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デザイナーが避けられない設備系のプランの話し(新人編)

僕が依頼される案件の大多数は、小規模〜中規模の商業店舗。
面積でいうと10平米〜大きくて400平米。
金額にすると100万〜5000万の規模。

かなり幅がある様に見えるが世の中に多数ある
空間デザイン、内装工事の業界からすると
ちょーニッチで一般の方からすると何をする会社か分かりづらいと自分でも思う。

一言で言うと店舗屋さんというカテゴリーで
業界内で「店舗屋で設計/施工やってます!」と言うと「あーうちと一緒だね!」
みたいな感じになる。

実はこの業界いろいろ分業されて専門とされているカテゴリーが幾つかある。

住宅→ 木造orマンションの
①新築②リノベ③外装

店舗→大規模商業施設orロードサイド店orその他
①新装工事②改修工事で
飲食店、オフィス、美容、スクール、オフィス

大規模なプロジェクトになると、内装系でいうと
デベロッパー担当者
営業担当
アートディレクター
空間デザイナー
施工会社
工事専門業者
などが多数の人が関わってくる。

小規模なプロジェクトになると…

クライアントと僕。

だけ。

ビルの担当者もいなければ営業担当もいない。

クライアントが依頼するのは僕の会社だけになる。

これがワンストップサービスと言われるもの。

当然各分野での知識は持っていないと話にはならずプロジェクトが前に進まない。

僕の会社では、ディレクターとデザイナーしかいないので当然クライアント打ち合わせ
ヒヤリングはデザイナーの仕事だしその場で
議題にあがるお金の話もデザイナーがする。

規模が小さいからプロジェクトの進行も早く
専門設備業者さんに見積もりを取る時間も限られる。

必然的に初めての現地調査でビルスペックや
ビル側の設計要項を把握しプランに反映していかなくてはならない。

クライアントはある一定のコストを先に割いて
事業を始め店が稼働する事でお金を回収し
さらには利益を得る。

店作りを進めるにあたりビルスペックに合わない
プランを提案したらどうなるか?

工事の時間も余計にかかる、そもそも現実的ではないコストが発生し計画したプランの通りに
工事が出来ないことになる。

そんなことある? って思われるが新人が
陥るよくあるパターンだ。


時間をかけお気に入りのデザインを練りに練り
こねくり回した結果が工事不可…

そうなる前にチェックが入るがだいたい皆そうなる。

施工の事や現場の事だからデザイナーは知らんぷり、デザイナーはデザインの事だけ考えれば
良い。
って会社も実際にある。

良い、悪いは別としてうちの会社では
デザイナーが全て管理する。 

そんなんできるかーい。 って聞こえてくるが

小規模のプロジェクトであれば1人でできるし
その方が早い。しかも変なマージンがいらないので安い。

1人3役やるからコスト削減になりそれだけ沢山のフィーを頂ける。

なので、デザイン性があまりない、言い換えれば
つまらない仕事でもデザイナーの資質を身につける事はできる。


今の時代にデザイナーが持つべき資質は
これに尽きると思う。


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