メタル・オルガン

俺の名は大和メタル!
物心ついた頃から病気をしたことがない健康優良男子高校生だ!

なんの研究をしているかわからない爺ちゃんと2人で平和に暮らしていたが、その日々は唐突に終わった!

研究所が爆発、爺ちゃんは瀕死!

「メタル…よく聞け、お前は儂の孫ではなく、孤児だ…儂はお前に、とある研究成果を植え付けた…」

「なんだって?!」

「お前の内臓…気管から消化器系、循環器系に至るまで、全ての臓器が金属製に変化する特殊な細胞を打ち込んである…機能は従来の内臓のままだが、あらゆる疾病を弾き返す、無敵の内臓だ…」

爺ちゃんは俺の手を握りながら、息も絶え絶えに伝えた。俺たちを狙う敵の名を!

「奴らは…全国医師共同組合連合会…この細胞が認可されれば、全て病が克服され、世界中の内科医が廃業する…それを恐れたのだ…」

その時再度の爆発!
爆破犯はまだ立ち去っていなかったのだ!

「消毒用アルコールはよく燃えるぜぇ〜」

白衣を着た長身の男が、消毒用アルコールのポンプとライターを組み合わせた火炎放射器で炎を放ちながら近づいてきた。コイツの炎がLPガスに引火したのだ!

「よくも爺ちゃんを!許せねぇ!」

しかし俺は格闘技の心得もない高校生だ!
火炎放射器を持った成人男性との戦い方などわからない!

「メタル…お前の内臓にはもう一つの能力がある…あらゆる脅威を跳ね除ける鋼の内臓…それは、お前を覆う最強の鎧ともなりえるのだ!」

爺ちゃんのその言葉を聞いた瞬間、脳裏にある言の葉が浮かんだ。俺と爺ちゃんは、それを同時に叫んでいた!

「「メタル・オルガン!アーマード・オン!!」」

ワードを唱えると、俺の身体に変化が訪れた!!

まずは口から、そして気管、食道、胃、肺、大腸に至るまで…それら全てが、外側へとめくれ返って行く!!

無敵の内臓は外側へ、脆弱な皮膚は内側へ…これが大和メタルの変身した姿、メタル・オルガン【鋼の器官】だ!!!


つづく!!!