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あんどーなつが選ぶ読んでよかった本~2017~

こんにちは。あんどーなつです。
今年も残り数日となったので、2017年に読んだ本のうち特に面白かったもの・勉強になったものを紹介しようと思います。

最初に本のタイトルをまとめて、次に目次にそってあんどーなつが内容についてゆるーく語ります。

目次
1.  「料理の四面体」玉村 豊男
2.  「日本語作文術」野内 良三
3.  「リーダーシップの旅」野田 智義  金井 壽宏
4.  「伝説の新人」小宮 謙一  紫垣 樹郎
5.  「なんでお店が儲からないのか僕が解決する」堀江 貴文
6.  「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ
7.  「スープで、いきます」遠山 正道
8.  「モチベーション革命」尾原 和敬
9.  「モチベーションで仕事はできない」坂口孝則

1. 「料理の四面体」玉村 豊男

2月に受けた授業で教授がおススメしていたから読んだ1冊。
「情報の構造化がよく分かるから!」とのことだったから、めっちゃ堅苦しい本なんだろうな…と思っていたけど、表紙はマンボーだし、タイトルは料理だしで、掴みからバッチリ面白かった。

内容を一言でいうなら、「料理を様々な軸で分解して分類した」本。
少しネタばれすると、料理は以下の四面体にプロットすることが可能だよね、と述べている。

本書では、豆腐料理をプロットした四面体も載っていて、「ここが焼き豆腐で、ここが揚げ豆腐だから、麻婆豆腐ってこのあたりになるかな?」とか思いながら読んでた。

私が一番好きなくだりは、ドレッシングのくだり。サラダにかけるあれね。
ドレッシングをドレッシングたらしめているのは何なのかを探すべく、ドレッシングを構成要素に分解して星取表をつくってた。

身近な食べ物をめっちゃ真面目に、論理的に分解してるんだけど、文の口調はコミカルでっていうギャップがめっちゃ面白かった。
今でしょ!の林修先生も推薦してるらしいから、きっと学術的にも価値があるんだと思う。

ただ、料理人からは、かなりの酷評をもらっているらしい。
というのも、筆者の定義で分類すると「刺身はサラダ」になる。
この「刺身はサラダ」だという主張が料理人の神経を逆なでするみたい。
私はめっちゃ面白いと思うんだけどね。(構造化って枝葉末節をぶった切るものだから仕方ない)

今回おススメする本の中で1番好き。
物事を考えるってイスに座らってなくても、料理しててもできるんだなと初めて実感できたし、食べ物の話だからとても幸せな気持ちになれるから。
食いしん坊の人には特におすすめ。

2. 「日本語作文術」野内 良三

面白かった本ではなくて、身になった本。

アウトプットを増やすにあたって、芳野さんから推薦してもらった1冊。
作文系の本は他にも3冊読んだけど、私にはこれが1番分かりやすくて納得できた。

この本の主張は、とてもシンプル。
「結論ファーストで短く書くこと」を終始のべてる。

とにかく短く書くことの重要性を述べてる。
だからこれ以上私が語ることもない笑
文体は固くて硬派な一冊だけど、勉強のためには読んで損はないと思う。

3. 「リーダーシップの旅」野田 智義 金井 壽宏

あるインターンシップに参加して、「君はリーダシップが足りない」と言われて「リーダシップって何ぞや?」と疑問に思ったから読んだ1冊。
Interestingという意味で面白い。

巷に溢れる「リーダーには熱意が必要です」というようにリーダシップを構成する要素を羅列する本ではなく、リーダシップを学術的に考え体系化した本。
『「すごいリーダー」というものの存在、あるいはリーダーが作り出した「すごい結果」を追うのではなく、その人がなぜ、結果としてすごいリーダーと呼ばれるような存在になったのか、何がリーダーをリーダーたらしめたのか、リーダーが第一歩を踏み出した原動力は何で、その歩みの継続を支えたのは何かを問う』ている。

私が一番なるほどなあと思ったのは、リーダシップをプロセスで捉えているところ。タイトルにもなっているが、この本ではリーダシップが「旅」になぞらえて解説されている。

『リーダシップの旅は、「リード・ザ・セルフ(自らをリードする)」を起点とし、「リード・ザ・ピープル(人々をリードする)」、さらには「リード・ザ・ソサエティ(社会をリードする)」へと段階を踏んで変化していく。』
この1文が、本書がリーダシップをダイナミックに捉えているを端的に表していると思う。

『リーダーは徐々に「なっていく」もので、まずは自分が自分を導くために一歩踏み出そう、そのモチベーションは何でもいいから!』という主張に勇気づけられたので紹介。

4. 「伝説の新人」小宮 謙一 紫垣 樹郎

サマーインターンに行ったメガベンチャーの社長が「絶対に読むべき」と熱く語ってくれたので読んだ1冊。

「常に全力をだせ!新人の3年間は全速力で駆け抜けろ!」みたいな熱いメッセージが実体験のエピソードと伴に語られてる。

面白いわけではないけど、こういうポイントをおさえると「できる新人」として扱われるのか!と思うと就活のモチベーションが上がるから、就活生にシェアするべく紹介した。

実際に自分で検証してみたい。

5. 「なんでお店が儲からないのか僕が解決する」堀江 貴文

Twitterで誰かが面白かったって言ってたから読んだ1冊。
飲食店の具体的な悩みが赤裸々に描かれていて、飲食店の裏側を覗きたかった私にはとても面白かった。

この本は「飲食店で稼ぎたかったら、とにかく食べ歩け」ということを終始述べている。
「わからないことはインターネットや本で調べ、もっとリアルを知りたければ、食べにいけばいい。」
「取引先とどう出会うかは、やはり、食べ歩きとインターネット。」
「こんなふうに世界一ともいわれる激戦区とか物販の成功例を耳にしたら、行って実際に見て、食べてくる。そして研究する。僕だったらそうするかな。」

