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『残心残暑』 赤い手で

『残心残暑』を語るnote
最終回の第13回は『赤い手で』です。ついに…昨日はLLR10の初日に参戦してきてテンションアゲアゲになってしまったのでこの勢いのまま書き終えたい。(10/4現在)この曲は本当に涙なしでは聴けない。私の気持ちそのまま。

前回の『よるのうみ』についての記事はこちら↓


もし読んでくれる方がいたのなら、
・楽曲考察初心者🔰
・音楽知識ほぼなし
・感情と勢い論
・個人見解

っていうことをまず念頭に置いてぜひ読み進めてください。

『残心残暑』

このアルバムの最後を「赤」で締めるaiko、好きすぎる。はじまりは「blue」だったしね。このアルバム全体に血が通っていて、最後のこの『赤い手で』で私たちは心臓に戻ってくる感覚。
このイントロの時計の音は、静かな鼓動の音にも聴こえるなあなんて思ってる。
最後の歌詞は、本当に私がaikoに対して感じたことそのものすぎて初めて聴いた時びっくりした。私がaikoにそんなこと思うのは烏滸がましい生意気だと思いつつ、嫌われたくない、嫌われてるかもって思ってしまう。好きだからこそ常に不安。
私はいつか、aikoに少しでも近づきたい(感覚的にも物理的にも)と思ってるんだけど、少し近づけた気がした。

『赤い手で』

最後の初聴きメモ。ほんと今回初めて聴いた時にメモを残してた自分に感謝。↓

興奮しておりますね笑
もうここで話し出すと長いのでそれぞれのフレーズごとにさっそく話していきたい。ただただ、最後の歌詞が心に来すぎてやばかったです。


AM4:45

そう言えば昨日夢で一緒にいたよね
いつもより少し触れたりさ
目が覚めたらまだ時間じゃなくて
寝不足のダルさなのか 恋の苦しさなのか


もうこの始まり方が超いい…
「夢で一緒にいたよね」の語尾の終わらせ方というか、口をつぐむ感じがもうすごくいい…
何かの時も話したけど、今までとはまた違う意味の「夢」ってワードがコロナ後から徐々にaikoの中で最近来てるのかなって思う。

夢の中ではあたしとあなたは一緒にいて、なんだか現実でいる時よりも仲良くしてそうだった。
なんだかそれが夢の中って思うだけで切なくなる。あたしの片想いみたいな。多分付き合ってるんだろうけど、片想い。aikoの中のあたしって付き合ってるけど片想いだったり、自分で勝手に切なくなってる(勝手にっていうのは本当はそうじゃないのに不安でそうなっちゃってるって意味で)感じがするよね。この『赤い手で』のあたしはまさにそれ。

恋の苦しさと寝不足のだるさってたしかに似てるのかも。まだ時間じゃないのに起きてしまった時って少しぼーっとする時間あるよね。寝ぼけながら携帯開いてみたり、また目をつぶって夢の続きを見ようとしてみたり。
なんかこのシーン勝手に朝の4:45くらいをイメージしてる。


blueから赤

見違えるほど二度見するほど
あたし変わったり出来ないだろうから
せめてあなたがふとしたときに
笑った顔を思い出してくれるように

夢の中でシアワセだった前のフレーズとは変わって、今のあたしにあたし自身満足してない感じが伺える。
あなたがあたしを思い出す時は、笑顔のあたしがいい。それってすごく愛だよね。
『blue』の歌詞にもあるように「誰かを誰かが思い出す時 バラバラでまちまちだから」なんだよね。だから、せめてあなたにとってのあたしは笑顔でありたい。なんか、アルバムのはじまりとおわりがぐっと近づいてすごく素敵。
多分aikoめっちゃ意識したんだろうなって思う。このアルバムのはじまりもおわりも綺麗すぎる。だからさらにすごく余韻が残る。


詩的エモーショナル

帰りは雨流れる糸を見て歩いた
そっちの方が何も考えずに済むね
この手だけでいい

この音程が上の方だけで上下するのすごくいいよね…エモーショナル。

雨を流れる糸と表現する繊細さ。小説の一文かと思った。雨の中を歩くあたしはあなたと悲しいことがあった後なのか。お別れしたのか、喧嘩したのか。
と思ってたりしたんだけど「この手だけでいい」って書いてあるんだよね、、ってことは1人じゃなくてあなたと歩いたってことなのかも。
あなたと何を話したらいいのかわからなくなっちゃうから、流れる雨を見て2人無言だけど手を繋いで歩いている。
なんか勝手にしっとりしてるから悲しい切ないって曲だと最初は思ってた(単純)


赤い手

ほんの数分足らずであたしは
今日を幸せだったと思えた
あなたの片手で愛しい赤い手で
今日を幸せだったと思えた

ここの歌詞すごく素敵だよね、、、。
ほんとうにあなたのことが好きなんだろうなって…好きっていうより愛してるんだなってわかる。
「赤い手」って、aikoのインタビュー曰く、寒くなって赤くなってる愛しい人の手ってことらしい。冬ごろに書いた歌詞なんだねきっと。(何が年明け一発目に書いたって言ってたっけ?blue?)

