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あがり症のわたしが20年かけて気づいたこと


「自由研究の発表会」

夏休みの宿題と言えば、自由研究

知りたいことを知りたいだけ調べたり、
何かを作り出してみたり、育ててみたり、
その名の通り題材は自由。

私はこの自由研究が
心の底から大嫌いだった。

研究したいもの?なんてない
どうすればこの魔の宿題から
免がれることができるのか、
むしろそれを研究したいぐらい。

興味のある題材?なんてあるわけない
姉が昔研究した作品を丸写しして
提出した年もあった。
私にプライドはまるでない。

ここまで自由研究を嫌うのには
ちゃんと理由がある。

新学期早々行われる、
悪の祭典、

『自由研究の発表会』

これが凄まじく嫌いだからだ。
「苦手」ではなく、「嫌い」

知りたいことを知りたいだけ調べただけなのに
なぜわざわざ発表せねばならん。
一ヶ月ほどかけて得た
貴重な知識(丸写しだけど)を
なぜ無料で他人に披露せねばならん。
ふん。

というのは、
大人になった今だから言える後付け。

ただ単に、
私は人前で話すことがうまくできない
『極度のあがり症』なだけなのだ。
単に、とか、だけ、とは
あんまり言いたくないぐらい
当時は真剣に悩んでいた。

SAD(社会不安障害)と
診断されたこともある。

毎年発表会の前日は、
憂鬱すぎてろくに食べることもできず、
どうすれば明日休めるかな、
階段から落ちて骨折ればいいかな、
いっそ死んじゃえばいいのかな、
と、大袈裟な表現ではなく
本気で考えていた。
でも休んでもただ後伸ばしになるだけだから
ちゃんと登校してたの我ながら偉すぎる。
偉人。

小学生から専門学生まで、
発表、プレゼン、スピーチ、
数えきれないほど経験してきた。
どれもこれも毎回声は震え、手も足も震え、
顔は真っ赤。震えすぎて担任に笑われた。

いい思い出なんて皆無。

社会人になってからは、
大勢の人の前で話す機会はなくなった。
義務教育と違って
大人は逃げることができる。
機会があってもなんとか逃げてきた。
大人最高。

あがり症を検索すると、
治し方やトレーニング方法が
山ほど出て来る。
それだけ悩んでる人も多いのだろう。

私も、
こんなに苦しくて辛いなら
『治したい』ともちろん思ってたが
昔から『逃げたい』気持ちのが強かった。

それにこちとら
20年以上場数踏んできたのに
未だに震えるんだから
もう治るわけないと思っている。

だから無理に治そうとしなくても
いいんじゃないかなあと
最近ようやく思えるようになった。

「全然緊張しない人」や
「人前で話すの大好き!」って人にも
今まで何人か出会ってきた。
人には得手不得手があるのだから、
不得手な私は逃げて
得手な人に任せたい。

もし結婚式でスピーチをするなら
人前鬼強い旦那様に任せる

もしお葬式で喪主をやれと言われたら
生徒会長やってた鬼強い兄に任せる

もし任せる人がいない状況なら
私はなんとしてでも逃げ切ってみせる。

学生のときは逃げ方が
わからなかったけど、今思うと
逃げてても何も損はしなかったかな。
むしろ学校休んで、
いいともと昼ドラ見てた方が有意義だったな、。


巷では
8年ぶりにあの伝説的アニメの映画が
公開されたようだが、
逃げちゃダメなんてことなない

ここは初号機もない現実世界、
死ぬほど悩むぐらいなら
逃げてよし!

逃げるは恥だが役に立つよ

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