年始の挨拶

昨年は「家がほしいぞ」と公言し始めたり、プルーストを読む生活を本の形にしたり、さらにはプルーストとの日々が一区切りついたりもして、たいへん楽しかったです。『ZINE アカミミ』の校了時、こんないいものを作ってこれから大変なことになるな、と思ったものですが、むしろ思いがけないところまで連れて行ってくれたのは『プルーストを読む生活』のほうだったりして、わからんもんだな、というか、思うようにはいかないな、と面白く思っています。『ZINE アカミミ』はこれからも何かしらの形で売り続けます。どんどこ売れたい。そしてアカミミ御殿を建てたい。

『プルーストを読む生活1』を携えて書店をめぐり歩くのは非常に楽しくて、大好きなお店に自分の作ったものを置いてもらえる喜びというか嬉しさでいっぱいな年の瀬でした。WEBショップでも展開いただいているのは下記。興味のある方は是非是非お好きなお店に走ってください。


ほかにも荻窪のTitle さん、大船のポルべニール ブックストアさんでもお取り扱い頂いております。このへん近くちゃんとまとめます。

今年は日記本の完結編『プルーストを読む生活2』を出したり、『ZINE アカミミ』の二号を出したりします。そこからの出来事にまた驚かされたいと思います。家のことや日記本のこと、そのほかなんでも、楽しかったり嬉しかったり助かったりするご連絡は akamimi.house@gmail.com までどうぞ。物件情報や原稿依頼、「この家使っていいよ」など、お待ちしています。

日記ははてなブログに戻っていまも毎日書いています。プルーストというリズム隊なきいま、日記らしく日々の雑事をちゃんと書いておこうかなと思うようで、日記っぽい感じになってきています。この書き方もまたいいな、と個人的にはかなり楽しく書けているので、もしよかったらたまに読みに来てください。

私は家に帰った。私は年をとった人間の一月一日を送ってしまったという気がした。老人はこの日は若者からはっきりと区別されるのだ、というのはもうお年玉をもらわないからではなくて、もはや新年を信じることがないからである。
マルセル・プルースト『失われた時を求めて2 第二篇 花咲く乙女たちのかげに Ⅰ 』井上究一郎 訳(ちくま文庫) p.102-103

去年も書いたけれど、年なんか生きてりゃ改まるんだからいちいちめでたい気持ちになったり、旧年中の感謝やら未来への抱負やらを述べる必要なんかない。感謝も抱負もいつでも持っていたほうがいい。いや、抱負はべつになくたっていい。計画や決意なんかなくたって日々は楽しくやっていける。そんなことを思いつつ、毎年同じようなこと書いてるんだからもはやこれは時候の挨拶といってもいい、くっそー、気に入らないな。でも挨拶はちゃんとできたほうがいいとは思う、それはまじで思うというか、社会人としての云々とかじゃなく挨拶は手軽で便利だから使わない手はない。そういうわけであけましておめでとうございました! 今年もどうぞよろしくお願いいたします! なるべく落ち込まず、私は元気です! それではみなさんよいお年を! ハッピーハロウィン!