人生で大切なものを見つける、『365日のシンプルライフ』
この映画が
日本で公開された2015年といえば
私自身も一人暮らしを始めるために
人生最大の断捨離をしていた頃だ。
3分の2以上の持ち物を処分した。
どれだけ不要な物に囲まれていたんだろう
とつくづく思った。
3分の2以上処分したのに
それでも、引っ越し先に荷物が入りきらず
しばらくは貸倉庫に保管していた。
結局は、その荷物も後にほとんど処分した。
生活しているうちに
無くても生きて行けることが分かったので。
今となっては、倉庫の賃料が
無駄な出費だったと、本当に後悔している。
私の場合は
処分しないと引っ越しができないという
必要に迫られてのことだったが
本当に必要な物を選択するためには
良い経験だったと思う。
『365日のシンプルライフ』
監督・脚本・主演:ペトリ・ルーッカイネン
フィンランドに住む26歳の青年が
彼女にフラれたことをきっかけに
自分の部屋に
物が溢れかえっているのにうんざりし
持ち物全てをリセットする
というドキュメンタリー映画だ。
監督・脚本・主演をつとめる
ペトリ・ルーッカイネンの
実体験をもとに作られている。
実験の期間は365日。ルールは4つ。
①持ち物は全て倉庫に預ける。
②1日に1個だけ倉庫から持ってくる。
③1年間続ける。
④1年間何も買わない。
2013年に
フィンランドで公開された当初は
Facebookで話題になり
この実験を真似する若者がいたそうだ。
物語は、主人公が雪の中、真っ裸で
倉庫に向かって走り出すシーンから始まる。
まず、一番最初に必要なものは何か。
携帯を持たない事に決めた主人公は
人との関わり方にも変化が起きる。
自分を幸せにする為の
物、人、情報を
自ら選択していく実験は
いかにも現代人らしいテーマだ。
私は、バブル期のブランド志向も
最近のファストファッションの
使い捨て大量消費感覚も
全く馴染めないまま、今に至るのだが
そもそも
必要な物以外はいらない
と決めてしまえば
シンプルで生きやすくなる。
断捨離がテーマとはいえ
舞台は、女性の憧れフィンランド。
大自然の風景も美しいし
登場する小物や家具なども洗練されていて
バックに流れるJAZZもセンスの良い
素敵な映画でした。
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