若松亭あなご
だいたい140字くらいの小噺(短い落語)です。 毎日20時に新ネタを公開します。
読んだ本の記録
自作の落語台本です。
YouTubeにあげた動画
A「あそこの歯医者閉めたんか?」 B「先生が引退したんやて」 A「何で引退したんや?」 B「年齢的にしんどなったんやて」 A「そんな年やったか?」 B「今年で90歳やて」 A「そら確かにしんどいな。あの先生も… も〜年かい(元歯科医)」
A「食品をいい状態で保存したい」 B「温度管理が大事やで。ちゃんとやってるか?」 A「いや、暖房ガンガン焚いてるけど、なかなか温度が上がらんねん」 B「上げてどうすんねん! 冷やすんや」 A「それではアカン。食品に必要なんは… 1000℃(鮮度)や」
A「ウチのアイドルグループのファン離れが進んでる。何かテコ入れが必要やで」 B「そうですねぇ。何しましょ?」 A「綱渡りでもするか。命綱なしで」 B「それはさすがに危なないですか?」 A「それがエエんやないか。危ないから… 不安(フアン)で一杯になるやろ」
A「ヤドカリは凄いんやで」 B「どう凄いんや?」 A「海藻とか死骸を食べて水をキレイにしてくれるんや」 B「そら結構な事や」 A「せやろ? ヤドカリは地球を救うで!」 B「地球は言いすぎやろ。さすがにそれは… 買い被り(貝かぶり)やで」
A「元ヒーロー戦隊のメンバーで同窓会しようと思てんねん」 B「ええがな。司令官も呼んだか?」 A「呼んだけど返事がないんや。既読スルーされてんねん」 B「司令官は電話やないとアカンで」 A「何でや?」 B「昔からそうやないか。司令官は… 返信(変身)せんのや」
A「あの医者、実は忍者の末裔らしいで」 B「そうなんか?」 A「せやねん。ほんで忍者の技で治療するらしいわ」 B「秘伝の薬とかか?」 A「いや、整形外科やからとりあえずギプスや」 B「それ忍術関係ないがな」 A「いや、忍者やから… 石膏(斥候)が得意やねん」
A「カップ麺食いたいなぁ」 B「ほなネットで注文するわ」 A「いや、いますぐ食いたいねん。コンビニで買うてくるわ」 B「コンビニ買うてもアカンで」 A「何でや?」 B「カップ麺食うなら… ネットぅ(熱湯)が欠かせへんやろ」
A「宇宙旅行ビジネスをやるで」 B「どんなビジネスや?」 A「宇宙船で惑星に行って、何日かそこで過ごすんや」 B「そら凄いな。せやけど稼ぎは出るんか?」 A「そら行き先次第や」 B「どこへ行くんや?」 A「行き先は… 火星でんねん(稼いでんねん)」
店「こちらシーフードピザです」 客「これホンマにシーフードか?」 店「もちろんです!」 客「証拠はあるんか?」 店「証拠? 見たらわかるでしょ?」 客「証拠がないと信用できん」 店「めんどくさい客やな。この具材を見てくださいよ。これは… エビでんす(エビデンス)」
A「あいつ眠そうやな」 B「昨日、野球の試合で大活躍やったらしいわ。バッターとして期待されてんねん」 A「それで疲れてるんか」 B「それにしても、さすが期待のバッターやな」 A「何がや?」 B「そんな疲れてる時でも… 打とうと(ウトウト)してる」
A「道端に車停めてたら持って行かれてもうた」 B「そらアカンがな」 A「しかも、返ってきた車がボロボロになってたんや」 B「そらしゃあない。お前が悪いわ」 A「何でや?」 B「路駐なんかしてるから、車が… 劣化(レッカー)されたんや」
A「陶芸家に弟子入りしたい」 B「ほな工房にでも訪ねて行ったらええがな」 A「工房か。とりあえず行ってみよかな」 B「せやけど、こんな街中には無いで」 A「ほな、どこにあんねん」 B「だいたい山の上の方や」 A「あぁ、つまり… 峠か(陶芸家)」
A「秋と言うたら『もみじ』やろ?」 B「せやな」 A「秋らしく『もみじ茶』を買うてきたで」 B「そらええな。何に効くんや?」 A「そんなん知らん。これは秋の雰囲気を味わうもんや」 B「いや、そこはハッキリさせてもらわんと。もみじ茶なら… 効用(紅葉)が気になるやないか」
A「今週末に教師チームと保護者チームでフットサルやるで」 B「親睦会やな」 A「せやけど、やるからには勝ちたいんや」 B「ほな、開始直後の守りが一番大事やで」 A「そうなんか?」 B「相手は教師チームやろ? 間違いなく… 先制(先生)攻撃してくるで」
A「優勝は山田さんです!」 B「やった! 優勝や!」 A「優勝賞品は空き缶200本!!」 B「あ、空き缶ですか?」 A「では、一言お願いします」 B「えー、ついに優勝できました。賞品までいただいて… 缶無料(感無量)です」
A「なんか熱っぽいな。救急車様を呼んでくれ」 B「微熱やろ? 自分で病院行けよ」 A「救急車様ならタダやで」 B「タクシー代わりにすな! だいたい『様』付けがアカンで」 A「何でや?」 B「救急車は緊急時に呼ぶもんや。お前みたいに… 敬称(軽症)で呼んだらあかんねん」