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トヨトミの世襲 梶山三郎


 衝撃の巨大自動車企業小説、ついに完結!

「99%が真実」という噂で書店から本が消えた!?
気鋭の経済記者が「覆面作家」となって、
初めて書くことができた「世界一の自動車メーカー」
  禁断の真実。

その「完結作」がついに発売!

 

 覆面作家 梶山三郎 ついに完結!
終わってしまう・・・・。
 でも、読みたい、でも終わってしまう・・・。

 読み始めたら終わってしまう。
でも読みたい・・・。

 読もう!!
と思って手に取ってしまった・・・
ら、止まらない止まらない。

   ネタバレあり。

「才気ある人間はもう
この国を捨てるでしょうね
 残るのは何のとりえもない
平凡な人間だけだ」

 これは今の日本の若者が海外に出稼ぎに
向かっている痛烈な提言。

 まんま日本だ。

 「能力のある人材を能力が必要なポジションに置く。
口で言うのは簡単そうなのに、組織が大きくなればなるほど
さまざまな人の思惑が絡んで難しくなりますね」

 これは日本だけではない中国にも言える
面罵 めんば(相手を目の前においてののしること)
 してほしいくらいだ。

 自分よりも能力の劣る人間を後継者にして
いつまでも自分が現役のままでいる。

 しかし人間にはタイムリミットがある
      寿命だ。

  残された太鼓持ちで会社は国は
崩壊する。


「世界で生き残れるのには
時代に合わせて変われる者と

自分より能力のある人材をつくり
その人を信じて任せられる者だけだ」

 時代によって生活様式が移りあわるように
会社も組織も国も、変化、進化が求められる。

 原始時代にスマホがなかったように、
江戸時代にオレオレ詐欺がなかったように。

 読んでいて奈良にある金剛組を思い出した。
飛鳥時代創業578年。
金剛重光により創業。
江戸時代に至るまで四天王寺お抱えの宮大工となる。
 創業1446年、世界最古の企業だ。

 世襲制ではなく完全実力性。
棟梁が女性だった時代もある。

 詳しくはウィッキペデアでどうぞ。
 

金剛組


 途中で何度も謎の言葉を残す青年。
物語のキーパーソンの老女。

 でも、トヨトミの時代改革を決断するのは
経営の才能のない、器がお猪口の銀の匙を持って生まれた
最後の世襲青年。
 

 どれをとっても最高過ぎる。
もっと丁寧にゆっくり読みたかった
でも、続きが知りたくて味わって読めなかった。

 これはシリーズ最高傑作!!!
 絶対映画ドラマ
大河ドラマ化してほしい!!
 トヨタが許さないかも・・。

 面白かった!!
100回言っても足らない。
 読んでほしい。

 超超超おすすめです!!



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