噛めば、かむほど。

食べものの好き嫌いはあまりないほうだと思う。

ただ、おばあちゃん家の食卓で出てくるようなものが好きなので、ジャンキーな食べものをすすんで食べないだけ。

ファストフードと呼ばれるものは、いつの間にかほとんど食べなくなった。いちばんのきっかけは、高校の家庭科の授業で見た「スーパーサイズミー」。たしかにあれは極端な例だったかもしれないけれど、見事に食べられなくなってしまった。

だったのだけど。
ひさしぶりに食べてみたら、案外おいしい。

今日まで疎遠にしてしまってごめんなさい。
これからも、いい距離でいましょうね。

ハンバーガーに調子のいいお詫びを述べながら、わたしが疎遠にしている別のもののことを思い出している。

ちゃんと噛んであじわってみないと、ほんとうの良さはわからないのかもしれない。いろんなものごとを表面的なところだけで判断していないか、いま一度自分に問いかけてみようと思う。

自分が信じたいほうへ向かっていくとき、思考がどうしても窮屈になる。いろんなものごとを判断をしていく上で大事なことなのだけど、そのあたりが少しばかり凝り固まってしまったようにも思う。

もう一度ぐにゃぐにゃにしてみてから、組み立てていくのがいいかな。「積み重ね」と呼べるほど、そこまでなにも積み重なっていないのだから、いっそのこと思いっきりやってみたらいいんじゃないか。

多少空ぶっても、いまはなるべく挑戦しようと思う。書くのも描くのも撮るのも、そうしたことをつなぎ合わせる為にやっているのだから。

拙くても、１人に届いたら十分。