見出し画像

もう二度と来ることのない「娘が小学校に入学した4月」

この春、娘が小学校に入学した。
この4月は、娘と私の人生で最初で最後の4月、小学校に入学した4月。

慣れるってすごく時間がかかる。
小学校生活に慣れるだけで4月が終わった。
慣れる以外のこと、何かした記憶がほとんどない。
頭で理解するのが一番早くて、心身がついていくのに時間がかかる。
逆に考えると、慣れることだけやっていられたんだから、母として幸せなことだと思う。
「一人で学校に行くのは無理」と言っていた娘が、行きも帰りも一人で、自信たっぷりに登下校している。
家の窓から、朝は走って登校する娘を見て、夕方は手提げ袋を振り回して帰ってくる娘を見てた。
夜は「頑張っててすごいね、おつかれさま、今日も一緒に寝よう、明日も頑張ろうね」と労い合い、抱きしめ合って寝た。
そして翌朝、起こしても起きなくて、ケンカして、また見送って。
忙しくいろんな気持ちになりながら、ことあるごとに愛おしさで胸が詰まる4月だった。
もう二度とない4月を、心から満喫した。

娘が小学生になっていくのと共に、私もなんだか意識が定まったように思う。
保育園から小学校への変化は、おむつが取れたり、1人で歩くようになったり、言葉でコミュニケーションできるようになったり、という、これまでの大きな変化を超えるインパクトだった。
変化が上手に出来ているかどうかなんて、見方によって違うし、すぐに分からないことの方が多い。
変化が上手に出来たかどうかより、
変化があった、そして今日も健やかに生きている、という体験が尊いのだと思う。
これまで不安が強くて、何かにつけては不安がってた私は、健やかに生きているなんて思ったことがなかった。
仕事がうまくいってなくて不安、
将来のことが不安、
お金のことも不安、
娘が小さいから不安、
シングルマザーだから不安、
1人だから不安、
それぞれの事象はもう餌でしかなくて、不安になるために原因を見つけてたし、いくらでも見つけられるから終わらなかった。
不安祭をやめて、不安ドリブンから願いドリブンにシフトすることが、私のこれまでの人生のテーマだと思うから、(表現が突然に外資系企業みたい)
健やかさを感じられて本当によかったなと思う。

私にとっては、自立ってこういうことなのかもしれない。
娘と一緒に、大切な人たちと一緒に、健やかにのびのびと、楽しんで生きよう。
祝!小学校入学!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?