見出し画像

はじめての業務改善         ~業務改善の手順・手法・ツール~

割引あり


ねらい


 本稿のねらいは、これから業務改善をはじめる職場が、成果を出すための基本的な考え方を理解し、業務改善を進めるための手順と手順ごとの手法・ツールを中心とする業務改善の実践的なガイドを提案することです。内容は業務改善をはじめて行うメンバーがいても実効(効果と実現)性のある業務改善立案を作成するとともに、成果を出すための実施上の留意点や実施中の評価・改善の進め方について説明しています。

 特に段取り9分の考え方から成果に大きく影響する「業務改善計画」の手順・手法・ツールについて、はじめての業務改善でも活用できるように丁寧に説明しています。その内容に沿って完成した「業務改善計画」に基づいた実施や、途中評価は効果的に行うことができ、着実に成果に向けて活動できます。

 こうした内容は、正しい答えがない取り組みにおいて、「より正しい答えを創り出すこと」が求められる非定型業務である業務改善を進める効果的なガイドとなっています。
 
本稿の構成は以下のようになっています。
Ⅰ.業務改善の成果と現状
      1.業務改善で実現できる成果
      2.改善余地のある職場
      3.残念な業務改善をしている職場とその背景
   4.残念な業務改善が陥ってしまうこと
 
Ⅱ.成功する業務改善は何が違うのか
      1.成功した業務改善に共通すること
   2.成功する業務改善に求められること
 
Ⅲ.業務改善の計画(P)・実施(D)・評価(C)
       1.業務改善計画をつくる
       2.業務改善を実施する
       3.業務改善を評価する
 
Ⅳ.業務改善計画づくりの手順・手法・ツール
  1.発生型問題の業務改善計画づくり
       2.手順①「問題(改善余地)に気づく」
       3.手順②「問題を設定する」
       4.手順③「問題を分析する」
       5.手順④「対策を立案する」
       6.手順⑤「活動計画を策定する」
       7.業務改善計画書としてまとめる
       8.業務改善計画づくりを効果的・効率的に進めるポイント


Ⅴ.業務改善を通じてDXのインフラを整備する
 
   1.手段ありきのDX推進
   2.「はじめての業務改善」が整備するDXのインフラ

 



Ⅰ.業務改善の成果と現状


1.業務改善で実現できる成果

ここから先は

3,101字 / 2画像