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『きっと、うまくいく』〜元気になりたいあなたへ。

とにかく元気になりたい!
むりやりにでも、やる気を出したい!!
結末は絶対にハッピーエンドがいい!!!
というあなたへ、おすすめの作品です。

『きっと、うまくいく』
2009年にインドで公開された映画です。

監督はラージクマール・ヒラニ。
公開当時、インド映画歴代興行収入
1位を記録しました。

スピルバーグ監督が
「3回も観るほど大好きだ」
と称した作品です。

上映時間170分。泣いたり
笑ったり、ドキドキしたりしているうちに
あっという間に観終わりました。

舞台はインドの超難関理系大学ICE。物語は一本の電話から。

「ランチョーが大学に戻ってきた。」

ファルハーン(物語のストーリーテラー)は
旅行に行く為、飛行機に乗っていました。
飛行機が離陸直後、大学時代の同級生から
一本の電話が入ります。

彼は、大慌てで急病患者のフリをして
飛行機から降り
旧友のラージューと合流して
急いで大学へと向かいます。

ファルハーンとラージューにとって
ランチョーは大学時代の大親友ですが
大学を卒業後、消息不明で
連絡が付かなくなっていました。

「親友探しの旅」と同時進行で、「学生時代の物語」。

ファルハーンは、中流家庭出身。
将来は必ずエンジニアになるという
両親の期待を一身に受けて育ちました。
本当は、動物写真家になる夢があるのですが
親の期待に背くことはできず、名門のICEに入学します。

ラージューは極貧家庭の出身。
病気で寝たきりの父、生活苦で痩せ細った母
持参金がない為に結婚できない姉がいます。
家族の為に、エンジニアを目指していますが
プレッシャーを抱えて、神頼みばかりしています。

そんな二人に、いつも勇気を与えてくれたのがランチョーです。 

破天荒で自由人だけど、学業は常に首席。
友人に対して愛情深く、権力には臆せず
度重なるどんなピンチでも、
機転を利かせて乗り切っていく。

まさにヒーローでした。

そんな彼がどうして消息不明になったのか。

公開当時、高度成長期真っ只中だった、インドの社会問題も織り交ぜられています。

若者の自殺率が世界一と言われるインド。
熾烈な競争、学歴社会、カースト制度、
貧困問題。

就職できなければ、人生終わりと、
学生たちが抱えるプレッシャー。

未来をつかむ為に、精一杯生きている若者 VS
旧体制の象徴ともいえる、ICEの鬼学長ヴィールー。

物語の中で、ランチョーとラージューの会話が印象的でした。


「心はとても臆病だ。麻痺させる必要がある。困難が発生した時はこう唱えるんだ。うまーく いーく!(All is Well !)
「困難が去るの?」
「無視する勇気が出る。」


友情、家族愛、勇気、知恵、ロマンス、
そしてそして…やっぱり歌って踊る!!
学園青春グラフィティ。

涙と笑いのハッピーエンドでした。
観終わった後は、爽快感が残ること間違いなしです。

仲間同士の冗談や、悪ふざけ
淡い恋心、将来への不安などは
日本の学生と変わらない。
万国共通なんですよね。

3人とも、とても魅力的なキャラクターで
すっかり感情移入しながら、一緒に喜んだり
悲しんだりしてしまいました。

インド映画にあまり馴染みのない方にも
おすすめの名作です。



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