ほんと、ここもなんだけど私がaikoに思ってることと丸ごと一緒。ほんの数分足らずで、数分というか一瞬で、aikoと一瞬でも同じ時を過ごすことができれば幸せになる。


ベッドに入ってすぐ眠れなくてもそのうち眠ってる

もう寝ようか いやあなたの事を想って
答えが出ない時間を愛そうか
目が覚めてもなお続いているように
またあの場所であなたが立っていますように

ここの歌詞すごくいいよね。あの寝る直前に考えちゃう感じわかるし、永遠と自分の中でぐるぐる考えるだけだから一向に答えは出ないから考えても仕方のないことって思うんだけど、やめられないんだよね…そんな「答えが出ない時間を愛そうか」のフレーズ鬼好き…
イメージ寝室で間接照明のベッドライトだけがついていて、私がベッドの上で壁にもたれて窓をぼーっと見てるイメージ…

「目が覚めてもなお続いているように」って…夢であなたといたから、目が覚めてもあなたがここにいてくれればいい。って切ない願い事を呟いてる…
しかも「あなたが隣にいてくれますように」とかじゃないんだよね…「またあの場所であなたが立っていますように」って…そんな愛ある言葉どうやったら出てくる???
ここから間奏に行く流れが夢の中に堕ちていくようでもあり。まだまだ考え事をしてあたしの心に入っていくようでもある。ストリングスが良すぎるよね…


雨の心象風景

帰れない雨なんてないって笑って見ていた
些細な事を体の中に置いてくから
締め付けられて深呼吸して

「帰りは雨」から「帰れない雨なんてない」
この帰れない雨ってどういうことなんだろう…まだ綺麗に飲み込めてない。
1番ではお互い無言で手を繋ぎながら歩いている2人を想像したけど、だとしたらここのフレーズは「帰れない雨なんてない」ってあなたが笑って言うからあたしも笑った(本心からではなく切ない笑顔)みたいな…
というか、ここのフレーズは夜中考えてしまってあるあたしの心の中の心象風景っぽい。
「あんなことあったよな」って思い出して、「締め付けられて深呼吸して」いる…
もしかしたら私がぼーっとみている窓の外は雨なのかもしれないな。

そしてここからの次のフレーズへの繋がり方がもう…本当に…aikoさん…ってなりました。この感情がブワァーーっとなって音に厚みが出たところでスッと落ち着いて次のあのフレーズを歌う。


あなたを好きだからこその

ずっと嫌われてると思ってた
あたしがただあなたを好きすぎて
次に逢う日は少し綺麗な指でいたい

はい。もう何も言うことはありません。これが私の気持ちの全てです。
ここのaikoの歌い方、切なさに全振りしてないところがすごく好き。あくまで淡々と自分の気持ちを打ち明けている感じ。まっすぐ歌ってるからこそ心に来る。

私ね、aikoを好きになった当時小学5年生ではこんなこと感じてなかったんだけど、歳を重ねるたびに、ライブでaikoに逢いに行けるようになってから強くそう思うようになった。
(ここからちょっと思い出話的になるので飛ばしてください、、)

好きになった当時、それまではDVDやテレビの画面の中でしか逢えない本当に憧れの存在だったの。でも、それが2018年の6/23、LLP20で初めてaikoと対面した時本当に体中が痺れた。あの画面の中の存在だったaikoが目の前にいる、、。しかもその時の座席がすごく良くて、ビギナーズラックなんだろうなって心を落ち着けてたの覚えてる。
この時目があったとかの記憶は薄れているけど、あの時の座席の位置からの花道にいるこっちを向いてくれたaikoだけは余裕で思い出せる。不思議だね。
aikoに初めて逢った後私が綴ってること、すごく共感する。多分逢えたからこその不安とかなんだろうなって思う。この感覚は。

