マガジンのカバー画像

未来の私のために。あの時何に感動したのかを思い出すために。

296
今日ときめいた言葉。日常生活で出会った素敵な言葉、心動かされた言葉あるいは事柄について書いています。そんな言葉に出会った時、凡庸な日常が一瞬輝きます。ああ、私は言葉に生かされてい…
運営しているクリエイター

2022年11月の記事一覧

「女性のいない民主主義」(前田健太郎 著)を読むー女性が締め出されている日本、それでも民主主義国家と言えるのか?

拙文「『民主主義とは何か(宇野重規 著)』を読む」でも書いたように、私は日本が民主主義国家であるということに大いなる疑念を持っている。 そんな私でも、この本「女性のいない民主主義」に出会った時、自分の意識から女性の視点で政治や社会を見る意識が欠落していたことに気付かされた。女性である自分がその立場で民主主義や政治を考えていないことを認識させられた。 「民主主義とは、政治指導者が、競争的な選挙を通じて選ばれる政治体制を指す」と定義されるなら、それは「男性の民主主義とは」と言

「自由への手紙」(オードリー・タン[語り])を読むー「誰かが決めた『正しさ』はいらない」

若干35歳で台湾のデジタル担当大臣に就任し、今回のパンデミック対策でマスクの在庫確認ができるアプリを導入した人として名を馳せた。さらには、高いIQ指数(測定可能な測定値160)を持ち、学校教育は14歳で自主退学。そして自身はトランスジェンダーであることを公表している。 何から何まで我々とは違ったバックグラウンドを持つタン氏の自由論。でも読み終わって思ったことは、普段自分が感じていたこととおんなじだということである。ずっと自分が変だと感じたり不快に思っていたこと、もやもやして

陣馬山に登るー「人はなぜ山に登るのか?」

残念ながら富士山は雲がかかっていました😭 山を歩きながらふっと思ったこと、「人はなぜ山に登るのか」と。「そこに山があるからだ」という名言があります。 確かに、山好きならガムシャラに登りたくもなるのでしょうね。私の夫はその部類かも知れません。山に登ることだけに興味があったので、山に咲く花の名前や鳥については何も知らなかったそうです。 でも歳を重ねるごとに山に登る姿勢が変わったそうです。「できるだけ早く、できるだけ数多くの山に登ること」から、じっくり花を見たり、鳥の名前を覚

今日ときめいた言葉8ー「気を抜くと、悲しみ、痛み、絶望に負けてしまう‥‥だから人は希望を必死につかもうとしながら生きている」

2022年11月7日付 朝日新聞 「取材考記」からノンフィクション作家澤地久枝氏の言葉ー 生きていると、大切な人を失うこともある。 考えても仕方のない未来を案じ不安に押しつぶされることもある。 積み上がる仕事の終わりも見えない。 気を抜くと、悲しみ、痛み、絶望に負けてしまう。 楽しい時はあっという間にすぎゆくのに、悲しみや痛みは、 簡単には消えてくれない。 だから人は希望を必死につかもうとしながら生きている。 つかもうとする行為を、希望と呼ぶのかもしれない。 私が上

“ Stay hungry, Stay foolish ” (ハングリーであれ、愚かであれ)ー生きることの意味を学び直す

上記の言葉は、アップルの創業者 スティーブ・ジョブズが、2005年のスタンフォード大学での卒業式のスピーチを締めくくった言葉である。(この時ジョブズは、すでに癌に犯されており、6年後に亡くなっている) 何故かこの言葉に心揺さぶられた。これから社会に飛び立っていく若者に対して、大企業を築き上げた経営者の口から発せられた餞(はなむけ)の言葉が、実利的なものではなく、ありきたりで教訓的なものでもなく、意表をつく言葉であったからだ。 でもこの言葉には、それを受け取った者を奮い立た

