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第5回 本と映画とおもちとあんこ「和菓子のアン」

こんにちは。あっという間に第5回を迎えました、「本と映画とおもちとあんこ」。実はこのタイトルは私の大好きな曲、河島英五さんの「酒と泪と男と女」をもじったものです。忘れてしまいたいことやどうしようもない寂しい気持ちになった時、和菓子と共に癒されるような、本や映画を紹介できたらいいなぁ、そんな気持ちを込めています。

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そんな裏話はさておき、今回は和菓子小説といえばこれ!といっても過言ではない「和菓子のアン」を紹介します。タイトルに"和菓子"と入っているのを見ただけでも、あ、和菓子の話なんだな、と想像がつきますね…!

和菓子のアンの舞台はデパ地下の和菓子店「みつ屋」。主人公アンちゃんは食べるのが大好きな女の子です。ひょんなことがきっかけで和菓子屋で働き始めるわけですが、変わった注文のお客さんの意図を汲み取るために奮闘しながら成長していく物語。和菓子の季節感そして業界用語や言葉遊びなどがたっぷり練り込まれた和菓子の謎解きのような楽しい小説です。

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例えば「おとし文」や「光琳菊」、「おはぎとぼた餅」に「こなし」。あげ出したらキリがありません。馴染みのある和菓子から、初めて聞くものまで、とにかくたくさんの和菓子が出てきます。

初めて聞く和菓子は実際に和菓子屋さんに探しに行ったりもして、とにかく夢中になって読みました。読んだ当時は知らなかったお菓子も今回久しぶりに読み返してみると、お店の人や食べた時の風景が浮かんできて、お菓子のおかげでいろんな思い出ができているな、と感動してしまいました。

なんとなく「昔から好きだし、和菓子っていいかも…?」と思い始めていた大学生の頃。和菓子と検索して出てきたこの本を読んで和菓子の種類の多さ、そして食べるだけではない奥深さに興味を持ちました。「和菓子をやるんだ!!!」と決心できたのはこの小説があったから。私が和菓子の道に進ませてくれたのはこの本と出会ったおかげです。

さらに続編として「アンと青春」「アンと愛情」と3冊目まで出ています。和菓子をよりおいしく楽しくしてくれる小説。ぜひ読んでみてください。


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