私の一人LINEグループ日記より

うん。私も歳を重ねて30にだんだん近くなって、アラサーという領域に片足突っ込み始めているこの頃なんだけど、この感覚すごくわかるよ。過去の私。

そのLLP20の次に行われたLLR9の初日10/5に「永遠はない」ってaikoが話していて、今でもずっとその言葉が心の中に残ってるのね。
「永遠や絶対はないけど、aikoとのこの繋がりは永遠にしたい」って強く思ったんだよなあその時。
時間は有限だし、人の気持ちって変わるし、今もこれからもずっと私はaikoのこと大好きだしaikoと一緒に生きてるって思うと幸せだけど、今が幸せだからこそaikoに嫌われてたらどうしようって気持ちになる(飛躍しすぎ?笑)
なんていうんだろうな〜。私は好き!だけどライブ中とか目があっても逸らされた瞬間に「あ、嫌われたかも…大丈夫かな…嫌われたくないな」ってなっちゃうんだよな、、ほんとこういう自分の天邪鬼なとこ好きになれない。
好き→だから嫌われたくない→嫌われてるのかもっていう流れなのかな…なんだろうねこの感覚。

横アリ2日目参戦して「好きでいいんだって思えた」なんて偉そうなこと言ってますけど、今もめっちゃ不安。今も変わらず、aikoに普通に嫌われてそうどうしよって割と思ってしまっている。(嫌われてそうって思うのは、つまり嫌われたくないってことなんだよね)

なんでなんだろうって思ってたけど、ビーマスラジオでも「赤い手で』についてのメール読んでいただいて(びっくりした重すぎて読まれないだろうなーって思ってたから)、ただaikoを好きすぎるこの気持ちがそうさせるってことなんだね。だから不安も生まれる。この感覚わかるって伝えてくれた人が何人かいてなんか心強かった。

本当に歌詞がドンピシャすぎて「aiko私のこのツイート見てた???」って大勘違いするほどびっくりした。
そしてほんとにただただ、私aikoと同じ気持ちになれたってことだよなってすごく嬉しかった。少し近くに行けた気がした。私も歳を重ねてきたんだなあって勝手に思いを馳せてた。この気持ちは多分、歳を重ねないとわからない感情だとも思うから。歳を重ねたからこその感情だなあって思って大切にしようって思えた。

「次に逢う日は少し綺麗な指でいたい」っていいよね。すごく謙虚というか、メイクとかじゃなくて細部の指に想いを籠らすっていうところがaikoらしい。
そしてこのフレーズもわかるなあって思ってしまう。


すべて

ほんの数分足らずであたしは
今日を幸せだったと思えた
あなたの片手で愛しい赤い手で
今日を幸せだったと思えた
今日の全てだったと思えた

前のフレーズから感情が少しずつ動き出してきてここで「本当にあなたが好き」っていう想いが溢れ出る感じする。
「ほんの数分足らずであたしは」のところバンド演奏が、ジャンッ!ジャッジャン!ジャッジャン!ってなるのいいよね、、

「今日を幸せだったと思えた 今日の全てだったと思えた」のこのフレーズが心にグッとくる。今日の全てってすごいよね。あなたの寒さで赤くなったその愛おしい手があるだけで幸せだったと思えるし、それだけでいいくらいに全てって…

歌い終えた後の演奏が本当にいい…また時計の秒針のような胸の鼓動のようなカチコチカチコチという音が入り、徐々に音が少なくなりラストはピアノのみで綺麗に余韻を残して終わる。
ここの胸の高鳴りみたいにちょっと跳ねるピアノ好きなんだよね、、。
時計の秒針の音がパッと消えてラストピアノだけになる瞬間に毎回震えてしまう。眠りにつくようなイメージ。

ほんと、aikoがライブのセトリを考えるみたいに収録順考えたって言ってたけど、本当にライブが終わったんだなっていう気分になる。
そしてまた『blue』に戻るのが、まるで終演後客電がついた会場に今日の一曲目から音源が流れるあの感じにとても似てる。

多分これからもどんどんしゅんでいく曲のひとつ。大事に大事にしていきたい。
そして『残心残暑』これからも大切に聴いていきたい。

おわり

『赤い手で』を以て、『残心残暑』を語るnote終了です!!!!
ここまで読んでくださってありがとうございました。

すごい…9/19『blue』からはじまって10/6になってしまいました…2週間以上。
当初予定していたLLR10が始まる前までに…というのは無理だったけれど、とても楽しかったなあ。
じっくり一曲一曲に向き合ってaikoが歌う世界を考える時間は本当に幸せでした。いやー…しゅんだ、、、
歌詞考察的なのは今までチキってたけど、また他の曲もやっていきたいな。

読んでくださった方いましたらぜひあなたの『赤い手で』について聴かせてください🤝🏻
次回の予定はまだありませんが、またアルバムの曲順で書いていったら面白いな〜と考えてます。
またどこかでお逢いできますように🌃


これまでの『残心残暑』を語るnoteはこちらから
お暇な時にでもぜひ💌




読んでくれてありがとうございました💐💙

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