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「愛の不時着」 俵万智さんの話法解説によせて❣️

                         (写真はNetflix から転載)

素敵な分析ですね。はにかみと思いやりのずらし話法!名言です。そして、すごく納得。こんな風に考察できる俵万智さんやはりすごいです。(こんな考察いつか書いてみたいです)「言葉の国の人」の挙げるフレーズどれも心にしみます。

私には視覚的にしみたシーンがいくつかあります。このドラマ、アメリカ映画のようにキスシーンとか抱擁シーンとかほとんどないけれども、表情とかちょっとした仕草とかで、あふれる愛を雄弁に表現している。どのシーンも切り取られた一枚の絵のように、記憶に残っている。

第3話 「これを飲んで落ち着いてくれ」とかなりクールに振る舞っていたジョンヒョクでしたが、その後「怪我はない?」と聞いた彼の表情はとても柔和な感じで美しかった😍第1話エピローグでセリを見上げていた時に見せた笑顔同様美しい。

表彰式で何ももらえないジョンヒョクの表情が徐々に不機嫌そうに変わって、しまいには不服そうにセリを見上げるシーン(見ている我々は、セリの策略だと分かっているだけに、プッと吹き出しそうになる。セリ、なかなかやるじゃん)

この人の心には、可愛らしい少年と頼しい男性が住んでいるのでしょうか。第5話みんなに上げた指ハート問題で相当すねていたジョンヒョクのあの表情。みんなの心鷲づかみでしょうね😆ー彼のこのギャップ、女性視聴者を計算に入れた演出でしょうか、ね👍

第4話 パラグライダーで2人抱き合って降りる時、セリは、ちょっと前の自分の言動を謝罪し、「感謝している」と素直に伝える。ジョンヒョクは「わかっている」と繰り返す。セリが「本当かな」と言って、ジョンヒョクにしがみつくように、彼の軍服をギュッと握りしめる。その時の彼の表情と手の動き。セリのあの動きと言葉が彼に与えたインパクトは大きかったと思う。愛おしさに満ちた眼差し。ここで彼の心は動いたと思う。

自転車でのお迎え。「私が前に」とセリに訊ねられた時のなんとも言えない表情。初々しくてときめきました。またこの時のセリのリードがうまい。そして可愛い❤️自転車で夜道を行く二人の姿は、どこか懐かしさを感じさせ、美しい絵になっていました。

迷子になったと聞き駆け出すジョンヒョク。おばちゃんじゃないけど、ドキドキ。そして、アロマキャンドルを掲げて、市場で迷子になったセリを探すジョンヒョク。セリじゃないけど、ときめきます、カッコ良すぎて。そして、じっと見つめた後の笑み。この間が長い。「今度は香りのするロウソクだ。合ってる?」これだけの言葉なのに、セリは心を鷲掴みされたはず‼️

第5話 電車が停まって、野原で一夜を明かす2人。ジョンヒョクが、眠ってしまったセリにそっと自分のコートをかけてやり、彼女の頭をやさしく肩にもたせかけてあげる時のジョンヒョクの表情。

完全版では「眠っているセリを見ると、高まっていく感情が怖くなるジョンヒョク」とあります。セリの言葉「私が去った後もあなたには幸せでいて欲しい。どんな電車に乗っても目的地に着いて欲しい。」に彼の心が動いたのを感じます。

この「間違った電車」は最終話の伏線になっています。彼は自分の本心に気づいてしまったのかもしれません。でもまだ必死に抗っているようです。翌日は肩に乗せたセリの頭を押し返します。

第6話 飛行場に向う別れのシーン。セリが涙を溜めて言う。

「あなたと違って、私は恋しくなると思う。時々思い出すと思う。いえ、何度も」「でも私達連絡も取り合えない。それが残念だわね。」

ジョンヒョクは、冷静を保ち表情を変えず、じっとセリを見つめて聞いています。そして、「悪い夢だったと思え」と言った後、ジョンヒョクとセリが見つめ合う。口には出さないけれど、その眼差しには2人の思いが溢れていて泣けてくるシーンです。握手をしようと手を差し出すジョンヒョクにセリが言う。

「握手じゃなく、抱きしめてよ。最後なのに。

それでもジョンヒョクは動かない🥺(この時、彼の軍服のポケットには、セリの写真が入っていたことを第7話で知らされます。だから、このシーンはそのことを知ってもう一度見ると、自分の思いを抑えてセリに向き合っているジョンヒョクの眼差しや表情が、一層迫って感じられるはず)

第7話 病院でのキスシーン、点滴スタンド付き。セリを思う気持ちをはっきりと認識してのことで、決して「うっかり」ではないはず😳

この前のシーンで、ジョンヒョクは飛行機に乗らなかったセリを責めます。でもセリはその理由を明かしませんでした。その後、医師たちから自分がセリに助けられたことを知らされ、その理由を口にしなかったセリの深い思いやりに心を動かされます。ジョンヒョクの心の負担になると思って「あなたを救うために残った」とは言わなかったのだと❣️

だからセリの口から「私も帰りたかったけど...。帰れなかった。私も一度ぐらいあなたを守ってあげたかったの」と聞いた時のジョンヒョクの表情。セリに「意味深な目」と言われるくらい、思いが溢れ出ていました。

