見出し画像

2ndフルアルバムタイトル『ぐされ』考察

ずっと真夜中でいいのに。のセカンドフルアルバムである「ぐされ」、ACAねさんのネーミングセンスが光ります。ただ、謎すぎるタイトルにどういう意味が込められているのか、リリースされる前から様々な憶測が飛び交っていました。

私はこの「ぐされ」の意味がわかりました。といってもこれは個人的な解釈なので、正解なのかどうかはわかりませんが、可能性としてはかなり高い方だと思います。それでは説明していきたいと思います。

私は最初「ぐされ」というのはぐさっと心に刺され、聴き手の心に響け、という意味のACAねさんオリジナルの造語だと思っていました。
ところが、私の考察仲間が教えてくれたんですが、実は尾ぐされ病というものが存在するんです。これは金魚や熱帯魚がかかる病気で、細菌の一種がヒレに感染して起こるんだそうです。細菌が増殖していくと徐々にヒレが溶かされ、重傷化するとヒレが扇を裂いたようにバラバラになってしまうのですが、これを治すには薬を使って水槽全体で薬浴させるしか方法はない、とのこと。

ということは、「ぐされ」はACAねさんの過去にあった苦しいこと、辛かったこと、病んだことなどを表していて、それを治癒するための薬が音楽を通しての表現だったんじゃないのかな、と思ったんです。なんでそう思ったかというと、ACAねさんって魚が好きじゃないですか?これは過去のライブレポにも書かれてあって、ライブの時にACAねさんは魚が好きで、ハゼ馳せる果てるまでもハゼをイメージして作った、ってトークしていたんですよね。
こちらのレポを見てみてください。

そして、初めてのツアーファイナルにたくさんお客さんが集まってくれたことにとても感謝していると伝えたあと、「食べるのも見るのも、魚が好きで、食べて死んで食べられて水槽の中に入れられたりして、、儚いなって思いながら作った」とハゼ馳せる果てるまでが披露された。

ちなみに初期のライブでは「サメ」という曲も披露されていました。(サメも魚類ですよね)
その他にも魚好きなデータはいろいろあります。まず、ファーストライブのときにACAねさんはステージ上にエイ、アカシュモクザメ、マンボウをディスプレイしていました。魚の写真のツイートもいくつかあります。

ファーストライブのステージの様子

さらにMVにも魚がいろいろ登場しています。秒針を噛む、脳裏上のクラッカー、ハゼ馳せる果てるまでにちょこちょこと魚が登場します。(他のMVにも出てくるかもしれないので、チェックしてみるのもおもしろいと思います)

秒針を噛むに出てくるマンボウなどの魚

また、Apple Musicには
「半分熟されたけどろんり一腐れ
ぐさっと傷ついたり心身ぐれたり
繰り返す生活の中で共感できたらいい
違うは違うでそれで良し」
というメッセージが届けられています。(ろんりねす、勘ぐれい、繰り返す収穫、機械油…ぐされに収録されている曲が連想されるメッセージですね)

ACAねさんからのメッセージ

更に、2021年2月11日に放送された「めざましテレビ」でACAねさんは肉声メッセージを残しており、「ぐされ」について『一言で言うなら“腐っても鯛”を目指したアルバムです』と語っていました。「ぐされ」のジャケット右下にも、英語で“SEA BREAM EVEN IF IT ROTS.”(腐っても鯛)と書かれているんですね。

“SEA BREAM EVEN IF IT ROTS.”(腐っても鯛)

腐と負、どちらも音読みは「ふ」です。心が傷ついたり、腐ったり、自身の身に起こった負の実体験を綺麗な形で表現する、ボロボロになっていた心を音楽で癒していた、ということなんじゃないでしょうか。まさに自分自身は腐ったとしても、素晴らしい作品(鯛)に仕上げてきたわけです。ACAねさん、自分の体験を犠牲にしても曲を書き続けるなんて…しかも、自身の薬になっているだけではなくて、リスナーの心も癒す治療薬になってますよね……涙が止まりません😭

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?