放り投げるか否か
いま2冊同時に読んでいる本がある。
片方は小説で、おもしろく読んでいるのだがもう一冊がどうにもこうにもハマらない。
内容自体は興味をそそるものなのだけど、期待が大きかったせいもあるのだろうか。
読んでみても、こうピンとくるものがない。
似たような本を読んだことが何回かあるのだか、それらの本よりもフックが足りないとでも言えばいいのだろうか。
こういうときにいつも悩む。
途中で放り投げてしまおうか。
それとも最後まで読み続けるか。
最後まで読んでみて、その途中に何か惹かれるものが、ハッとさせられるものがあるのかもしれない。でも、ないかもしれない。
私は自分も趣味で小説を書いているのので、少しは、爪の先ほどぐらいは生むことへの苦しみみたいなものをわかっていると自負している。
そして本を1冊出版することにどれだけの人やお金が動いているのかも、うっすらと理解しているつもりだ。
そう思うと途中で放り投げてしまうことに、けっこうな申し訳無さというか罪悪感みたいなものが生まれるんである。
こういうところで謎の小心者が顔を出してくる。
つまらん、次いこ!と思えればいいのだけどなかなかそうは思えない。
それに自分の知識や読解力を信用してないところもある。
これのおもしろさがわからないのは、自分に知識がないからで読み解けるほどの力が備わっていないから。
これをひとまず1冊読んでみれば、少しはそれらが身につくのではないかという悪あがきもある。
それらに囲まれてしまって、いま読んでいる途中の本を放り投げてしまおうかすぐに決断ができない。
見切りをつけるなら早いうちに。という気持ちといや、もうちょっとがせめぎ合っている。
本を読むのが好きな人たちはこういう場合、どうしているんだろう。
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