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長柄町・金継ぎ教室も人気!漆のギャラリーVINTON

水野谷八重さんは、福島のご出身。物づくりの道を歩んで千葉にいらしたそうです。
高校時代に経験した陶芸に惹かれ、工芸を学ぶために山形の大学へ。
しかし、瞬発的な判断をしながら制作をする陶芸よりも、じっくりと時間をかけて仕上げてゆく漆塗りの方が向いていると、在学中に決断してからずっと漆の制作を続けているそうです。

千葉に来たのは、大学で知り合ったご主人の実家が千葉市だったことから。
鉄で造形をするご主人が、音を出せる工房を持ちたいと現在の長柄町へ移住。
古民家を見つけ、3年間住んだがより本格的に制作をするために今の場所へ。
倉庫だった場所を自分達で改築し、漆の工房兼ギャラリーを作られたということ。

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旦那様と水野谷さん、お友達の皆さんと一緒に作られたというモダンでありながら里山の景色にとけこんだ素敵な工房。

私がはじめて伺った際には教室を開講されていたが満席でした。
1日中、鳥のさえずり声のする工房には遠方からも人が集まるそうです。

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そんなお話を伺う中、水野谷さんが見せてくれたのはカラフルな毛糸も混じった鳥の巣。鳥たちもこの地域で暮らす人間たちの暮らしから「あたたかそうなもの」を見つけて拝借しているのですね、素敵な共存関係!

話を金継ぎ教室に戻しますが、生徒さんが作業しやすいように工夫されており、大きな窓からの光の入り方もとても心地よい。

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作品のギャラリースペースも、もちろん手作りの空間。

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写真の上の方に映っているお箸は気に入って思わず購入してしまったのですが「お箸の先が剥がれたら漆を塗り直しますからね」と水野谷さん。これからmy箸との暮らしはこれから一生続きそうだなあと、古いものと新しいもの(水野谷さんの作品)が混じりあう心地よい工房の中で思いました。

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と、千葉を拠点に都内やあちこちに作品を発表し、楽しそうに暮らす水野谷さん。

内房線、外房線の中間で鉄道のない長柄町ですが、バスに乗ればアクアライン経由で都内まで一時間。電車よりもずっと快適だそうです。

そして、美しい里山風景が残っているのは近隣の方がそれぞれに草刈りをされているからだそう。

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また、この辺りに新しいお店ができると必然的に人が集まり知り合いになれる、昔の暮らしの良い部分が、そんなところにも残っているなと感じました。

(取材・文 すわさをり)

VINTONさんでの金継ぎ教室や、水野谷さんの作品の情報はインスタグラムでご覧いただけます。 https://www.instagram.com/yaemizunoya/



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