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今日とても憂慮したこと115ー「日本の子ども、政治と深い溝」

高校生の政治意識が低いと憂いている。都立杉並高校で今起きている自民党の裏金問題ついてアンケートをとると2年生72人のうち38人が興味がないと答えたそうである(2024年2月8日付朝日新聞)

「今更ですか?」と聞きたい。無関心にさせて来たのは誰なのだ?日本の学校教育は授業で政治を扱うことを厳しく抑制して来た。授業で政治を扱ったら偏向教育だとクレームがついたり、「日本中学生新聞の発行者」のように教室で政治のことを話したら先生に叱られたり、クラスで首相にお手紙を書いたら教育委員会が乗り込んできたり(本当にあったお話です。野中しおりさんのnote記事参照「86 首相に手紙を出したら」)

元はと言えば大学紛争が高校生に波及することを防ぐために文部省が高校生の政治活動を禁じた通知を出したことだ(1969年「高等学校における政治的教養と政治的活動について」)それが18歳選挙権の導入で2015年にその通知が廃止されたのだが、46年間(いや2024年までを入れると55年間)の空白は大きい。授業で生徒は先生の話を聞いても語る言葉が出てこないという。

「静かな教室は、社会の雰囲気を映しているのかもしれません」(授業を行った教師の言葉)

北欧では徹底した政治教育を行なっている。選挙時には候補者への質問なども行なうそうだ。なぜなら政治は生活に直結していると感じているからだ。そのような主権者教育が浸透しているからであろう。台湾でも学生生徒が意思決定に参加できるよう法改正があった。総統選挙の投票率は71.86%だったそうだ。日本はせいぜい50%台だそうだ。

だからと言って、「『日本の政治家は意識が低いよね』といった諦めで済まされていないか。関わった議員の辞職要求が盛り上がるわけでもなく、選んだ自分たちの責任は考えない。『お任せ民主主義』で、主権者の自覚が薄いように感じる」(浦和大学 林大介准教授の言葉)

この劣化した日本の政治体制どうしたものか?生活が苦しいと感じる今だからこそ、政治について考えてみたらどうだろう。これから先長く生きるであろう若者でなければ、将来のことを実感をもって考えられないだろう。国会のヨボヨボ老人に任せていたら本当に危ないと思うのだが(彼らの後ろでは「お上が決めたことだから」と考えるもっと大勢の年寄りが支えている)

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