あんこで文を包んでみた。
先日知り合ったデザイナーさんが、とても素敵な屋号をお持ちだったので、わたしもゆくゆくは屋号をつけたいなと思った。
文章を書く仕事をしていること、あんこが好きなことがわかるような屋号がいい。
外国語ではなくて日本語がいい。誰でも読める漢字もしくはひらがながいい。何度も口にしたくなるような響きがいい。
将来的に文章関係以外の仕事もしたいので(できるかわからんけど)、文章だけに縛られない屋号がいい。
これまでにも屋号は何度も検討したが、こだわりをつめこみすぎて悩み、命名するまでに至らず頓挫していたのだった(いかにもわたしらしい)。
先日、「あん(餡)」は「あ」から「ん」まですべてを包んでいる、と書いた。日本のお菓子は、餡でもち米を包んだり(おはぎ)、お餅で餡を包んだり(大福や饅頭)、「包む」文化そのもの。
体に心に染みわたるあんこのような文章、とはわたしが目指している文章だが、書くことにおいてもやはり「包む」はキーワードだ。
というわけで、ひとまず、あんこで文を包んでみた。つまり、餡子で文を包んでみた。そしたら、餡文子(あんぶんこ)になった。
餡 文子さん、まるで名前のような。笑
あん文庫、あんこの本 勢ぞろいの文庫のような。笑
響きは「はんぶんこ」。文章は、わたしひとりでは書けない。書く対象となる相手(人もモノも)がいてこそ書けるものだから。
あんぶんこ、うん悪くない。屋号候補にしよう(何それワハハとおおいに笑ってやってください)。
そしてもうしばらく、ほかにもいろいろ包んだりくるんだり結んだりして、あんこの可能性を探ってゆくことにする。不器用なので、実際に和菓子を作ることはできないが、ことばでこうして遊ぶのはとても楽しい。
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