第7話 2人で横になったベッドから1人ジョンヒョクが起き上がり、セリの乱れ髪をかき上げながらじっと彼女を見つめるシーン。完全版にはジョンヒョクの心情が書かれています。

「この女性はいったいどんな世界で生きてきて、僕のもとにやって来て、いまこうしているんだろう.....。気持ちと頭が複雑だ」ここでもセリを見つめる表情に愛おしさがにじみ出ています。


第8話
 初めて愛を感じた女性から思いもよらぬ拒絶の言葉。ジョンヒョクを慮って悲しい嘘をつかねばならなかったセリの心。このシーンは、2人の悲しい表情が交互に映し出され、見てる者の胸を締めつけます。じっとセリの目を見つめるジョンヒョクの悲しい目。セリの涙を指でぬぐいながら「わかったから、もう泣かないで」と言われたセリの涙でいっぱいの顔。最後にじっとセリを見つめるジョンヒョクの眼差し。ああ、本当に胸が痛い😭

第8話 雪の中、車で追いかけてきたセリを抱きしめた時のジョンヒョクの切なそう表情。セリは始め彼と目を合わせませんでした。そっと目を上げてジョンヒョクを見た時、彼はセリを引き寄せて抱きしめます。あの時あのように心にもないことを言わざるを得なかった彼女の心は痛いほど分かっていた。だから一層強く抱きしめたジョンヒョクの思いが伝わります😭

第8話 学校のストーブに向かいながら交わす会話。「初恋の人は誰?」と聞かれ、うつむいて答えられないジョンヒョクの表情。本当に少年のようでした🥺

第8話 その後自宅に戻り、ベッドで薬を飲ませたセリが立ちあがろうとした時、とっさにセリの腕をつかんだジョンヒョクの表情。もうセリへの愛だだ漏れです。どこかに行ってしまうのではないかと、不安と愛おしさが入り混じった表情。

第8話 セリが連れ去られた時、銃声と共に切れた電話を耳に当てながら流すジョンヒョクの涙。彼の涙のシーンは本当に美しい❣️

第9話 ジョンヒョクの実家で再会した2人。ジョンヒョクの安堵の表情(完全版「そのまま凍りつくジョンヒョク。生きていたんだ!安心すると同時に、得体のしれない悲しみが込み上げてくる」)

そしてジョンヒョクの「遅くなってすまない」何度聞いてもかっこいいセリフだなあと思う。そして、セリを思いやるジョンヒョクのひときわ優しい眼差しと「アニオ」の響き。

2人を見つめるお母さんの表情。完全版「そんな2人が痛々しく、かわいそうだと思って見ているジョンヒョクの母」(そして父親の正反対のリアクション🤪)そんな両親の前で、堂々とセリの手を取って立ち上がるジョンヒョクに、セリはちょっとたじろいだ様子でしたが、守られている幸せを実感したことでしょう😍

第9話 南北の軍事境界線にセリを送っていく道すがら、別れがたくて同じ道を行き来し、時間稼ぎをするジョンヒョクにセリが「方向音痴でしょ」と言う。その時、「僕は夜目が利かなくて、方向感覚もない。すまない」と言うジョンヒョクの穏やかでいたずらっぽい表情。目が笑っていました(ここでピョ・チスの声がかぶる「中隊長は誰よりも夜目がきいて方向感覚も優れている」と)

第11話 ジョンヒョクが「君が忘れてならない人は憎い人ではなく、好きな人だ」と言った後、セリが「その人が、、、そばにいなくても」と聞く。ジョンヒョクがちょっと目を伏せ、そして目を上げて「そばに、、、いなくても」と答えた時の目。目の周りが赤く滲んでいました。(完全版では、「胸が痛む。やっとの思いで心を静めて」とある。これは、このト書きをヒョンビンが身体的に表現した結果である。すごい感情移入かつ演技力)

第12話 泣いているユン・セリを後ろからそっと抱きしめて「ずっと幸せな日になる」「僕が思っているから」とこんなキザなことを言っても、受け入れられてしまうのは、やはりリ・ジョンヒョクだからでしょうか。この人、本当に「母胎ソロ」なのと思うくらい、やること、言うこと全てがカッコいい!このシーンをときめきシーンとしてあげている人が多い。

第16話 セリが意識を取り戻した時に、セリの視界に入らぬように退いた時のジョンヒョクの表情。そして去り際にそっと振り返った表情。第6話で「僕の見えるところにいれば安全だ」と言った言葉通り、彼は眠らず食事も取らずセリの傍で見守り続け約束を果たし、去っていった。(このことを母から聞いたセリは、あの彼の言葉を思い出していたと思う。そして、ジョンヒョクにすごく会いたいと。❣️)

軍事境界線での別れ。美しい空を背景にして「贈り物のように僕の世界に来てくれたことを感謝している」と伝えるジョンヒョク。そして「愛してる」の言葉。二人の手が引き離される時のセリの泣き顔。セリと言葉を交わした後、境界線でセリに振り返るジョンヒョクの姿。どんなにか心残りだっただろう。

このドラマ、見るたびに新たな発見がある。それだけ細やかに作られている作品ということだろうか。

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