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フォントに詳しくなろう!文字の種類と文字の組み方


フォントによってデザインから受ける印象は大きく変わるので、まずは基礎を抑えていきましょう。


■ 文字の使い分け

これら2つを使い分けていきましょう。

・可読性(読む用)
・非可読性(魅せる用)


書体の基礎知識

フォントはたくさん使いすぎないように(2~3)。
2つ以上を組み合わせるときは、コントラストを意識。

現在のデータフォントはほとんどがOpenTypeフォント

以前主流だった以下の2つのいいとこどりをした、AdobeとMicrosoftが共同開発したフォントのフォーマット。
・PostScript Type(Adobe社)
・TrueType(Apple社とMicrosoft社)

これにより、 MacとWindows/アプリケーションによる見え方の違いなどを解消されたそうです。


〈欧文書体〉
・セリフ体(セリフという装飾あり)
・スラブセリフ体(四角いセリフあり)
・サンセリフ体(セリフなし)
・ラウンデッド体(丸みを帯びている)
・スクリプト体(筆記体)
・デコラティブ体(装飾要素強め)

セリフ体は古代ローマで誕生した伝統的なもの。
サンセリフの「サン」はフランス語で「ない」という意味らしい。別名はグロステク体。

〈日本語書体〉
・明朝体(ウロコという装飾あり)
・ゴシック/丸ゴシック体(線の太さ均一、基本ウロコなし)
・筆書体(行書体、隷書体などを含む)
・デザイン書体/装飾書体(手書き風の書体やポップ体)


↓ 名前の由来を知ると覚えやすいかも
https://pc-pier.com/blog/2016/02/19/font-history/


フォントの種類はたくさん種類があるが、これらを覚えておけば最低限はOKなはず。最もよくデザイナーに使われるフォント21選。


ちなみに、こちらの記事にあるように、南アラバマ大学Nicole Amare氏が行っているような「書体を見ると感情的な反応を現すのか」という研究も興味深いです。

各国がそれぞれ独自の書体を好む傾向
・古代ギリシャ人やローマ人「帝国のシンボル」としてセリフ
・ドイツのフラクトゥール
・フランスのギャラモン
・イタリアのボドニ

不規則な間隔
→ 並ぶフォントは人の関心をそそるが攻撃性も刺激
等間隔
→ 専門性をイメージさせるものが退屈さを感じさせる

「優雅」「親しみやすい」「直接的」のいずれか3つのグループにほとんどの書体が分類可能なことも明らかになっている

タイムズ・ニュー・ローマン
→ 最も「専門性」と「堅苦しさ」を感じる書体
Courier New
→ 最も親しみの感じられない書体。
ヘルベチカ
→ 芸術性とドラマチックな要素が最も少ないフォント
スクリプト
→ 最も「優雅さ」を感じさせる書体
Lucida Console
→ 文字間に不規則な間隔が空くことから最も未来を感じさせる書体
Comic Sans
→ 最も「堅苦しさ」を感じない書体

シンプルな書体
Cheltenham Bold、Century Bold
→「経済的である」だとか「力強さ」をイメージさせる
→コーヒーや車のようなプロダクトに合う

華美なフォント
Caslon Old Style Italic、Typo Slope
→「贅沢さ」や「高級感」をイメージさせる
→宝石や香水などとよくマッチする


■ フォントに関する用語や知識

★文字サイズ
ポイント...文字の大きさの単位(コンピュータ上で表すときに使われる)
1ポイント=72分の1インチ=約0.353ミリ

ポイントの数値について
アメリカンポイントは1pt= 0.3514mmで、主にヨーロッパで使用されているディドーポイントは1pt= 0.3579mm。日本ではJIS(日本工業規格)によって、アメリカンポイントが採用されている。だが、DTPでは、歴史的な背景の違いなどから通常1pt= 0.3528mmとして扱われている。
「級」と「歯」も文字サイズとして使われる
●文字サイズの呼称「級」は、写真植字で使っていた日本独自の単位。1級は0.25mm。1ミリの1/4(= Quarter)から名付けられたもので、略して「Q」。
●字送りや行送り、行間のサイズを指定する場合は、「歯」(略して「H」)。1歯は0.25mm。(初期の写植機は、印画紙を巻いたドラムを歯車によって回転させることで文字を焼き付けており、「歯」は歯車の一つ分が1級分(0.25mm)だったことに由来)


★ウェイト
フォントの太さ(じっくり読ませたい文字にはシンプルで細いウェイトのものを選ぶ)

★フォントファミリー
太さ(bold, thin)や傾き(Italic, oblique)、細さ(Condensed, Extended)などのバリエーションがほとんどのフォントにあり、それらをまとめたもの

★字間
和文フォントは一文字一文字が正方形の枠(仮想ボディ)内にデザインされている 和文等幅(等幅フォント) /欧文フォントでは文字ごとに幅が異なるプロポーショナルフォント(1文字づつ適正な幅が設定してある。可変幅フォントともいう) が主流 ので、見出しなど目立つ部分の場合は"文字を打っただけ感"を避けるためにカーニングが必要。

和文フォントでは、フォント名に「P」がついているものは、ほとんどの場合プロポーショナルフォントであることを意味している
ex) MS Pゴシック

★ カーニング
プロポーショナルフォントの文字同士の間隔を調整する処理。

〈Illustratorなどでカーニングするとき〉
自動カーニング設定で以下の2つの選択肢がある
→「メトリクス(自動と表記されている場合も)」を使用するのがおすすめ。(プロポーショナルメトリクスをオンにするとより正確に一文字ずつの調整がされるらしい...)

・オプティカル:ソフトウェアが判断して自動で文字詰めを実行
・メトリクス:フォントに埋め込まれたペアカーニング情報に基づいて自動で最適な文字詰めを実行(ペアカーニング情報がない場合もある)

★仮想ボディ
文字を納めている枠のこと。仮想ボディ内に実際にデザインされている文字の大きさは、「字面」という。

★行間
縦組みだと大体文字サイズ50~100%、横組みだと50~75% が最適らしい。

★行長
1行あたりの文字数。

★組方向
文字を連ねる方向のこと。

★ノンブル
ページ順を表す数字。多くは、意識が向かないようなシンプルなものだがわざと個性を出す場合もある。

★柱
内容を示している言葉(ページの右上などに入っている)

★約物(やくもの)
句読点、鍵カッコ、中黒(・)などの記号類のこと。悪目立ちすることがあるので、少しウェイトを下げる or フォントサイズ自体を小さくするとGOOD。

★オブリーク体とイタリック体
オブリーク体(oblique)は機械的に傾けただけのもの、傾けたときのバランスを微調整したものがイタリック体(italic)

★従属欧文
和文フォントに含まれている欧文フォントのこと。ただ、アルファベットはそれ専用に作られている欧文フォントを使うことを推奨されている。

★合成フォント
複数のフォントを組み合わせたもの。和文フォント+欧文フォントを組み合わせて使う(和欧混植)ときは、欧文フォントをやや大きめに見せるといい。

※ イラレなどでは「合成フォント機能」を使うと良い



参考記事

↑ こちらで最後に紹介されている以下の2つのサイトもすごく勉強になる。





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