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未来の私のために。あの時何に感動したのかを思い出すために。

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今日ときめいた言葉。日常生活で出会った素敵な言葉、心動かされた言葉あるいは事柄について書いています。そんな言葉に出会った時、凡庸な日常が一瞬輝きます。ああ、私は言葉に生かされてい… もっと読む
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#私の学び直し

今日ときめいた言葉62ー「なんで学校に行かないといけないの?」に答えられますか?

(2023年7月15日付 朝日新聞 「『素朴な疑問』が刺さる」から五味太郎氏の言葉) 子供にこのように尋ねられたらなんと答えますか? 学校教育にあまり期待をしていない私だけれど即答は難しい。私は下記の記事「再び日本の学校教育について〜人生で必要なことは、ほとんど家庭で教えられる」で、次のように書いた: 「私にとって学校教育とは、子供が生きるための知恵やスキルを学ぶための選択肢の一つである。それ故、むしろ精神形成の過程で、学校教育から受ける悪影響や一方的な意識の刷り込みを

今日ときめいた言葉45ー「これなんか変じゃない?」

どこが変だか気がつきましたか? 高尾山で見かけたサインボードだそうです。イーオットの呼びかけに三女が、 「はは、ニュアンス?『自分のゴミ』っていうよりは『ここのゴミを持ち帰って』って感じだね。そこにあるゴミを全部持ち帰れ」 と言っているのかな(笑)と反応。二女が、 “Please take your garbage home. “ かな?と反応。 私たち日本人が苦手とする冠詞「a」と「the」 でもあなどってはいけない。こんな小さな言葉でも上記のような意味の違いを

子供心に思い込んでいた童謡の歌詞ー今頃気づいた正しい歌詞の意味・・・😱

子供の頃よく口ずさんでいたあの童謡の歌詞が今頃になって、全然違う意味だったと気付くことがある。あの頃は歌の意味や作られた背景なども説明されずに、教科書に書かれたひらがなの字面を追いながらいきなり歌っていたのだろう。もう少し、細かな説明があったなら情感を込めて歌えたかもしれないのに🥲 ⑴ 「思い出」  「かきに赤い花咲く、いつかのあの家」 この「かき」を私は「柿」と思い込んでいた。成長してふっと気がついた。柿の花は赤くない。調べてみても上記の柿の花の写真のように、白か黄色で

「民主主義とは何か」( 宇野重規 著)を読むー日本は民主主義国家なのか?

<はじめに> 「日本は民主主義国家なのか」と問われて、首を傾げてしまう自分がいる。選挙という制度があり、選挙で選ばれた政権ではあるが、戦後70有余年ずっと同じ政党が政権を担っている。 例外的に数回政権交代があったものの、政党が代わる代わる交代して政権を担うということは近年はない。誤解を恐れずに言えば、一種の「一党独裁国家」である。 強権や武力は使わないが、ソフトパワーでそのような体制が作られているように思えて仕方がない。小選挙区制は完全に現政権に有利だ。「地盤看板カバン

私たちはなぜ学ぶのか(8)ー「学問することは個人が『自己の立場を明確にすること』を助けるということ」

2022年11月12日付 朝日新聞「悩みのるつぼ」姜尚中氏の回答を読んで。 悩み事相談の記事である。相談者は、学問の奥深さを実感し研究者になりたいと思っているが、学問を一生の仕事として行けるか、覚悟が持てないと、悩んでいる。それに姜尚中氏が答えたものである。 まさに、かのマックス・ウェーバーの著書でもある「職業としての学問」の問題そのものである。姜尚中氏はウェーバーの言葉を引用して以下のように言っている: 「研究者になれるかどうか、『職業としての学問』に仕えてそれを生業

私たちはなぜ学ぶのか(6)ー夜間中学で学ぶということ

2022年11月6日付 朝日新聞「変わる夜間中学 変わらぬ学び」の記事に思う。 記事によると、2020年の国勢調査の結果、義務教育の未修了者数は全国で約90万人いるそうである。夜間中学は、現在15都道府県に40校あるが、かつては全国に80校以上あったという。それが1950年代以降、減少していった。 夜間中学は、授業料は無料、卒業すると中学卒業資格が得られる。戦後の混乱期、仕事や家事で昼間学校に通えない生徒のためにできたが、現在では、外国籍の生徒や不登校の生徒が増えているそ

私の学び直しー仕事・子育て真っただ中でも大学院で学びたかった理由

「私たちはなぜ学ぶのか」は、私の大きな関心事の一つである。最近新聞で読んだ記事の中で強く印象に残った言葉がある。文化人類学者、今福龍太氏の言葉である(2022年6月12日付 朝日新聞「いま、『知識』ではなく『知性』を」): (要約) 「役に立つ」知識=情報は、その社会に有用か否かの基準で判断され、実利的な目的のために使われ、体制に組み込まれ、それを支える力となるだけである。そのような「知識」では、人間の命や自然の摂理については学ぶことはできない。 「知」は、我々の社会を創

