が滞り、代替の菜種の需要逼迫、そして様々な油にその波が押し寄せた。

私たちが2年半前のオープン時に3,000円で購入していた油一斗缶の価格は7,000円まで上がっている。

もちろんそれだけにとどまっていない。私たちの売りであるコーヒー豆そのものも円安、原油高や中国などの買い占めで価格が平均25%ぐらい高騰している。

これまでなら少々の材料の値上がりでは飲食店も値上げを見送ってきた。価格を上げると客の足が遠のくことを憂慮してきたからだ。しかしさすがの今はそんなこと言ってられない。

さて、コロナの終息が見えた後の世界は、最悪のシナリオ「核戦争」により世界経済そのものが滅びるのか?!

どの国のエライ人たちもそうならないよう細心の注意を払っているはずだ。ただコロナ終息の後はロシア・ウクライナ戦争が大きく世界の経済に影を落とし続けるだろう。プーチンが失脚したとしても戦争終結はないのではないか。終結したとしても供給が元通りになるには相当の年数を要する。

単なる飲食店経営者の私でもここまでは分かる。私たち飲食店は材料の安定供給されるまでの数年間は、体力と知恵と工夫が試される。

私が思うコロナ終息が見えたこれから先5年は、コロナで生産調整してきた品から季節性原因のものと徐々に供給が回復すると思う。その傍らアメリカの金融危機による不景気で需要そのものが減るかもしれない。中国の経済の先行きもわからない。

ただ一旦上がった飲食店の価格はもう元には戻らず、決して安くはならない。

今回の材料高騰でためらってきた値上げの理解は得られたはずだが、材料の価格が下がる数年後とは逆に人件費の高騰がさらに増すはず。自動化が難しい個人飲食店の利益は薄くなり、さらなる値上げの理解を得なければ経営は厳しくなると思う。

5年後、私たちのコーヒー1杯800円で、はたして理解してもらえるだろうか。

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