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忙しいときほど火加減がだいじ

この週末は確定申告に取り組もうと思ったのだが、またしても「できます」と仕事を引き受けてしまったために、仕事が先・確定申告が後回しになってしまった。

…そもそも週末まで働きたくないのだけれど。
同じ「書く」でもプライベートで自由に書ける文章と、迫る締切に向かって追い立てられるように書く、執筆ルールもみっちみちの文章とではやっぱり向き合う姿勢がぜんぜん違う。
プライベートならいくらでもPCに向かっていられるけど、お仕事はやーね。


今週はいよいよ申告が始まった。SNSでも早々に手続きを終えたなどの投稿を見かけるたびに心臓がぞわーっとする。
暗殺者に狙われる要人のような気分だ。
姿も見せず足音も立てないが、確実に忍び寄ってくる嫌な気配。

とはいえ仕事をご依頼いただけるのはありがたいし、確定申告はありがたくないけれども、そういう「すべきこと」が多くて時間にも気持ちにも余裕がなくなりがちなときに限って「やりたいこと」が脳内にピコーンピコーンとポップアップされるのはなぜだろう。

それも実に早く実行したい輝けるひらめきみたいなものもあるし、ずーっと行きたい取り組みたいと思っていながら忙しさにかまけて忘れかけていたものまで実にさまざまである。

前者は仕事のアイデアがほとんどなのだけれども、後者はたとえば筋トレだとか、仕事の種まきだとか、好きな作家の新刊、新作の映画…。
ああ、行きたい、読みたい、早くやりたい。


やりたいことに着手できない状況はストレスのもとになりうる。または「やりたい」が知らず知らず「やらなきゃ」になると、本来楽しみで生活の潤いだったはずなのに、気づけば心に重くのしかかる子泣きじじいと化す。

だから諦めるのも肝心なのだ。いったんは。
「今週は」諦めよう。(でも来週は実現する)
「今月は」やめておこう。(でも来月は実行する)


「今週は」が2週間、3週間続いても、1ヵ月2ヵ月になっても、心のなかでどんどん下火になっていっても、決して火を止めない。

煮物やおでんのように、長くとろ火をキープしておくのだ。
いつか実行できるそのときまで。


「いい加減取り組みなさいよ」とか「いつまでトロトロしてんのよ」と、自分から自分へのツッコミも時には入るが、そんな漫才は「もうやめさしてもらうわ。あざっしたー」で流せばよい。

そこで自分はダメだとか、行動力がないとか、嘆き落ち込む時間がもったいない。そんな時間があるなら目の前のことに集中してとっとと片づけて、実行できるように時間と気持ちの余裕をつくるのに努めたほうがよっぽど生産的だ。


だからわたしは火を消さない。


…わたしが働く週末の夕飯は火を消させてもらったけどね。
夫は休みなのだから、自由につくって食べていただいて。


火加減の調節。
消化していいものは始末する。
ごうごう燃やしておくべきものはガンガン薪をくべる。
静かに温めておきたいものはとろ火をキープする。


火事には気をつけつつ、マイペースで。



今日も読んでくれてありがとうございます。
あなたが今「とろ火」をキープしていることはなんですか?

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