「私たちはなぜ学ぶのか?」(5)ー「当たり前のことが、当たり前でないと気付くためにも、学ばないといけない」

この言葉は、解剖学者 養老孟司氏の言葉である(2022年10月26日付 朝日新聞「私たちはなぜ学ぶのか」から) 養老氏は、人間の活動の大部分は「意識」に基づくが、この世界は「論理一辺倒」、人間の意識だけでできてはいない。全てのものごとを言葉にできるとは限らないと言っている。 そのような考え方を身につけるためには、もっと体を使って経験から学ぶことが重要である、と。例えば、ガスや電気が止まった時に火を起こせるか。トイレがない時、穴をどう掘るか。そういうこと=生きるために必要な

関東弁と関西弁、アクセントが違うだけではないー声優になるために克服しなければならないこと(⁈)

昔、日本語教育長期研修を国立国語研究所で受けていたときの一コマである。カラスの鳴声「カー」。文字に表すと同じなのに、音声にすると違う。一人ずつカラスの鳴きまねをさせられて気がついた。当時日本語教師に求められていたのは、いわゆる「共通語」というか東京方言。ま、関東とりわけ東京山手(もう死語かな?)あたりの発音だった。 先生が聞き分けて、失格になったのは「関西圏」の出身者であった。その時気付かされたのは、関西のカラスの鳴きまねは「有声音」で、関東のは「無声音」だということだ。こ

「叱るだけでは人は学ばない」ー臨床心理士の言葉から・・・。

「叱る」ことについて、以下の記事に書かれている知識を知っていたら自分の中で何かが変わっていただろうか、と考える。子供と関わっている時は、叱られる側の子供のことも、叱っている自分のことも振り返る余裕がなかった。でも罪悪感が心に残っていて、叱った時のことを話してみると、案外子供って覚えていなかったりする。結構子供もたくましくて(いや、ずる賢くて、かな?)、かる〜く聞き流していたりするのかも? 今さらながらであるが、子供の心の傷になっていなくてよかったと思うこと、しきりである。そ

「重要なのはリーディング"力"!」ー中途半端な英語習得に終わらないために「読む力」が欠かせない📔📚📕

上記タイトルは、TOEFL(Test of English as Foreign Language =外国語としての英語のテスト)対策を行う「トフルゼミナール」の加藤芳明氏が語った言葉である(2022年10月1日付朝日新聞に掲載) TOEFLでは「リーディング力=読む力は重要である」と私も思う。語彙数を増やすことはもちろんだが、知識を増やすためにも絶対必要な能力である。 しかも、TOEFLでは早く読めないといけない。TOEFLのテストは一定時間内で文章を読み、答える。聞

「夏休みの宿題」「自由研究」って必要ですか?

小学生の夏休みにつきもののこの二つ必要でしょうか?夏休みは、何にもない開放感を思いっきり味合わせてあげればいいのにとずっと思ってきた。何かをしていても、いつも「宿題」のことや「自由研究」のことが気になっている、言わば「生殺し」みたいな気分で過ごす夏休み。こんな状態で日々楽しく過ごせるんだろうか? 「小人閑居して不善をなす」の発想でしょうか。「漢字100回」「計算ドリル100問」忙しくさせるだけのこんな宿題、もう肉体労働でしょう。昔、夜遅くまで塾に通う日本の小学生の行為を「児

未来のためにできることー善き人間であろうと学び続けること

未来のために、たった一人でもできること。私にもあるだろうか?先がそう長いわけでもない私は、具体的にこんなことができると言えるものはない。でも未来のために何かできるとしたら、私は「学び続けること」と言おう。 日々映像で流される世界の悲劇ー貧困、死、飢餓、難民、国内では子供の貧困、虐待等々。こうした世界の不条理に苦しむ人の心が想像できる自分であるために学び続けたい。そして、少しでも違う世界を創造できる知性を身につけたい。 佐藤優氏が2022年7月23日付朝日新聞で「実際に戦争

「私たちはなぜ学ぶのか?」(1)ー自分に見えないことがあると知ること

ー学ぶことの意義はたくさんありますが何より「自分に見えないことがあると知ること」だと思います。ネットはアルゴリズムに左右されているので、自分が思っていることしか出てきません。アンテナを張って学ばないと、「自分がこう思いたい」情報しか手に入らず、世界観が狭くなってしまう。違う意見を持っている人が見えなくなると、許容度がどんどんなくなっていきます。普段は行かないところに行ったり、外の世界に出て他者の意見に触れたりすると、人生が広がります。(2022年7月6日 朝日新聞 「私たちは