電子レンジの無い生活

27日目(4月30日)

電子レンジを使わなくなって、もう8ヶ月になる。
8ヶ月を過ごしてどうだったか、書き記してみたいとおもう。

なぜ、電子レンジを捨てることになったのか。

引越し前の家では、普通に電子レンジ(オーブン機能付き)を使っていた。
いつ頃からか、その電子レンジは、悩みのタネになっていて、なんとかしたいと思っていた。

だいたい、すでに23年くらいの代物で、かなり古びてきていて、色は濃いグレーのような色で外側は金属、庫内もだいぶ経年の汚れがひどく、どんなに掃除をしても落ちてくれない、古いモデルのため、消費電力も大きいのか、築50年のマンションだと、よくブレーカーが落ちる原因にもなっていた。

なら、新しい魅力的なオーブンレンジを購入すればいいじゃない、ということなのだろうが、この全く壊れず元気に動いている状態で、次を購入という気持ちになれなかった。

それをなぜ捨てるという選択をすることになったのか。
理由は単純、新しい家に入らなかったからだ。

新しい家のキッチンスペースは以前の家よりも狭く、なんとか置けないこともないのだが、置くことで、かなり圧迫感がでる。なによりも、引越し先は新築のマンションで、白い床に白い機能的なキッチン。そこに、23年使い倒した古びた電子レンジは全くそぐわないのだ。
そこの場の空気に合わない、ということはあると思う。
悲しいが、もう、さよならをしなければならない。

家族には少し抵抗にあったが、私の決意は固かった。
「捨ててみて、本当に困ったらまた購入するから、とりあえず、引越しの箱から出すのはやめよう。」
そう言って、家族をなだめつつ、電子レンジなし生活はスタートした。

これまでの、我が家での電子レンジの使い道としては、冷凍したご飯の解凍や、つ作り置きした料理を温め直したり、ミルクを温めたり、焼き芋を焼いたり(焼き芋の機能が気に入っていた)、たまにケーキを焼いたり、ということに使っていた。

まずは冷凍ごはんについて。
ご飯が余ったら、そのまま保温状態で炊飯器に入れておき、次の食事のタイミングで食べる。
それができないときは、ラップに包んで常温か冷蔵庫に保存して、少なくとも次の日には、焼きおにぎりや雑炊にして食べる。

これが、やってみると、とてもよかった。
ご飯を冷凍して保存しておくと、結局、冷凍したまま日付のたったものを食べることになり、冷凍ご飯の解凍した味があまり好きではなかった私にとって、美味しくないご飯を消費するために食べる行為になっていた。
この方法にすると、たいがい、次の日には食べ切ってしまうので、ご飯の味が落ちていないものをいつも食べられる。

次は、作り置きした料理の温め直し。
魚や肉の焼いたものは、新しい家では魚焼きグリルにあたため機能があるので、それで解決。おかずはお皿によそわずお鍋に入れたままにしておけば、そのまま温められる。翌日以降に残したいときは、ガラスの容器に入れて冷蔵庫に。
次の日にガラス容器ごとお鍋で湯煎して、温まれば、ガラス容器のまま食卓へ。

8ヶ月たって、すっかり電子レンジがあったことを忘れてしまった。
家族からも欲しいという要望もあがってこない。

電子レンジを使わなくなって、作ったものを翌日には食べ切るクセがついてきたように思う。作る量も作りすぎなくなったり、違うものにアレンジするよう工夫したり、なんとなく、冷凍してとっておこうとか、プラスチックのタッパーにいれて、冷蔵庫の奥深くに眠ってる、とか、冷凍して忘れてしまって、破棄するということが、劇的に減った。

食べ物を粗末にしているという気持ち悪さがなく、大事にしていると思える。
食べ物に関して、気持ちがスッキリしている状態が保てる感覚があるのだ。

電子レンジなし生活はまだまだ続く。。。。

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