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寝る前のメモ。


昨年のいま頃は、マドリードにいたことをFacebookが教えてくれた。今年がはじまって8ヶ月が経とうとしているけれど、現時点では昨年よりいい年にできている自信がない。

当初の予定が崩れたことをウイルスのせいにすることは、やろうと思えばできるかもしれない。でも、小さなプライドがそれを許すことはないし、そこで諦めたくはない。

だから、この期間があったからこそ生み出せたのだと思える価値を、丁寧につむぎ出していくような日々を送るしかなくて。自分のなかでガラリガラリと音を立てて入れ替わっていった優先順位は、もうもとには戻らないし、戻せるとも、そして、戻したいともあまり思っていない。



自分が映画に出ること自体はこれからもそんなに興味をもてないだろうけど(というよりも、演技なんてそもそも素人にはむずかしい)、それを見た人に確実に何かが伝わっていることがわかったあの瞬間は結構好きだった。自分自身が見てきたもの、大切にしたいと思ってきたことを、映像を通してじっくり伝えることができたのも、後になってみるとよかったのだと思う。

映画ができたことで広がったこともたくさんあったし、今もその続きを生きているのだけれど、あれが3年前のことになるのかと思うと、時が流れるのは本当に早い。まち中が映画館になったことも、外国から来た友だちが母国で上映会をしてくれたことも。みなさんがSNSに書いてくれた感想は、こっそりスクショしていまでも大事にとってある。

映画のおこぼれをもらうかのように、毎年大学でお話をさせていただいていて、それはそれはありがたいことなのだけれど、そろそろ次の話題を提供していきたいと思うよね。新作映画とはいかないにしても。

聞いてくれる学生は変わっていくけれど、わたしの話はほとんど変わらないまま、一歳ずつ年を重ねていて。小さな積み重ねがいちばん大事で、それがないとわたしではないけれど、もう一回日々を駆け抜けるようなチャレンジをしてみたい。

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