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D18 ロックダウンのNZで飛べない飛行士のクビの行方について語る

本日の定例会見によると、ニュージランドの新規患者は18名、死者はいなかった。

新規患者数は、ロックダウンをしてからもっとも少なくなった。総患者数は増えているが、新規例が確実に減ってきている。回復している人を含めると、ロックダウンの効果が確実に視覚化されてきて、励みになるが、ここで油断してはいけない。先日の記事でも書いたが、感染源の追えない患者が一人でも出れば、振り出しに戻ってしまうため、警戒レベルの解除は慎重にやらなければいけない。今回のロックダウンの果実を最大限享受するには、理想的にはあと最低でも2週間程度伸ばすのが理想的だとする向きもある。

しかし、ロックダウンの基本的なルール「家にいろ」を守れない連中もいるようで、これまでに800件以上の違反があり、109件が裁判沙汰になるようだ。

ニュージーランドの非常事態宣言は、法的強制力を持つので、国の指示を無視して外出すると最終的には訴追されるリスクがある。それでも、警察はいきなり逮捕することはなく、話をして、言うことを聞かなければ警告し、それでも従わなかったら逮捕となるので、よほど悪質なケースなのだろう。

しかし、どこまでの外出を禁止するのかを巡っては、運用上の曖昧さがあることが指摘されている。ロックダウンが始まった当初は人に会わなければいいのだとハンティングやフィッシングに行く人が続出したようだが、今ではそれもダメだと言うことになっている。

アーダーン首相の夫クラーク・ゲイフォードは釣り番組を持つほどの釣り好きだが、釣りができなくなって非常に残念がっている。自然が豊かなニュージーランドでは、アウトドア好きの人は多く、せっかく天気がよくてまとまった「休み」が手に入ったのに釣りに行けないのは拷問だとしながらも、下記の動画では精一杯の空元気で「がんばろーぜ」とエールを送る。

ニュース動画ではさらに、妻のアーダーンの仕事ぶりについて「みんなうまくやっているというけど、家にいる夫の唯一の楽しみであるアーモンドチョコを隠すんだ」と彼女の所業を冗談まじりに非難した。

何がよくて何がダメかはガイドラインはあるものの、最終的には警察官の判断に委ねられているようだ。上記の記事の最後には、法律学者が同様の指摘をしていて興味深い。

一方で、ある調査会社のアンケートによると、およそ6割の国民が、COVID-19の根絶に必要であれば、ロックダウンの延長を支持するとの結果が出たそうだ。

ロックダウンがことのほかうまく行っていて、これならなんとかなると多くの国民が思い始めているのかもしれない。しかし、先日も指摘した通り、これは確実に国の経済を蝕む劇薬であることも忘れてはいけない。自身の細胞へのダメージがあることを理解しながら、投薬でがん細胞の活動を抑え込む化学療法のようなものだが、もう少し耐えられる、と多くのニュージランド国民は考えているのかもしれない。

まな板の上の鯉

さて、私の雇用状況の話を少ししようと思う。

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