マガジンのカバー画像

未来の私のために。あの時何に感動したのかを思い出すために。

296
今日ときめいた言葉。日常生活で出会った素敵な言葉、心動かされた言葉あるいは事柄について書いています。そんな言葉に出会った時、凡庸な日常が一瞬輝きます。ああ、私は言葉に生かされてい…
運営しているクリエイター

2024年3月の記事一覧

今日ときめいたこと128ー「今さらですか?」

沖縄戦で犠牲になった人の数もGIベイビーの数も把握してこなかった国が、 「太平洋戦争で心に傷を負った元兵士の実態について」調査に乗り出すことが決まったそうだ。国による調査は初めて!、である。 (2024年3月26日 朝日新聞 「戦争トラウマ」ー「心の傷」を知る) 戦争終結の1945年からもう79年もたっているのに、「一体どうした経緯で?」と疑問がわく。下の記事は元兵士に向き合った家族の話。家族も辛かっただろうが当の元日本兵だった父親はもっと苦しかったことだろう。 そしてこ

今日ときめいた言葉127ー「ゴジラはなぜ東京にやって来るのか?」

(タイトル画像は「シン・ゴジラ」公式サイトから転載) (2024年3月22日付 朝日新聞 「天声人語」加藤典洋氏の言葉ー「さようならゴジラたち」から) 1954年の初出現以来、ゴジラはなぜ繰り返し東京にやって来て、何度も国会議事堂を破壊するのか?あの怪物が暗に意味しているのは日本兵の「亡霊」なのではないか。 ゴジラが南洋の海から現れるのは私たちが死者に向き合っていないからなのではないか。日本兵は祖国防衛のために戦った犠牲者であり、侵略戦争の先兵でもあった。戦後の日本社会

今日ときめいた言葉126ー「神々がよみがえるとき、憲法がたそがれる」

(2024年3月20日付 朝日新聞 「自衛隊と靖国参拝」憲法学者 斉藤小百合氏の言葉) 斉藤氏のこの言葉、美しいけれど実にこわい言葉だ。 斉藤氏は、「空洞化が進む憲法20条と9条」の現状をこう表現した。 「日本国憲法の制定には、旧体制(アンシャン・レジーム)と決別する意味があった」と語る。 政教分離を定め国家神道を解体した20条、軍隊を解体し戦力の不保持を定めた9条。だが現実は、自衛隊員の靖国神社への集団参拝や否定してきた集団的自衛権の行使を容認し敵基地攻撃能力が持てる

長女一家がやって来る(続)ーねえ、お土産なにがいい?

「アメリカからのお土産何がいい?」のメッセージの続きです。 ビーフジャーキーは今まで問題なく日本に持ち込んでいた。でもそれはたまたまラッキーだったからだ(見つかったら300ドルの罰金だと教えてもらったーyahoi さんありがとうございます) だから、どうやって持ち込むか?4歳児の孫のパンツの中はどうだろうかとか、さんざんやり合ったけど、持ち込みOKのサーモンジャーキーにしようということで一件落着した。それなのに、イーオットが蒸し返した(もちろんからかい半分😈) イーオッ

今日ときめいた言葉125ー「現在の当たり前の価値観から離れ、長い歴史を俯瞰できれば、もっと変革を生み出せるのに」

(2024年3月14日付 朝日新聞 「当たり前は変わる 歴史に学んで」COTEN(コテン)代表 深井龍之介氏の言葉) 深井氏は、「歴史の可能性」を信じている。何故なら、たまたま手にした古代中国の思想家の本を読んだ時、「遠い昔に生きた孟子や孔子らが、現代にも通じる思考を展開している」と感じたからだ。 歴史書を片っ端から読んで得た、その知識の蓄積を深井氏は「メタ認知」と呼ぶ。「メタ認知」があると、多様な視点で自身や環境を客観的にみることができると言う。 だから経営者にメタ認

ミステリードラマはお好き?(続)ー「やっぱり古典的なミステリードラマはいい👍」

(タイトル写真はYouTubeから転載) 以前にも書いたけど、現代よりもずっと遡った時代設定、懐かしい田舎の風景。のんびりしたペースのストーリー展開とオーセンティックなディーテイル。そんなミステリードラマが大好き。要は年寄りの懐古趣味! BBCのミステリーは、まさにこのジャンルだ。アガサ・クリスティもいいのだが、日本のTV番組は繰り返し同じ作品を放送するのでちょっと飽き飽きしている。最新の古き良き時代のドラマが待たれる。 この“Father Brown”(ブラウン神父)

