マガジンのカバー画像

第3のリベロ

45
取り柄は無くとも愉しみは豊かに―マークする相手のいないリベロのごとく自由に綴る
運営しているクリエイター

2024年4月の記事一覧

ファーストセット 第3のリベロ Vol.40

駅のベンチに腰掛け、構内のセブンイレブンで買った枝豆とひじきの豆腐バーの真空パックを剥がす。夜も10時を過ぎれば電車の間隔は開き始め、接続の悪いときは乗り換えの合間に食べきれる。ウィダーinゼリーの日もあれば、同じ豆腐バーでも「おから」にした日もあった。新たな配属先での暮らしもひと月近くが経ち、忙しさのあまり旺盛な食欲も無くなったいま、こんな粗末な夕食も何度目か。 大幅に制限された余暇の時間。貧弱な頭は疲弊して、読書する余力を失った。クドカンの「季節のない街」も、WOWOW