寝かしつけ技をいろいろ試してわかったこと
ご多分にもれず、うちも苦労しております。
上記のような情報は、インターネットにたくさんあって、おおかた試してみた。結論は、こうなった。
赤子を寝かしつけるのは、飛行機の着陸よりムズカシイ
ビュービューのウェリントン空港のランウェイ34につけるほうがまだやりようがある。
今もうまいやりかたを試行錯誤しているが、今まで効果があったものを以下に羅列してみよう。赤ちゃんが寝なくて困っている人の一助となればうれしい。
おくるみ
我々のおくるみは、友人にもらった大きなガーゼを2枚使う。
我々が実施しているのは、上のリンクにはない巻き方だ。
まず1枚目は、ガーゼを半分に折って横長の長方形とし、上側長辺を5センチくらい手前に折り返して置く。
息子を長方形の中心に置き、上側長辺を肩のラインに合わせたら手を折り返した部分に入れ込んでそのまま左右から包む。
ギャン泣き中
背中にシワが寄らないように、しっかりと布の端を体重でホールドするようにうまく左右から巻き込む。こうすると、腕の位置が決まって脱出の意思をくじくことができるのだ。
そうやってくるんだ1枚目の上から、2枚目を上記リンクにある「基本巻き」で包む。息子は半端な巻き方をするとそのプライドをかけて脱出してくるため、きつく巻きたくなるのだが、きつくなり過ぎても良くない。2枚重ねると、摩擦で解けづらくなる。ガーゼは通気性も良いので、脱水症状なども防げる。
これは生後5週間くらいのとき。衣装ケースに放り込んでいた
きつく締め過ぎて血流を妨げないように、慎重を期すこと。
スワドルアップ
少し前までは、おくるみではなくスワドルアップというジッパー式の代替品を試していた。
これも悪くはない。着用が簡単なのが最大の特長だ。おくるみのように腕をギチッと拘束しないが、モロー反射と呼ばれる四肢を瞬間的に伸張させる原始反射を防ぐ(これで起きてしまうのだ)程度のホールド性がある。
ただし、おくるみの方がホールド性が高く、寝かしつけに成功すれば、寝た後の熟睡具合はおくるみの方が良い気がする。その分、おくるみは最初に包む時に腕を拘束するので、これをいやがってギャン泣きする場合がある。2枚使いを考案してから、これが改善したので今はおくるみに戻っているが、今も包むときは嫌がる。
包むときのギャン泣きで覚醒してしまうときもあるので、そのような場合はスワドルアップがよいだろう。手を口に持っていけるデザインになっているので、すぐに汚れる。そのため、使うなら最低2枚はあったほうがいいだろう。
バランスボール
いくら完璧に包んでも、その直後はガタガタと暴れるので、息子を抱えてできるだけ早く明かりを落とした部屋に行ってバランスボールに座る。上下動を繰り返していると、だんだんと落ち着いてくる。首に負担がかからないように横抱きとし、あまり強く跳ねないようにするのは無論だ。
授乳、ゲップ、暗い部屋でバランスボール、の入眠儀式が一番シンプルですぐに眠ってくれる。
7月29日追記:ニーチェアの折りたたみ式ロッキングチェア
最近は、バランスボールに乗らずに、ロッキングチェアでキコキコするだけで寝てくれるようになった。これが非常に大きい。
バランスボールは、自分だけでやっている場合はいいが、5kgの物体(そう、もう5キロなんです)を捧げ持って上下動するとモーメントが効いて腰にくる。よって、ボールの上下動でできるだけ早くウトウトさせて、ボールから離れる時に悟られないように、膝でその揺れのリズムを保ち、スライドするようにロッキングチェアに移動するのだが、決まって移った途端に泣き出す。
父ちゃんがその腰と膝の軟骨をすり減らしながら発揮した献身は、こうして、台無しになる。しかもこれが夜中だとまたきつい。体をどこにも預けることができないからだ。
しかし、最近は最初からロッキングチェアでの入眠を通してきた。泣いても喚いても、断固としてロッキングチェアから動かなかった。そして、ついに根負けしたのか、チェアのみで静まってくれるようになったのだ。最初こそ泣くが、後述の音楽を少し大きめに流すと、早く鎮まるようになった。
これなら、たとえ夜中に起こされても、こちらが体を休めながら寝かしつけることができる。
使っているのは倉敷帆布を使った日本製の折りたたみ椅子で、昨年一時帰国した時にItoyaで売っているのを見て、座って、一目惚れしてしまったものだ。
