見出し画像

サラワク先住民式 苦くないパパイヤの葉レシピ

こんにちは!

タピオカの葉目当てで行った昨日のナイトマーケットで、久しぶりにレアな野菜をゲットしました。

パパイヤの葉っぱ です!

KLに越してきて最初の頃、同居人のサラワク先住民に作ってもらったパパイヤの葉炒めがめちゃおいしかったんです。

初めて口にした時に頭に浮かんだのは、日本の高菜炒め

こっくり油としっかりした青物の風味、茎と分厚い葉の歯ごたえ。

その時はお試しということで(私がパパイヤの葉を食べるのが初体験だったので)ほんの少ししか買わなかったんですが、あっという間に食べきってしまいました。

以降、毎週のようにナイトマーケットに通いつめましたが、これがまた滅多に入ってこない…。葉を売っていたのはマレー系の人の屋台で、キャッサバ(タピオカの葉のことです)は毎週山のように置いています。(キャッサバも出遅れると売り切れていたり、マレーのお姉様と取り合いになることもしばしば…)

しかしパパイヤに関してはお店のお兄さんも「入る時にしか入らない」「いつ入るかわかんない」と言う通り、数ヶ月に1回の頻度でしか出会えない野菜です。

なかなか手に入らなくて何が悔しいかって、マレーシアお住まいの方ならイメージがつくかと思いますが、パパイヤって割と庭先や道路端に植えてる人、多いですよね?住宅街歩いたら多分一つの通路(8~10軒)で1〜2軒の家は栽培してるんじゃないかってくらいメジャーな植物・果物だと思います。

普段の生活であれほどまで目の前にしておきながら、いざ食べたいと思っても簡単に手に入らない。(果実じゃないとはいえ、知らない人の家を回って葉っぱ食べるのでください!と歩いて回るわけにはいかない…)

こんなとき土地さえあれば自分で植えるのに!と思いつつ、半島に長居するかもわからない、全くもって先行き不透明なコンド住民にはなかなかゲットしづらい野菜です。

そんなパパイヤの葉ですが、普通に美味しくておすすめできるので!

今回はその調理方法と、パパイヤの葉調理で最も重要な苦味をとる方法をメモがてらnoteにまとめたいと思います。


【パパイヤの葉 調理方法】

1、可食部を取りわける

2、苦味取りの草を用意する

3、ふたつを合わせて茹でる

4、調理する


1、可食部を取りわける

まずは葉っぱをゲットした後、食べられる部分の見極めをします。

多分このnoteを読む方の中で、パパイヤの木を何本も持っている方はいないと思うので…どこかのマーケットで葉っぱを買うとしますね。

大体マーケットで売られているものは、折った枝(葉先?パパイヤの木のてっぺん部分です)を10本前後まとめてくくってあります。

1把の大きさや折られている位置にもよりますが、持ち帰っていざ可食部分を取り分けると、ものすごく葉の量が減ります。(befor afterで写真撮っとけばよかった!)

なので、食べる人の人数によっては2〜3把購入することをおすすめします。私は現在2人で住んでいて、2人ともパパイヤの葉好きなので昨日は3把購入しました。調理する頃には本当縮むので、最初のお試しなら2把くらいが食べ応えあっていいと思います。

価格ですが、私がいつも買っている屋台では1把RM3です。キャッサバは1把RM1で売ってます。さすがパパイヤ、滅多に出てこないモノだけあって高い。

さてさて肝心な可食部ですが、売られているひと枝のうち、「新芽の方から順番に4〜5枚の葉」が目安です。実際にどこまで食べられるかは柔らかさによって異なりますが、パパイヤは苦味をとるために下茹でするので、日本人だと「えっこれ大丈夫…?」と不安になるくらいの濃い緑が目にまぶしい、硬めの葉っぱまで結構いけます。

可食部を切り分けたらざっと洗いましょう。ナイトマーケット系の野菜は特に、小さな虫やアリとかよく付いているので10分くらいつけ置きしてからザブザブ洗うのがおすすめです。

茹でた後にもう一度綺麗に洗うので、そこまで神経質にならなくてokです。

画像10

2、苦味取りの草を用意する

この箇所!ここが他とは違う、サラワク先住民式です。ネットでざっと調べたところ、インドネシアの調理方法は見かけましたが、普通に茹でるか塩揉み・塩茹でで、処理後もまだしっかり苦味は残っているようでした。

しかしサラワク式だと、その苦味がほとんどなくなるか、「苦すぎ!」から「これ、おいしい!」へ、丁度いい苦味具合に落とし込むことができるんです。

この過程で雑草取りに行かないといけない泥臭さはありますが、それをする価値はある美味しさだと個人的には思っています。

(というかスーパーで手に入る野菜が代わり映えしなくて飽きるので、チョイスあるなら違うもの食べたい!という欲に突き動かされているのが大きいかもしれません。)

論文ではないのでここでは草の名前や学術的な表記までは深追いしません。(先住民式の呼び方は聞きなれない音の並びで一瞬で忘れてしまった。)

使うのはこの草です!!!

