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愛の不時着から始めたnote

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愛の不時着についての俵万智さんの記事「はにかみと思いやりのずらし話法」に触発されて、私もあのような素敵な文が書きたいと投稿を始めました。今は、韓国ドラマの他、自分の体験談や日頃思…
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2023年9月の記事一覧

ドキュメンタリー映画「国葬の日」(大島新監督)ー浮き彫りになった「日本人の無関心」

この映画は、安倍晋三元首相の国葬が行われた2022年9月27日一日を日本の10ヶ所の場所で人々がどのように過ごしていたか、国葬についてどう思っているかを撮影者側の主張を入れずにカメラを回し、ありのままを編集したものである。葬儀の3日前に思い立って、各地で撮影したもので結果をあらかじめ想定して作られたものではない。 ロケ地の選定は大島監督によると「すぐ決まったのは、東京、下関(安倍元首相の地元)、奈良の銃撃現場、沖縄(辺野古)、福島の5か所。これはその土地が持っている意味や、

今日ときめいたドキュメンタリー77ー「Find My Life 戦後78年目のGIベビーたち」・・・過去と向き合う

(2023年9月17日放送 NHK BS1 スペシャル「Find my Lifeー戦後78年目のGIベビーたち」より) タイトル写真は映像より転載 ”GIベビー”という言葉をご存知だろうか? 私は「合いの子」とか「混血児」という言葉で、その子たちの存在を知っていた。 太平洋戦争で敗北し無条件降伏した日本は、1945年から1952年の間、連合国軍の統治下に置かれた。マッカーサー元帥率いる進駐軍GHQ(General Headquarters)が占領行政を行なったとき、4

ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」は、ちっとも逃げてはいないんじゃないか、と⁈

(タイトル写真はwww.myjcom.Jo から転載) 「逃げるは恥だが役に立つ」 「これは、元々はハンガリーのことわざです。 ハンガリー文化センターにうかがったところ、『問題と向き合わず逃げることは普通に考えると恥ずかしいことだが、逆にそれが最善の解決策になることがある』という意味で使われるそうです。・・・」(以上、yomitai.jpから引用) だがしかし、ドラマのタイトルに反し、「逃げるどころか主人公の2人平匡とみくりは、問題にじっくり向き合い一つ一つ解決していく

今日衝撃を受けた映画75ー“True North(トゥルーノース)”(アニメで描いた北朝鮮強制収容所の実態)

「TRUE NORTH(トゥルーノース)」とは、「真に重要な目標」を指す英語の慣用句。自分がどの位置にいようともコンパスの針は常に北を指すことから「決して変わらない目指す方向、正しい方向」「生きる意味」という意味で使われるようになった」(Wikipedia から引用) 北朝鮮の強制収容所の実態を清水ハン栄治監督が10年かけて調べ、その実話をもとに制作した3Dアニメ作品だ。過酷で残酷で目を背けたくなるシーンが延々と描き出される。まさに「現代のアウシュビッツ」と言っていい世界だ

今日ときめいた言葉73ー「ただこの事実を直視するだけでいい」 (「福田村事件」森達也監督の言葉)

(タイトル写真は、Joji.uplink.co.jpから転載) 映画「福田村事件」を見る。関東大震災時に流言飛語により多くの朝鮮人が虐殺された事実は知っていた(およそ6000人)。 この福田村事件は日本人が虐殺された事件である。私はつい最近まで知らなかった。それもそのはずで、1923年に起きた事件なのに1979年までの半世紀以上歴史の闇に埋もれていたからである。 殺されたのは香川県からやって来た薬の行商人一行のうち9人(胎児を入れると10人とする資料もある) 殺したのは

今日気になった言葉72ー「記録が見当たらない」

「関東大震災での朝鮮人虐殺。政府の不実さが、いかにこの国の信用を傷つけているか」  (2023年9月2日付 朝日新聞 素粒子から) またしても、半藤一利氏の言葉を思い出す。 「人間の眼は、歴史を学ぶことで初めて開くものである」「戦争は国家を豹変させる、歴史を学ぶ意味はそこにある」(2023年2月22日付 朝日新聞 半藤一利氏の言葉) 「戦後70年談話に関する調査では、『戦争に関わりのない世代に、謝罪を続ける宿命を負わせてはならない』という内容に「共感する」とした人が63