子供心に思い込んでいた童謡の歌詞ー今頃気づいた正しい歌詞の意味・・・😱

子供の頃よく口ずさんでいたあの童謡の歌詞が今頃になって、全然違う意味だったと気付くことがある。あの頃は歌の意味や作られた背景なども説明されずに、教科書に書かれたひらがなの字面を追いながらいきなり歌っていたのだろう。もう少し、細かな説明があったなら情感を込めて歌えたかもしれないのに🥲 ⑴ 「思い出」  「かきに赤い花咲く、いつかのあの家」 この「かき」を私は「柿」と思い込んでいた。成長してふっと気がついた。柿の花は赤くない。調べてみても上記の柿の花の写真のように、白か黄色で

「民主主義を信じる」(宇野重規 著)を読むー「日本社会は批判に開かれ、常に自らを修正していく能力を持っているか」

本書は、下記に掲載した書籍「民主主義とは何か」と同じ著者によるものである。2016〜2020年まで東京新聞に連載した「時代を読む」の文章をまとめたものである。 この「民主主義を信じる」を最後まで読み「あとがき」を読んだ時、この著者が日本学術会議により推薦された会員の中で、任命を拒否された6名の一人だと分かった。不覚にもその名を知らずに読んでいた。 この2冊を読み終わった時、そこから伝わってくる著者の民主主義に対する強い思い、確固たる信念に大いに勇気づけられた。だから「民主

朝からエネルギー全開👊この子、今2歳7ヶ月20日❣️

#最近の一枚

ハロウィンだあ🎃この子、今1歳4ヶ月❣️

#最近の一枚

富士山にはススキが似合う!

三国山を降りてきて、パノラマ展望台に着いた時、雲が切れて富士山が見えました。茅ヶ岳、竜ヶ岳に続きラッキーな登山でした👍 左手側に雲に隠れた富士山がチラッと見える。山中湖にかかる雲海 (ここから富士山が眺められたらもっとよかったはず) #最近の一枚

三国峠からの富士山

三国山から富士山は見えない位置にある。三国山は、その名のとおり山梨県、神奈川県、静岡県の県境に位置している。 三国山の向かいにある鉄砲木ノ頭からは大きな富士山が望めるのだが、この日は雲がかかっていて見えなかった😓👎 三国山を降りてパノラマ展望台に着いた時、眼前に富士山が見えた。

「民主主義とは何か」( 宇野重規 著)を読むー日本は民主主義国家なのか?

<はじめに> 「日本は民主主義国家なのか」と問われて、首を傾げてしまう自分がいる。選挙という制度があり、選挙で選ばれた政権ではあるが、戦後70有余年ずっと同じ政党が政権を担っている。 例外的に数回政権交代があったものの、政党が代わる代わる交代して政権を担うということは近年はない。誤解を恐れずに言えば、一種の「一党独裁国家」である。 強権や武力は使わないが、ソフトパワーでそのような体制が作られているように思えて仕方がない。小選挙区制は完全に現政権に有利だ。「地盤看板カバン

今日ときめいた言葉7ー「あなたの人生はあなたのもの。自分を大切に、勇気を持って、思うがままに生きていけばいい!」

上記は、自身が自閉症スペクトラム症と注意欠陥・多動性障害(ADHD)、書字障害がある青年の言葉である。 2022年11月12日付 朝日新聞「入学初日 越えた日本での壁」から。 自身の障害が日本の学校での学びを困難にしていたが、海外のインターナショナルスクールでは、そんな障害は問題にはならなかったと言う体験に基づく話である。 日本で、書字障害のために高校入試時のパソコン使用を求めたが、拒絶された。その後、父親のベトナム赴任に伴い、現地のインターナショナルスクールに入学して、

私たちはなぜ学ぶのか(8)ー「学問することは個人が『自己の立場を明確にすること』を助けるということ」

2022年11月12日付 朝日新聞「悩みのるつぼ」姜尚中氏の回答を読んで。 悩み事相談の記事である。相談者は、学問の奥深さを実感し研究者になりたいと思っているが、学問を一生の仕事として行けるか、覚悟が持てないと、悩んでいる。それに姜尚中氏が答えたものである。 まさに、かのマックス・ウェーバーの著書でもある「職業としての学問」の問題そのものである。姜尚中氏はウェーバーの言葉を引用して以下のように言っている: 「研究者になれるかどうか、『職業としての学問』に仕えてそれを生業