画像1

この草、日当たりのいい空き地・更地に生えています。建物の建設予定地とか、取りあえず開墾されて更地になったけどまだ買い手はついてないよ、みたいなとにかく何もない干からびた土地に生えてます。

遠くからみると茎の赤茶が目立つ草で、青紫の花が咲きます。近くでみると葉も茎もフサフサとかなり毛深いやつです。

画像2

これを、パパイヤの葉の量の4分の1くらい摘みます。食べ物を持ち帰りした時とかにもらう、薄っぺらくて破れやすいあの赤いプラスチックの袋に一杯になるくらいで十分です。

画像9

この葉っぱの採集ですが、いつパパイヤが手に入るかわからないので、毎回葉っぱを購入したその足で夜に空き地をウロついたり、次の日の炎天下に外に繰り出すことになったり、完全毎回いきあたりばったりです。

なので、もしパパイヤの葉っぱに興味があればお近くにこの草が生えてないか見てみてください。(砂埃舞う建設現場や打ち捨てられた資材置き場の片隅とかが狙い目です。)

葉を十分に摘んだら持ち帰り、こちらもつけ置き洗い。その後、メッシュの適当な袋(茶葉なんかを入れる白いパックなどのイメージ)に詰めて茹でる準備をします。(私はサイズが手頃なので、三角コーナー用のゴミ取りネットを使っています。使用後そのままポイできて良い◎)

画像4


3、ふたつを合わせて茹でる

では次に茹での工程です。ここまでくれば特別なことはありません。

鍋にパパイヤの葉、袋に入れた例の草を入れます。水を入れて中火〜強火で茹でます。

画像4

深さのない鍋で茹でる場合、吹きこぼれることもあるので様子を見ながら茹でましょう。(私はすぐ火元を離れてしまうので、昨日も吹きこぼしてしまいました。)

画像5

最初の頃水があったまってくると、草の緑色はすぐに抜け落ちていきます。海老の色変わりを見ているようで少し楽しい。

沸騰してから20分〜40分ほど、パパイヤの葉が綺麗な緑からくすんだ緑になるまで茹でます。(見にくい写真ですが、昨日はこのくらいの色合いで火を止めました。大体30分ほど。)

画像6

30分の茹で時間で、調理後の苦味は5%くらい(後味としてほんのり感じる程度)しか残っていませんでした。体感、多分1時間くらい茹でるとほとんど苦味はなくなると思います。その辺りはお好みで。

茹で終わったら残り湯と草はお役目終了です。

パパイヤの葉だけ取り出し、1枚ずつ水で洗い流します。その後はおひたしのようにまとめて絞って3cmの長さに切って下準備は完了。

画像7

先にも述べましたが、インドネシア式の調理方法だと、茹でた後もしっかり苦味が残っているようです。しかしこの草と一緒に茹でると全くといっていいほど苦味が抜けます。同居人に聞いても特に仕組みは知らないけれど、昔から自分たちはこの食べ方で食べてる、ということです。

(科学的に何がどう影響しているのか分かれば面白そう)

マレーシアとインドネシアでパパイヤの種類や苦味度合いが違う?という考えもあるかもしれませんが、以前茹で時間が短かった時、とんでもなく苦い炒め物ができあがりました。食べられないことはないけど、なかなか箸が進まないレベル。なのでマレーシアのパパイヤも十分苦いのだと思っています。


4、調理する

サラワク式(なのかマレーシアスタンダードなのかは不明)、一番ベーシックなにんにく・赤玉ねぎ・イカンビリスと塩で炒めます。

炒め終えてこんな感じ。色合いが華やかじゃないのでアレですが、美味しいんです。

画像8


初めて食べた時は高菜炒めの味がして、「同じじゃん!」とかなり感動しました。

しかしそれ以降、同じように作っても同じ味にまだ出会えていません。何が違うんだろう?

サラワクでも高菜系の野菜はいくつかあり(アブラナ科というんでしょうか)、発酵させて食べることもしょっちゅう。

ただ悲しいことに、サラワクではよく食べたのに半島だとなかなかお目にかかれない野菜類が多い。高菜もその内の一つ。(マレー語と共通かはわかりませんが、先住民語では「Ampek(アンペッ)」という名前でした。)

同居人によると、「サラワク出身者が集まるマーケット」みたいなのがあればそこにはサラワクで食べる野菜の売買があるらしい(実際JBには以前あったらしい)。しかし現在住んでいるところではまだ見つけられず。一体どこにあるんだ〜〜〜誰か教えてくれ〜〜

兎にも角にも、私は完璧なる高菜味の再現のためにも、次パパイヤの葉が出ていたらもっとたくさん買って半分は塩漬けにして発酵させてやろうと画策しているのでした。

そんなところで今回はこれまで。

次こそは私のイチオシ温泉について書けるかどうか…?

それではまた!


私のnoteで何か発見があったり、考えるきっかけになったり、純粋におもしろいと思ったり。投げ銭せずにはいられなくなった時、よければどうぞ!