今日よみがえった言葉124ー「歴史の教科書はどうして縄文時代から始まるんでしょうね。近現代から始まってもいいと思うんですがね」

(タイトル写真は山川出版社のサイトから転載) 私の高校一年の時の地理の先生の言葉である。先生は日本史も世界史も教えていたが、一年生の我々が習ったのは地理であった。後で知ったのだが、郷土の歴史家で史跡や遺構の発掘などで著名な人物だったようだ。ちょっと前、戊辰戦争の戦場になった郷里の遺跡のことで新聞に載った記事を読んだことがある。 地理の授業もかなりユニークで、教科書中心ではなく先生が話すことの方が重要だった。試験についても「僕は試験はやらなくてもいいと思うんですけどね。でも

今日ときめいたこと123ー「今さらながら三人娘に感謝したい👏👏👏」

本当にありがとう❣️ 今日、就活する学生の現状をイーオットとテレビで見ていて、今の若者たちがこれから生きていくのがとても大変そうでいかに生きづらいか、そしてそんな息子・娘たちを見守る親たちの心労がいかに大きいかを思った。 だからそんな心労を我々に一切与えず、今の人生を一見何事もなかったように自分自身で選択して生きている娘たちのことを思い、娘たちに感謝しなければと思ったのだ。今言っておかないとって👍 私が心を砕いたのは、彼女たちを高校を卒業させて大学に入れることまで。海外

ミステリードラマはお好き?(続)ー”Why didn’t they ask Evans?”(なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?)ーネタバレありー

(タイトル写真はミステリーチャンネルから転載) このミステリーはアガサ・クリスティの名作の一つで、過去に何度も映像化されている。今回のリメイクに特に興味を持ったのは、あの”Dr. House”(ドクター・ハウス、アメリカの医療ドラマ)の主人公ハウスを演じたヒュー・ローリーが脚本、監督、出演と知ったからである。 「ハウス」は人付き合いが悪く辛辣で人を不快にさせる人物だが天才医師である。そんな主人公と彼のチームが未知の病を解明し治療にこぎつけるまでのドキドキハラハラのこのドラ

今日ときめいた言葉122ー「老い」について語った言葉

「過去の古傷とともに生きる生き方を身につけるのが、老いるということだ」  (日本の文学研究者 西成彦(にしまさひこ) ) (2024年3月8日付 朝日新聞「折々のことば」) フーム!深い言葉だなあと感じ入った。私の老いは、過去に負った古傷の痛みに日々鈍感になって行った結果だと思うけど。これでももっと若い頃は、道を歩いていて何かの拍子で過去の古傷が脳裏をかすめた時、恥ずかしさで「わっ」と言って立ち止まってしまうこともあったけど・・・。 そうしたら同じ新聞の別の誌面にこん

今日ときめいた言葉121ー「政治家よ、言葉で人を動かせ」

(2024年3月1日付 朝日新聞 「私の視点」  開志専門職大学教授 増田達夫氏の言葉から) 増田教授は「若者と国の未来のために、言葉で人を動かす」政治家たらんことが求められていると語る。 人の力こそが国力の源泉である。天然資源の乏しい我が国にあってはなおさらである。しかるに、日本の国力は落ち続けている。だから政治家にはこの現状を食い止めようとする覚悟が必要だ。 そして「民主主義の原点に立ち、言葉の力で人を動かすことに徹しなければならない」という。しかし、今の日本の政治

3月3日の雛祭りに寄せてー「やっと出してもらえたのね、あなた達❣️」

上の写真に写るお雛様は、ボルネオで生まれた私の長女にと両親が日本から送ってきたものである。長旅のせいで、傷がついたり壊れたりしていたがなんとか飾れた。その後2人の妹が生まれたので3人娘はマレーシアの地で10年間毎年このお雛様を見てきた。 その後日本に帰国してからは何度飾ったか記憶にない。3人とも家を出てアメリカで家族を持ったので飾るチャンスがなくなってしまった。その頃ダラスに住んでいた長女に第一子の女の子が生まれたので、このお雛様をその子に譲ることにした。 日本から持参し