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細胞間接着装置 ① タイト結合 (密着帯)

タイト結合 (密着帯)  ー しっかり密着、漏らさない!

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タイト結合(密着帯)の特徴は、隣り合う細胞同士をぴったりとくっつけて、物質通過を阻止する点にあります。
たとえば消化管。胃や腸は、食べ物飲み物がどんどん入ってきます。細胞と細胞の間から、これらが漏れでちゃったら大変です。
なので、絶対に漏らさないように、管腔に一番近いところにタイト結合が発達しています。イメージは「ジップロック」です。
ぴったりくっつけて、漏らさない。それがこのタイト結合(密着帯)です。

タイト結合で、もう一つポイントとなるのは、血液脳関門です。

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脳内の神経細胞はとてもデリケートで、損傷を受けると再生が極めて困難です。血液中の有害な物質などが神経細胞へと行かないように、脳内の毛細血管には血液脳関門が発達しています。

通常の毛細血管は、血管内皮細胞の間に少し隙間があるのが普通です。
その隙間から、血漿がグルコースやアミノ酸などとともに染み出て組織液となり、周囲に栄養を供給いたします。

しかし、脳内の毛細血管は血管内皮細胞どうしがタイト結合で隙間なく結合しています。水や酸素、二酸化炭素は細胞膜を通過できるのですが、グルコースは細胞膜を通過できません。そこで、星状膠細胞が多数の突起をのばし、脳内の毛細血管を被い、血液中からグルコースを取り込み神経細胞へと輸送しています。この仕組みを血液脳関門(BBB - blood-brain barrier)といいます。

もう一度、整理します。血液脳関門には重要なキーワードが2つあります。
ひとつは「血管内皮細胞どうしがタイト結合で密着」
もうひとつは「星状膠細胞がグルコースを神経脂肪へと輸送」
です

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