多動力と合わせてみて、ホリエモンは「行動しろ」というメッセージを言葉を変えて言ってるだけなんだな、金もうけ上手いなと納得したので紹介。

6. 「サピエンス全史」ユヴァル・ノア・ハラリ

今年の流行りだったから読んだ1冊。
読み物として面白いのでぜひ暇つぶしに読んでほしい。

これを読んで思ったのは、私たちが教科書で学ぶ歴史は都合よく「脚色された物語」なんだなということ。

具体的にいうと、私は高校で「農業革命」を人類の進歩として習った。しかし実際は、より多くの時間を作物を栽培する時間が長くエネルギー効率も悪くて、必ずしも進歩ではなかったことを、この本を読んで知った。

このとき、私は裏切られたような微妙な気持ちになり、ある別の本のことを思い出した。野口英世の伝記だ。

児童向けの伝記では、彼は清貧で謙虚で母思いな人物と描かれているが、実際は横柄で金遣いの粗い自分勝手な人物だ。
私は小学校2年生に児童書の伝記を読み、長らく幻想を抱いていたが、高校2年生のときに「遠き落日」(*)を読みとてもショックを受けた経験がある。(*遠き落日は野口英世の生涯を赤裸々に描いた小説)

話がそれたが、何が言いたいのかというと、教科書の歴史は児童向けの伝記と同じだと私は思ったということだ。情報をどのように切り貼りするかで、人が受ける印象は大きく変わるものだ、と改めて感じた。

古代史ゆえに仕方がないことなのかもしれないが、教科書も鵜呑みにできないなと反省した一冊だった。

7. 「スープで、いきます」遠山 正道

「リーダシップの旅」で取り上げられていたから読んだ1冊。
この本は著者は「伝え方」がめっちゃ上手で、ぜひ共有したいと思い紹介。

本のp32~p42までに「What is Soup Stock? 1998年スープのある一日」という企画書が載っていて、ここをぜひ読んでもらいたい!
この企画書は、著者が実際に社内ベンチャーとしてスープストック東京を立ち上げる際に用いられたもの。全文が公開されている。

お店の影も形もないのに、スープストック東京の理念・メニュー・立地・物販・オペレーション・店舗コンセプト・店舗イメージがとても具体的に書かれている。加えて、物語形式になっていてとても分かりやすい。

誰かに自分の構想を「伝える」際にはこうやって説明すればいいのか!というお手本のように思える。
他の部分はいいから、ここの企画書をぜひ読んでほしい!

私はこれをお手本にして、「伝える」技術を盗むことにした笑

8. 「モチベーション革命」尾原 和敬
9. 「モチベーションで仕事はできない」坂口孝則

イレギュラーだけど2冊一緒に語りたい。

「モチベーション革命」を読んだのは流行ってたから。
正直なことをいうと、私は「モチベーション革命」があまり好きではない。
「モチベーション革命」は「これからの時代は自分の好きなことで稼ぐ時代だよ!好きなことしていいんだよ!」と終始言っているものの、はじめからライフワークで食べてはいけない人が多いから、ライスワークはライスワークで頑張ってね、と肝心なところは世間の考えと一緒だったから。

さらに疑問に思ったのは、好きなことにもモチベーションがまったく沸かないときもある。このような場合は、何を心の支えに働けというのだ?と思ってしまった。
この不満を解決するために読んだのが「モチベーションで仕事はできない」。

「モチベーションで仕事はできない」は「モチベーション革命」と真逆のテンションで真逆のことをシニカルに書いている。
第2章のタイトルが『なぜ世の中は「やりがい」を強いるのか』、第6章のタイトルが「絶望の国で生きていくための心得」であることからテンションは察せると思う。

内容は、モチベーションがまったく沸かなくても、まったく面白くない仕事でも、効率的な仕事の方法を見つけることで成果はだせると述べている。
モチベーション自体を否定しているわけではない。モチベーションが沸かない仕事でも、目の前にあるものをとこなしていると、ある瞬間に「この仕事は自分がやりたかった仕事だ」と誤解するようになり、結果的にモチベーションにつながることもある、としている。

私はこの2冊を読んで、社会は面白いところなのだなと思った。おそらくどちらも真実で、どちらかが間違っているわけではないのだと思う。
同じ人物でもモチベーションに満ちあふれている瞬間もあれば、職場に行きたくないと思う瞬間もある。

「モチベーション革命」の考えを採用するときと「モチベーションで仕事はできない」の考えを採用するときを上手く使い分けられれば、最もハッピーになれそうな気がする。

おわりに

ながながと失礼しました。
私の推薦があなたの読書ライフを豊かにできれば幸いです!

今年はお世話になりました。よいお年を!

あんどーなつ

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