Xデザイン学校#3 7/21
経験と観察
何か新しいことを発想する時に知識や経験に基づいて考える。
講座では知識の収納庫という言葉を知ったが、何を課題と捉えるか、何を目指すべき姿と考えるかは自分の中にあるものに依存する。
一度スタッフの育成のために同じ場面を観察してそこから振り返りを行なったのだが、あまりうまくいかなかった。確かに同じ場にはいたはずなのに、「そんなことあったっけ?」「あの発言はそういうことだったんですか」という何が起きていたのかについての確認作業に時間がかかった。W型問題解決モデルでいうと、自分ごととしての問題意識がない状態で観察してしまったからなのか。知識の収納庫から問題が提起されて観察を通してその問題に対する推論を立てたかったのだが、
問題提起のための観察になってしまった。
新しい経験を通して知識が増えたという意味はあったが、想定とは違う展開だった。
私がスタッフの観察がしっかりできていなかったため、適切な推論に基づく課題設定ができなかったということなのだと思った。
どうも私は自分の知識の収納庫から問題意識をもつまでは良いのだが、
そのパワーに引っ張られて観察が雑になる傾向があるらしい。
質問すること
今回は課題企業の方が会社についての説明されて、その直後に公開質疑応答があった。
すぐに質問ができる人は、初めに聞くことを決めているのだろうか。
それもあるかもしれないが、それだけでもない気がする。
相手の動きに瞬時に反応する動きは基本的に苦手で、聴くに徹するか
コミュニケーション上避けられない場合には、相手を困惑させる
意図が不明な投げかけをしてしまう。
後になって、「こういうことを聞きたかったんだ」という言葉が降りてくるが
それでは遅いのである。
ヒアリングシートがあってそれを絶対に聞かないとその後に差し障ることが
明らかな場合はあらかじめ準備しておけるが、それだけでは
その場で生じた話し手が話したくなったこと、聴き手が聴きたくなったことが
うまく交差するようなそんな質問をするためには、
教養や事前のデスクトップリサーチによって、課題と話を結ぶ回路が作れるように
なる必要があるのだと感じた。
自分はとても知りたがりで、勉強が大好きで、本も読むし、
知りたいことがあればどんな場違いなところにも飛び込めると思っていたが、
それはそれとして、自分の課題を解決するためには、ちゃんと人に伝わるくらいの
具体性と解像度のある調査が必要なのだというのが一番の気づきであった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?