少し値は張ったが、もともと部屋に置くロッキングチェアを探していて、こちらでは椅子は軒並み高いので、迷った挙句に勢いで買って気合いで持って帰ってきたものだ。つまり、そのくらい軽い。色も気に入っている。買ってよかった。
トッポンチーノ(抱っこ布団)
あるヨーロッパの格言にこんなものがある。
「すべての赤子には、背中にスイッチがついている。」
もちろん、そんな格言があるなんてのは大嘘だが、この言説自体は有名だ。
どういうことかというと、抱き上げた状態で寝かしつけて、いざベッドに置くと、それまでいくらスヤスヤと寝ていたとしても、たちまち目をさまして泣き始めてしまうのだ。
これを回避するために、トッポンチーノなる小さな「抱っこ布団」を使う。
うちのは、妻が妊娠中に手作りしたものだが、購入もできる。
親の愛情につけ込んで、ベビー用品ってのはなんでも高いね
おくるみにつつみ、トッポンチーノにのせて、そのままバランスボールで寝かしつけると、コッド(ベビー用のベッド)に寝かすときにも背中スイッチが発動する頻度が少なくなる。(それでも100%とはいかない。)
なお、寝かせるときは頭を最初に着けて、徐々に尻側をだましだまし接地させると、よいらしい。飛行機をスムースに着陸させるほうがよっぽど簡単だ。
おしゃぶり
使っているのはこれ。歯並びへの影響も考えられているらしいやつ。
泣いているときに口に突っ込むと、一瞬「えっ?」という表情をして少しの間吸い付くが、すぐに「ペっ」と出してけつかる。「えっ?」からの「ぺっ」である。まったく憎たらしい。
吐き出したら根気よく口に戻してやるとたまに気に入ってその後ずっと吸っていることもあるが、最近は安易に黙らせようとするこちらの魂胆に気がつき始めたのか、息子は「だまされねえぞ」と頑なになることが多く、残念ながらおしゃぶりはその効果を失いつつある。
と、おもったのだが、しかし、この記事を書いた後におくるみの布を利用しておしゃぶりを口と布との間に入れるようにすると、自然に吸い付いた。おくるみの布で学ランを作るような感じ。今も大人しくしている。一旦吸い付くとおしゃぶりはやはりかなり効果があるようだ。
ヘアドライヤーの音
ホワイトノイズが赤子を落ち着かせるのにいいのはよく言われる話で、こんなアプリもある。携帯電話にインストールして、ホワイトノイズをバックグラウンド再生もできるので重宝していた。
しかし、これも慣れると効果が薄れてくる。息子のおデコには「またそれか!」と抗議の文字が見えるようだ。
上のアプリには様々な種類の音があって、わけてもドライヤーの音が効果があった。あるとき、それならと本物のヘアドライヤーを鳴らしてみたところ、これがたちどころに泣き止んだ。10秒かからなかったんじゃないだろうか。
このヘアドライヤーは今でも効果が続いていて、どうしても泣きやまない時の最終兵器になっている。かなり大きな音だが、その分注意を強制的に引きつけるようだ。おしゃぶりの例があるので、安売りはしないようにしている。また、ドアの開閉などの騒音をかき消してくれるので、寝た後にそれらでびっくりして起きることも防げる。
温風では危険なので、冷風モードで使うことを忘れずに。
音楽
ジブリのカバーでやたらと伸びの良い声の人がいたので今はかれらのプレイリストをヘビロテしている。息子のお気に入りは「君をのせて」と「さんぽ」。ティンホイッスルの哀愁が素晴らしい。
フォームローラー
最後に、自分自身のためのもの。
とにかく腰がやばい。4kgの質量を毎日体の前に捧げ持ち、腰より少し低い位置から持ち上げたり置いたりを繰り返すので、簡単に腰を痛めてしまうのだ。
私は飛行士で、もともと腰には気をつかっていた。台湾に旅行に行ったとき、現地のマッサージ師が肘を使って「最強」レベルの指圧(肘圧?)をしても痛がらないので驚かれたくらいだ。
上記のフォームローラーは、もともと持っていたものだが、とてもよい。息子がうまれてからは、毎日乗ってメンテナンスをしている。毎日マッサージに行くよりは安いだろう。
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生後2ヶ月が経ち、だんだんと1回で眠る時間が長くなってきた。1日として同じ日はないが、息子はスクスクと育っている。
なによりだ。
たくさんの方々からサポートをいただいています、この場を借りて、御礼申し上げます!いただいたサポートは、今まではコーヒー代になっていましたが、今後はオムツ代として使わせていただきます。息子のケツのサラサラ感維持にご協力をいただければ光栄です。