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ジェンダー・クライム 天童荒太

 天童荒太さんにハズレ無し!
面白い!だが辛い。
相変わらずのメッセージ性の強さに
気持ちがふさぐ。

 なぜこんなに落ち込ませるのだ!
と、途中で本を投げたしたくなる。

 でも、先が読みたくて止まらない。
ズルいと思う。

 ネタバレあり。

 話しを切り開いてゆく美青年の
暗い過去。
 それは、明るい気持ちには
なれないよね、と、頭を何度も
縦に振った。

 主人公のおじさん刑事には
もっと優しくなぜできない!と
思いながら読み進めると

 後半で究極の優しさと
真摯な人間性に、気持ちを
持っていかれる。

 最後の最後で二人の最初の出会いが出てくる。
そこにあるのは、尊敬と憧れと敬意。

 なんだ、最初からめちゃめちゃ好きだったんだ。

 素直じゃないな。

 良かったね。
と、作中のみんなに言いたくなる。

 だから天童荒太さんの本は
やめられない。

 でも、読み始める時は覚悟が必要。
面白いからね。

 この本は劇薬です。
でも、とてもとても面白いです。 

 使用上の注意をよくお読み下さい。
お大事に。

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