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気まぐれ万葉集めぐり

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約4500もある『万葉集』の和歌の中から、気になる歌をピックアップして、わたし流の味わいかたを綴ってゆきます。気まぐれ更新ですが、どうぞおつきあいください◎
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記事一覧

ことばのちから

言葉は日常的に使うものだし、仕事でも使っています。 でも、言葉ではおなかいっぱいにならな…

別れ、激情のうた

いつだったか、わたしが思う万葉集の究極のラブソングはこれ!という和歌をご紹介しました。 …

千年先まで、しあわせを

ご無沙汰しています。いつのまにか年が明けて、いつのまにか大寒を迎えました。 もうすっかり…

万葉びとも、“夏はウナギ”だった。

盛夏。みなさんは、夏バテにきく食べものといえば何を思いつきますか? そう、ウナギですよね…

芽吹きのとき

蟄虫啓戸 ── すごもりむしとをひらく 啓蟄ですね。 「啓」は「ひらく」、「蟄」は「生き物…

祈りを結ぶ

ジブリ映画『千と千尋の神隠し』に、千尋がハクからもらったおむすびを、ポロポロと涙を流しな…

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見えないものを見る

かなりご無沙汰しておりました。 前回の投稿日を見ると、昨年の9月。なんとのろまな亀更新…。 こんなマイペースな投稿にもかかわらず、おつきあいくださるあなたに感謝です。 さて、最近、万葉集を読んでいて思うことがあります。それは、目に見えないものを信仰していた古代の人々は、最強だったんじゃないかってこと。 言霊(ことだま)の 八十のちまたに 夕占(ゆふけ)問う 占(うら)まさに告(の)る 妹は逢い寄らむ (巻11・2506) 言霊のはたらく多くの道が分岐する場所で、

桃の実、恋の実

桃、大好きです。 桃は古来、不老不死の力を持つ仙果とされてきました。 桃といえば「桃太郎…

愛するあなたは、宝石だった。

梅雨が明けて、夏。やってきたばかりの夏には申しわけないのですが、暑さに強くないわたしは、…

ずっと、いつも、思っているよ。

前回は夜空のロマンチックな和歌を紹介しましたが、わたしとしたことが…作者を記し忘れていま…

万葉集×今をときめくアーティスト!?

前回に引き続き、『万葉集』の和歌はJ-POPに通じるところがある気がする…というお話。ちょい…

空を飛んで会いにきた。

気づけばもう6月。またまた気まぐれな更新になってしまいましたが、懲りずにおつきあいくださ…

いくつになっても大好きです。

やっとこさの更新ですっ。なにせ気まぐれなので…。 『万葉集』をめくっていると、学生時代に…

くしゃみが出るのは愛しいあの子が思ってくれている証拠

春が近づき、ほのぼの暖かい季節。でも、花粉症の人にとってはつらい季節。だからというわけではないのですが、今回は、くしゃみの和歌をひとつ。 うち鼻ひ 鼻をぞひつる 剣大刀 身に添ふ妹し 思ひけらしも (巻11・2637) くしゃみが出た、またくしゃみが出た こんなに何度もくしゃみが出るのは、 腰にさした刀のようにいつも寄り添う妻が 今ぼくのことを思ってくれているからなのだろう 花粉症でなくても、くしゃみが出るのは誰かがうわさしているからだ、なんて言いますよね。万葉の時代に